【感想・ネタバレ】戦火と混迷の日々 悲劇のインドシナのレビュー

あらすじ

アジアモンスーンの恵みをうけた肥沃な土地、おっとりとした国民性で知られるカンボジアを突然襲った「赤いクメール」の嵐。ポルポト政権下の粛清と強制農村隔離政策は百万人といわれる犠牲者をだし、国土を荒廃に追いこんだ。なぜ悲劇は起きたのか? 現地で外交官の夫とふたりの息子をつぎつぎと喪い、数年におよぶ強制労働に従事した日本女性の体験談から事実を、また、証言を考察可能な距離まで一度切り離したうえで政変の深奥を掘り起すことを試みる。

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Posted by ブクログ

戦後日本人として初めてカンボジア男性と結婚し、その後1975年から1979年までのポルポト政権時代を生き抜いた内藤泰子さんのルポ。

「奇跡の生還!」というニュース性の高さにより、殺人的なスケジュールを通して執筆・刊行されたため(新聞連載をもとに2週間で書き上げられたらしい…)、近藤さんの他の著作と比べると荒削りな部分もあるけれども、その描写と当時のインドシナ情勢に対する指摘の数々は、出版から30年経った今でも十分に読者を唸らせる力があります。

P.S.
ポル・ポト政権ことクメール・ルージュ支配下のカンボジアに残留した日本人は7名。そのうち5名は死亡または行方不明。内藤泰子さん(夫と2人の子どもは死亡)と細川美智子さん(夫は死亡)の2名は生き残り、1979年にベトナム・タイ経由で帰国されました。

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2009年12月20日

Posted by ブクログ

タイトル:戦火と混迷の日々
著者:近藤紘一
発行日:1987年
出版社:文春文庫
 日本女性の体験を追いながらインドシナの悲劇の輪郭と現状を報じたいという趣旨のもとから書かれた本で、インドシナの様々な苦しい環境について詳しく書かれている本です。自分自身もボランティアがしたくなってしまうような作品でした。

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2009年10月04日

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