あらすじ
コロナ禍を契機に爆発的に普及したマッチング・アプリは、婚活のための最も合理的なツール? それともやはり危険な出会い系? 著者が出会った、延々と婚活沼から抜けられない人々の悲喜こもごも、「承認欲求という名の麻薬」への処方箋を描く。
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Posted by ブクログ
マッチングアプリを使ったことがある人なら誰でもうんうんと頷けるネタが沢山で、客観的に分析しておりとても面白かった。
子育てや家事を任せられる女たち、高い年収を求められるが給料が安く生活が不安定な若い男たち。そんな人たちで溢れ、年々未婚率が高くなっている元凶は日本の伝統的な家制度の継続だと訴える筆者に激しく同意。
これまでのような堅苦しい型にハマった結婚だけじゃなくて、逃げ恥婚のような今までと違った形のパートナー制度が増えて婚活に苦しむ人が少なくなったらいいのに。
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マッチングアプリの体験談は数あれど、何故その行動・言動をしているのかを、取材を交えた?会話の中で見つけてくれる点がほかの冊子には無かったのでは?(データ無いとかそういう感想多かったけど)
というか、マッチングアプリは勝手に若者のイメージあったけど、上の人が多くやっていることにびっくりした。自分の未来にもそうなる可能性はあるので純粋に笑えないエピソードもありつつ、複雑な気持ちになったけど、楽しく読めた!
Posted by ブクログ
タイトルや本文による著者のマッチング・アプリの嫌な経験からマッチング・アプリに否定的な結論だと思ったが、最終章ではミソジニー文化が根強く残る日本の悪癖が全て取り除かれた良いものとし、どんどんマッチング・アプリの普及を望んでいるとのことなので、とても興味深い結論でした。
Posted by ブクログ
マッチングアプリで出会い、結婚した身としてタイトルに惹かれて読んでみた。
ユーモアもあり、読み物として面白い。
マッチングアプリをやっていたらかなり役だった気がする。
女性目線でマッチングアプリの体験談を書いているが、作者の年齢もそこそこいっているので内容に偏りはある。
Posted by ブクログ
女性のジャーナリストである筆者が数々のアプリに登録して男性たちと出会う日々を克明に書いた本。女性ユーザーにも取材しています。いいねが大量に来る人気の男女がなぜずっとアプリを彷徨うのか?写真詐欺、ヤリモク、どれも実体験のため非常に迫るものがあります。
Posted by ブクログ
著者が実際に婚活アプリに登録して、婚活する人達の生態を探るという内容。1年半で200人!
まず著者のバイタリティに敬意を抱く。凄い。
内容も面白い。著者が実際に出会って取材している内容なので、リアルで生々しい。自分が結婚願望全くないので、逆に面白く読めました。結婚に対して、婚活に対してこんなにも自分とは考えが違う人達がいるんだなあと。
新書であること、タイトル等の関係で手に取るハードルが高くなってしまっている本のように感じます。もったいない!婚活、結婚をめぐる人間観察みたいな感じで楽しめます。わたしは著者を主人公とした短編小説みたいに読んでました。気軽に読んでほしい本です。
以下付箋貼った所
日本の定年離婚、熟年離婚にはこのパターンが多い。夫は稼いでハード(容器)を手に入れることで満足している。でも妻や子供はソフトの機能不良の容器の中で窒息寸前で、出ていくことしか考えられない。
やっとわかった。つまりナース兼管理栄養士を募集したいということだ。だから自分の余暇時間には踏み込んできてほしくないし、一緒に楽しもうという気持ちもない。
でもナースも管理栄養士も対価が必要ですよね?
結婚してナース兼管理栄養士になってください。病気で倒れたら、もしくは老齢で寝たきりになったら介護してください。余暇時間は自分の好きなようにさせてください。
一緒には楽しめません。対価は払いません。
これはパートナーシップではなく単なるブラック企業の搾取だ。雇用関係を結ぶとしても、年俸500万円以上もらわないとワリが合わない。
でもサトシさんはその過ちに気づいていない。
僕も含めて皆、生活に都合の良い持ち駒が欲しいだけ。ルーティンを壊してまで付き合いとは思ってないし心を開けない。自分自身にも失望した。
リアルでの出会いなら「心が動かないからなし」となる相手が、アプリだと「そこそこ条件が揃っているからいけるかも」になり、魔が差して付き合ってしまう。
その結果が「好きと言う気持ちが40点か50点レベルの相手のために、そこまで生活を変えられない」と言う拒絶反応となる。
残念なことだがソウタさんのように、妻の内面や人間としての側面に全く関心がないと言う熟年男性は本当に多い。これが2021年、熟年離婚が離婚件数の21.1%を占める38,968件と史上最高に多かった一つの理由だろう。
熟年離婚の背景にはコロナによる共有時間増加のストレス、女性の経済的自立化、高齢化による老後の伸長、離婚時年金分割制度のスタートなどが挙げられる。要するに妻が夫に「もうこれ以上あなたと一緒にいるのが耐えられない」「老後の世話なんかまっぴら」と三下り半を叩きつけたと言うことだ。
「条件」ではなくて、「パートナーシップ」。
その意味はお分かりだろうか。
年収や肩書、学歴と言う可視化できる条件も参考にはなるが、1番大切なのは相手との関係にどれくらいの時間、コスト、労力を使うかの覚悟だ。
別に相手は鬼畜の雇用主じゃない。悩んでいるときに寄り添ってほしい、子育てて死ぬほど忙しい時にきちんとサポートしてほしい。病気で倒れたときに食事を作って看病してほしいという当たり前の欲求を持つ相方だ。
その当たり前ができなければ、あなたは結婚や同棲を望む資格はない。ゲームならいくらでも時間を注げるが、パートナーの悩みを聞いたり皿洗いや保育園の送り迎えはできないなら、生涯独身でどうぞ。
Posted by ブクログ
著者(女性)がマッチングアプリで実際に出会った男性への取材を通じて、現代に起こっている恋愛・婚活市場のリアルや未婚化・晩婚化の進む背景を物語った一冊。
自分も学生時代からマッチングアプリを使い恋愛をしてきたが、本書に書かれているようなユーザーは男女問わず存在する。
特に、『マッチングアプリの「いいね!」数が自己承認の道具になっている』という部分は非常に共感できるし、自分もその状態になっていた時期もあった。(言うなればSNSのいいねやフォロワー数のようなもの)
マッチングアプリは長期利用すればするほど、本来の目的を見失いがちになる。
自分も今年29歳になり将来を見据えてマッチングアプリ・婚活を始めるのでマッチングアプリ疲れした時にはもう一度見返したいと感じた。
Posted by ブクログ
女性目線からのマッチングアプリ
中年のバツイチから、爽やか系のイケメン青年、オタク趣味の人まで、様々なひととマッチングする。
マッチング後も、ビデオ痛アプリやLINEでコミュニケーションを取る。
イイネをもらうことで自己承認欲求を満たす男女、熟年離婚後に離婚の理由を分析しないで、昭和の感覚のまま、相手を探そうとする熟年のオジサン世代などの話や書き方が面白く、本当にこんな人たちいるんだと!興味深く読むことができました。
実際のマッチングアプリの中にも、高圧的な何様みたいなひとも見かけるので、あながち嘘ではないのかもしれません。
マッチングアプリのコミュニケーションの問題は、なかなか難しいなと感じたし、マッチング後も会って、仮交際してとなかなかハードルが高いなと思う。
印象的だったのが、恋愛の様に相手がフェードアウトしても傷付かず、それが当たり前という世界観が新鮮でした。
結婚と言っても、価値観は人それぞれなんですよね。
日本の経済が衰退するとともに、下がる婚姻率の話もありましたが、夫婦別姓などの新しい家族の在り方を認めない社会。試しに、やってみようという気持ちすら起きないことに、日本の閉塞感を感じたりします。
Posted by ブクログ
筆者が実際に200人とのマッチングを通して出会ったマッチングアプリ症候群の人たちを取材した本。アプリシステムの改善は必要だが、上手く利用すれば多様な恋愛・結婚にアプローチできる画期的なソフトである。
マッチングアプリもビジネスなので、利用者が長く滞在すればするほど儲かる仕組みになっている。例えば、SNSのようにいいね機能をつけて承認欲求の沼に入るようにしたり。
だから、マッチングアプリは受け身でなんとなく使うのではなく、目的を持って利用するべきだと改めて思った。目的を持って活用しないと、手段と目的を見失うことになる。
◎メモ
・都合の良い人と出会いたいでなく、自分が譲れない部分以外はお互い歩み寄る気持ちがないと、恋愛や結婚はできないと感じた。
・自分の都合の良い人とだけ会いたいは虫が良すぎる。恋愛や結婚は一方通行でなく、お互いが思いやり歩み寄る必要がある。
・年をとると自分の生活習慣が確立してしまうし、プライド的にも変えることができなくなる。だから結婚は30歳までが良いのかなと個人的に思う。
・恋愛を通して改善できない人は、リアルでもマッチングアプリでもパートナーといい関係を気づくことはできない。
◎メリット
・相手の情報を先に知れる。
・恋愛、結婚したい人に効率的に出会える
・自分の人間関係を超えた色んな世代、趣味、価値観の人にアプローチできる。
・お互い相手を求めているので、彼氏彼女がいるのかなどの余計なコミュニケーションを省くことができる。
・いい意味で人間関係が流動的でドライ。
◎デメリット
・常に周りの人と比較対象になる
Posted by ブクログ
2023年47冊目。満足度★★★★☆
今や結婚する5人に1人が使っているというマッチング・アプリ
本書は、著者自らがアプリに登録、200人以上とのマッチング「体験」を通して書いた現代社会のリアルなルポとなっている
私自身は使ったことがないので、興味本意で手にしたが非常に面白かった
「彼らが探しているのは機能不全が明らかになった社会的イベント、結婚システムに同意する相手ではなく、自分という個にマッチングしてくれる相手なのだ」
Posted by ブクログ
今流行りのマッチングアプリの沼を含めかかれている。
具体的には、著者自身が実際にアプリに登録し様々な人と会ってみて、それぞれが抱える問題点を著者の視点で考察していく。読む前はヤリモクや業者が問題の中心だと思っていたが、承認欲求やゲーム感覚など想像していなかった内容は非常に興味深かった。
3.7
Posted by ブクログ
いまや多くの独身男女に利用されているマッチングアプリ。
中にはマッチングでパートナーを見つける人がいる一方、いいね!が多く届き、結婚相手としての条件は悪くないのにマッチングアプリに居続ける人がいる。
そんなマッチングアプリの沼に囚われて、依存症になってしまった人を著者(40代?女性)が実際にマッチングして取材した体を張ったルポ。
会った人は200人以上。
明らかに清潔感がなく、異常者のような人はいないが、それでも人格や価値観に問題を抱えている人も少なからずいたので、大変な取材だったんだろうなと推察される。
著者が女性なので、出てくる人は男性のみだが、色々な人が出てくる。が、大きく分けるとこんなところだろう。
・パートナー探しから自己肯定感を保ち続けるツールになってしまっている。
・精神的な拠り所でなく快楽を追求するツールになっている。
そして共通するのが
・女性を自分と同じ自由意志と自己決定権を持つ人間でなく、条件さえ提示すればこちらの望む事をなんでもしてくれる存在と見なしている点。特に熟年離婚組に多いらしい。
人にされて嫌な事を人にしない事が如何に出来ない人もいるかという事か。
ただ気になったのは書評がちょっと女性優位に見える点が端々に見える事。男性だと批判されることが女性なら擁護される点が一部あったので、公平性に欠けるではとも思った。
今回は男性を批判する内容だったが、著者がまともな男性なら女性側でも色んな人が出てくると思う。
しかしながらディープな未知の世界を覗ける、読み物としては面白い本だった。
Posted by ブクログ
仕事とはいえ200人近くマッチングしてるのは凄い。客観的なデータは特にないが、それでも著者による男性人間観察は面白い。何様だとも言いたくなるが裏を返せば女性からの率直なご意見なので男性諸兄さ参考にされたい。
初回で家に誘う、喫茶店だけで解散など画一的でない。大体の男性がヤリモクか金かネットワークビジネス勧誘か宗教の勧誘に属しそうだが、それでなくても性格や行動にケチをつけられて破談。
著者が指摘されている様に承認欲求の方が優先されているのかもしれない。
Posted by ブクログ
最近の婚活の主流になりつつあるマッチング・アプリに関し、著者が実際に複数のアプリに入会し1年半で200人近いマッチング体験をしたことを踏まえ、その婚活沼に依存するディープな住人、すなわち「マッチング・アプリ症候群」の人々の生態系を紹介。
著者がマッチング・アプリで出会った、ある意味「珍獣」的な人たちが次々に紹介され、自分もマッチング・アプリでの婚活経験者ということもあり、それなりに面白く読んだ。また、本書により、マッチング・アプリでの婚活に当たっての教訓的なことも一定学べると思う。
ただ、本書では著者の素性はあまり明かされていないものの他の情報によると著者は40代らしく、そのためか紹介されているのは40代以上の中高年が多く、主に20代・30代のマッチング・アプリによる婚活事情を知りたくて読んだ身としては、肩透かしを食らった感があった。
Posted by ブクログ
この本は著者がマッチングアプリで出会った人の中から特徴を見出し、見解を述べてている。
「いいね」をもらうことで承認欲求を満たす人、玉の輿を狙う人、ヤリモク目当ててマッチングする人、離婚後独身は寂しいと思いアプリを行うも求めているひとは家政婦兼介護士の人、非正規雇用で同年代の女性との恋愛は難しいため、年上女性とのマッチングを望んでいる人など様々な事例を見ることが出来る。
今回★3をつけた理由としては、若干男性に対して厳しめに書かれていると感じたため。本の中の情報を取捨選択する必要があると思う。またこの本はマッチングアプリで出会った特徴的な方々を書いているだけで、結婚までは書かれていない。マッチングアプリでの成功例を知りたい人向きではない。
少し読みにくいが面白い内容
一度試しに使ってみたが全く魅力を感じなくて止めてしまったマッチングアプリ。その理由がよく分かった。単純に自分はうまく使えていなかったということ、またそれとは別に構造上難しい部分があったことを理解できた。(それらを全く分かっていなかったということも)
著者の取材は凄まじく、とても参考になった。そして総じて書かれている意見に納得でき、「症候群」という言葉の持つマイナスイメージとは別の、新しい可能性も強く感じた。
内容はためになり面白かったのでおすすめしたいが、一方で同じような事例が何度も出てきて、その度に社会に対する意見が出てくるため、半分くらいからすこし読むのがつかれてきてしまった。主張はそのとおりなのだが、それならまとめてある方が理解が進んだと思う(事例の種類ごとに分かれている構成なのだと思うが、それがよく分からなかった。)
総じて楽しく、また求めていたことに近い内容だっただけに、その点だけが残念だった。
Posted by ブクログ
丸善にて、他の本を取った際に近くで目に止まり、読んでみた。
以前、男性側からの婚活についての本を読んだことがあるが、本書は(かなり乱暴かもしれないが)その女性視点版とも感じた。マッチングした男性だけでなく、使用する女性にも取材を試みていて、正直存在くらいしか知らなかった自分にとってはこのような世界があるのだと知れたことが、まず大きいと思う。
現代に潜む問題を内包しつつ、今後もこの世界は発展していくのだろうという著者の意見は、確かにそうだろうなと感じた。
Posted by ブクログ
著者のバイタリティに感服の一言。取材対象は30〜50代がメイン。マッチングアプリの棲み分けや広い年代への普及にも驚いた。マッチングアプリによる、結婚以外のパートナーシップの認知向上に希望が見出されており、なるほどとなった。
著者のバックグラウンドを知らずに読み進めていたが、「サイファ覚醒せよ!」の共著者と分かり合点がいった(個人的に)。