【感想・ネタバレ】黒パン俘虜記のレビュー

あらすじ

「軍隊は運隊だ」という言葉どおり、運悪く、敗戦と同時に送りこまれたモンゴルの収容所は、まさにこの世の地獄だった。軍律の崩壊した集団に君臨するやくざあがりの大ボス・小ボス。食糧といえば、黒パンとわずかなスープ、それも搾取され、強制労働にかり出される毎日。栄養失調、疾病、私刑で、つぎつぎと失われる生命。襲いくる不条理に耐えながら、帰国を待ち侘びる日々を支えてくれたのは、小説と映画と流行歌への熱い思いだった。死んでいった戦友たちへの祈りをこめた第89回直木賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

シベリアの抑留といえば、ソ連でのことだと思っていたが、モンゴルでも抑留があったということを知った。
抑留期間は2年3か月くらいで2万人が抑留されて、4千人近くが亡くなった。空腹、極寒、ノルマ、虐待という収容所生活を耐えて、やっと帰還できた。その期間の物語である。
主人公は満州で現地招集され、国境での警備中に終戦を迎えた。蒙古共和国軍に捕らえられ収容所の生活が始まった。
この本を読む前は、収容所での生活は蒙古軍からの虐待がどんなにひどい物なのかと思っていたが、実は同じ兵隊である日本人からのひどい虐待だった。同じ日本人であっても戦争、敗戦となれば関係ないのか?考えさせられた。

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2024年05月08日

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