【感想・ネタバレ】「最後の」お言葉ですが…のレビュー

あらすじ

中国文学、日本語、漢字、書物等について辛口のエッセイを多数刊行し、一昨年、惜しくも亡くなった著者は『週刊文春』誌上で1995年から2006年まで「言葉の語源や、本来の正しい使い方、などについて」のエッセイ「お言葉ですが…」を連載した。この連載最後の58篇を初の文庫化。(目次より敬語敬語と言いなさんな・なんと読むのか「文科省」・ぼくはウンコだ・歴史の通し番号・豫言、預言、予言、ほか)

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Posted by ブクログ

「お言葉ですが…」は、1995年から2006年まで「週刊文春」に連載された人気エッセイ。連載回数はなんと538回! ところが、連載は2006年6月をもって打ち切られた。理由は不明。
そういうこともあってか、①~⑩巻は文藝春秋から刊行されたが、最後の1年分の⑪巻は別の版元・連合出版から刊行。この⑪巻は久しく文庫本になっていなかったが、2023年、改題されてちくま文庫に入った。全巻の通巻索引(60ページ)付き。全巻を制覇したい人にはvery useful。
本⑪巻には、ロベルトが再登場する。高島は、大学院生の頃、アルゼンチンからの留学生ロベルトに「論語」の個人レッスンをした。そして30年後に再会。その話が⑩巻にある。本⑪巻には、留学したての頃の彼のエピソードが紹介されている。銭湯で隣にいた全身入墨のニイさんに「これは花キャベツですか?」と聞いたとか。金田一春彦先生が授業で、日本人は食べ物に生々しい名前をつけることはなく、「鶯餅といった優美な名をつける」と言ったら、手をあげて「西ヶ原のパン屋にはヘソ饅頭があります」と言ったとか。ロベルト・オエストは高島より2つ年上。2023年に日本で亡くなった。88歳。

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2025年05月09日

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