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Posted by ブクログ
信用できない語り手というのでしょうか?
最初ミステリーなのかと思って読み出したけど早々に殺人云々は主題じゃないのだと気づいた。
ミセスマーチは端的に言ってかなり嫌な性格なんだけど、嫌いにはなれなかったし(実際近くにいたら嫌だけど)最後はかわいそうだなと思いながら本を閉じた。時代に要請される属性の型に押し込められて、とうとう自己崩壊の道を辿る主人公を息遣いも感じる程すぐ横で見ているような臨場感。この作者の新作が出たら是非読みたい!
Posted by ブクログ
今や売れっ子作家となった夫を持つミセスマーチ。
何もかも順風満帆の生活を送っていたが
いつも行く店の店員に夫の新刊が
奥さんをモデルにしてるんじゃないかという
たった一言で壊れ始める。
その新刊の主人公が醜い娼婦ということで
みんなが自分をそう思っているんじゃないか
夫は自分をそういう目でみてるんじゃないか
そこから本当に果てしてない猜疑心に囚われる。
原因は店員の一言だったが
合間合間にミセスマーチの幼少期が描かれていて
そこで母親の愛情を貰ってないのが窺える
そのことでマーチの自己肯定感が極めて低くなってしまってるんじゃないかと思う。猜疑心に繋がってる。
猜疑心は家の中にいるはずのないゴキブリがいたり、最終的には夫が女の子を殺したと思いはじめ
1人で現場に赴き、被害者の知人や祖母の家まで行っている。
最後は夫自ら自分は浮気をしていると離婚して欲しいと言われ、夫を殺すという結末。
幼少期に極端に親に認められずに育てられると
そのまま自分自身も自分を認めず大きくなってしまう気がする。
ミセスマーチの幼少期が悲しくて
全部の発端は母親が原因だと思ってしまった。