あらすじ
皇女になった最強魔女の嫁入り先は……?
「光栄に思いなさい、九垓。このわたしが結婚してあげるわ」
今や驍国の皇帝となった九垓に、そう高飛車に求婚したのは芳国の皇女・璃珠。しかし九垓は冷たくこう応えた。
「誰があなたなど娶るか。俺が愛するのは百花の魔女ただひとり」
この返事に愕然としたのは璃珠だ。九垓が件の「魔女」のことをそんなふうに思っているなんて知らなかった。
なにより、この状況ではとても言えない。自分がその「百花の魔女」――かつて芳国最強の魔女とされ、いわれのない罪で斬首された「華陀」本人だということは。
そもそも九垓は魔女の「愛し子」だ。華陀が幼い彼を拾い、長く育てた。いわば息子のような存在だった。だから奇跡が起きて自分がこの璃珠の身体に転生したとわかったときから、百花の魔女は心に決めていたのだ。彼の
夢も未来も自分が守ってやると。そこで手始めに世界を奪い、九垓に与えてやること――それが愛し子を幸せにする方法だと分かっているのだ。
すれ違う「魔女」と「愛し子」の想いの結末は? 風味絶佳の中華風ファンタジー!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
華陀さんのキャラが強烈に立っていて凄かった。
九垓の好意を斜め方向に解釈しちゃったり、偉そうなのにどこか抜けてたり。
いや、彼女に限らず、皆キャラ立ちすぎていて濃かったけど。
特に何かあるとすぐ全力で謝っちゃう圭歌が可愛かった。
推しである。
華陀さんを全力で愛しているのに、彼女の魂を引き継いだ璃珠に対して右往左往する九垓が可愛いやら哀れやら。
中身は華陀さん本人に間違いないけれど、本人が隠していたこともあって決定打に欠けたからね。
ツンすればいいのか、デレればいいのか、右往左往した挙句にキャラ崩壊するというか、展開ごとにキャラがブレる挙動不審ぶり。
自分で勝手に上がっては落ちてたし、読んでいて本当に哀れで。
皇帝である彼を振り回している自覚が全くない華陀さんである。
魔女ですな、間違いなく。
最終的には甘えたキャラかつ下僕な感じのデレになりましたね、大丈夫か皇帝。
植物に関して不思議な能力を持つ華陀さんだけど万能ではなく、そこが足枷になって陰謀の解決に手間取ったり、黒幕が二段構えだったり、キャラ立ちまくった方たちのコントのようなやり取りだけでなく、国の問題をどう解決するかも見どころ。
最終決戦が本当に痺れるほどかっこいい。
ぜひご覧あれ!