あらすじ
※本書は、2021年1月に小社より刊行された『科学者たちが語る食欲』を加筆・再編集したものです。
食欲のしくみ初解明!
私たちは「タンパク質欲」を満たすために食べていた
科学誌『New Scientist』ベストブック受賞!
「人類にとって重要な書」と
世界中のアカデミアから絶賛、続々!
「面白くて一気読みした」
D・シンクレア(ハーバード大・医学大学院教授)
なぜ人間だけが食べすぎるのか――
シドニー大学の世界的栄養学者2名が
「人類の食欲の謎」に迫る。
旅は、「バッタ」から始まる――。
門外不出の研究写真つきで贈る
知的興奮の冒険!
本能のしくみを明らかにした本書を読めば
「食べすぎ前」に満足し、
体重を増やさずすむ。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
論文の正当性をしっかり自分の目で確認する必要はあるが、とても有益だった
・タンパク質は大事
・年齢によって、また目的によってもタンパク質の摂取量を変化させる必要がある
・低タンパク質/高炭水化物は長寿
・高タンパク質/低炭水化物は低寿命の代わりに生殖能力が高くなる
・比率が大事
・超加工物は避けた方がいい、つまるところお菓子やジュースの摂取をなるべく避けた方がいい
Posted by ブクログ
学生時代はコンラート・ローレンツ(動物学)やリチャード・ドーキンス(進化生物学)などが結構好きでした。
当時は「人間はなにか」というテーマで卒論・修論を書いておりましたが(哲学専攻)、テーマ設定の時点で哲学独自で論を進めるのも難しく、こうした分野の本を結構読みました。
本書についても、当初は類似の方向かなあと思っていました。つまり、動物の行動や特性から人間にも共通する性質を読み取る、というものです。
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まあ私の読みはそこまで外れたものではありませんでした。
筆者らは、バッタをはじめ各種動物を色々と観察し、人間も含めた動物がタンパク質欲を持つことを発見しました。
もちろん、食物は純粋にタンパク質だけではなく、脂質や炭水化物、あるいは食物繊維などが含まれています。どの動物も必要タンパク質量を満たすのに最適な食物を(自動的に)とるというのです。その際、高たんぱく質食を取れる場合は脂質や炭水化物不足でも食事を止め、逆に低たんぱく質食しか手に入らない場合、カロリーオーバーでもタンパク質をとるべく食べ続けるというものでした。
更には、食餌の取り方によって、寿命を延ばす・生殖しない、寿命は短い・子孫を増やす、というスイッチ/閾値まで分かってきたというのです。
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これ、すごくないですか。タンパク質量が最重要ダイエット指標となると。
まだ頭の整理が追い付いていませんが、炭水化物抜きダイエットや肉食のみダイエット、絶食ダイエットなど色々ありましたが、幾つかはひょっとしたら間違っているかもしれない可能性が出てきたかもしれませんね。いや、痩せられるのかもしれませんが、その副次的な影響があるようですね。
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更に、本書の白眉たる点は、どういう食事が良いのか、というものについても述べている点ですね。
これはいわゆるホールフードという、加工度が少なく多くの栄養素が含まれる食品ですね。
で、更に良いのは、逆にどういうものが良くないかという所にまで言及していることでしょう。
ここにきて、やや左翼的?陰謀論的?な流れですが、個人的に大好物なトピック。
意識的か無意識的か、グローバル食品会社は加工食品にタンパク質を極力入れず、食物繊維を除き、脂質と炭水化物ばっかりの超加工食品を作っていると。
人間の食欲のドライバーがタンパク質量だとすれば、こうした超加工食品はタンパク質欲を満たすことが出来ないので、どんどん摂取すると。更に食物繊維を含まないため口当たりよく人には美味しく感じるということ。
かつて『食べてはいけない』という書籍がありましたが、30年後に科学の世界からも超加工食品が良くない点が裏付けをされたといっても良いでしょう。
またこうした食品会社が米国政府に圧力をかけて政府のアナウンスの形を変えていることも語られていました。
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ということで、生物学・栄養学の折衷的な本でした。
私の好みにドンピシャな内容でしたが、きちんと理解するためにまた時間をおいて再読したいと思います。
なおビジネスパーソン的には、これをコンディショニングの本として読むべきでしょう。どういう食事で自らをコントロールするか。多くのダイエット本がありますが、本書もその参考として良いと思います。
Posted by ブクログ
生物は自分に必要な栄養をどうやって判断し摂取しているのか。
考えてもみなかった謎だったけれど、とても面白かったです。
そして、どうして人間は自分の食欲を制御できずに肥満になっていくのかについて、なるほどなぁ〜と。
様々な研究があり、いろんな考えた方がある。
一概に食品添加物や超加工食品がすべて悪いとはいえないし、この便利な世界を今更放棄することもできないけれど、あきらかに人工的な食事に頼るのではなく、健康に生きられるにはどんな食べ物を選べばよいのかを考えるきっかけになりました。
と、言いつつアイスクリームもポテチもチョコだって食べちゃいますけどね。でも、体に良いか悪いかという線引きが自分の中で明確にできるようになったように思います。
Posted by ブクログ
後半の加工食品へのネガキャンは置いておくとして、新しい考え方で面白かった。
生活の中で、明らかに足りているはずの塩分が欲しくなるのは何故だろう?ということを知りたくて読んだので、しょっぱいものが食べたくなったら「タンパク質欲しい!」のサインと考えて、とりあえず牛乳を一杯飲んでみようと思った。
何か食べたい!となったらタンパク質を意識すること、炭水化物と繊維をしっかり食べること、油脂を取りすぎないこと、くらいを実践してみようと思った。
無駄なものを省くだけでバランスが良くなる、というのが、言われてみれば確かに!と思った。
Posted by ブクログ
“この寿命と繁殖のトレードオフの関係から、一方のプロセスにエネルギーを費やすことが、他方のプロセスに犠牲を強いる、という考えが生まれた。つまり、生物は寿命を延ばすことか、子を産み育てることのどちらか一方にしかカロリーと資源を費やもないという考えである”
炭水化物とタンパク質の割合で、子を産むことが多くなったり、寿命が伸びるといった実験結果は面白かった。(たしかショウジョウバエを使った実験)
なお以前、タンパク質の摂り過ぎは腎臓に負担が掛かるということで、プロテインは避けて、極力豆腐や味噌汁など豆類から取るように食事を変えたのだが、この本からタンパク質の依存はあるということを知った。結局、お菓子や加工食品は避けて、バランスの良い食事と適度な運動が一番身体にいいんだろう。