【感想・ネタバレ】ずばり東京のレビュー

あらすじ

開高健も若かった、東京の街も若かった、1960年代前半のことである。深夜タクシーに深夜喫茶、屋台のオデン屋、佃─明石町の渡守り、出稼ぎ者、労災病院、銀座の裏方さん、遺失物係、うたごえ喫茶、ある都庁職員の一日、練馬鑑別所と多摩少年院など、東京のさまざまな貌を、著者自身も泥酔、飽食、そして宿酔に苦しみながら、足と舌と裸の眼でさぐる。東京オリンピック前後の、日々生成をくりかえすアメーバの街をさまよう、今も輝きを放つ名ルポルタージュ!

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Posted by ブクログ

古本で購入。

東京オリンピック前後、1960年代前半の東京を取材したルポルタージュ。
戦後を引きずりながらも現代の東京へ確かに繋がる、「眼もなく足もなく日々生成をくりかえすアメーバの街」が活写され、当時の東京の雰囲気「におい」のようなものすら表現される。

各項文体の異なる文章で構成され、それぞれがユーモアと毒と皮肉と好奇心に彩られている。
個人的に共感を覚えたりおもしろく感じたりしたのは、「“戦後”がよどむ上野駅」「上野動物園の悲しみ」「古書商・頑冥堂主人」。

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2013年07月18日

Posted by ブクログ

80年代の文庫化なので、その当時の東京をルポしたものだと思い込んで読み始めたら、実際には自分が生まれた前後、昭和30年代の東京ルポだった。だもんで、思いがけず、まだ自分自身の記憶も定かでない頃の東京へタイムスリップしたかの如き感覚を味わいながら読書が楽しめた。そう、謂わば開高健版「三丁目の夕日」ルポである。
そして期待通り、開高らしい博覧強記、語彙豊富、奔放な描写、文体のバラエティを駆使した読み応えあるルポの数々。約60年前の東京の様子が、今じゃ嗅げないような生々しくも忌まわしい匂いとともに味わえる。
文庫巻末の泉麻人の解説もいい。

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2026年06月29日

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