あらすじ
江戸の片隅で養い子の千吉と暮らす青年弥助は、実は妖怪の子預かり屋。夜な夜な妖怪達が子供を預けにくるのだった。そんな弥助の家の外にそっとたたずむひとりの妖怪、人恋しそうな彼女を弥助は家に招き入れるが……「軒先にたたずむもの」、石地蔵そっくりの妖怪が子供を預けにきた。だが三人の兄弟は仲が悪く喧嘩ばかり……「仲の悪い三兄弟」、へちまそっくりの貸し道具屋の若旦那が拾った手鏡、そこには……「迷子のへちま」等、妖怪達のにぎやかで不思議な日常を描いた短編9編を収録。可愛くてちょっぴり怖いお江戸妖怪シリーズ第3弾。/【目次】プロローグ/軒先にたたずむもの/仲の悪い三兄弟/迷子のへちま/蛍狩り/秘密の茶飲み仲間/蛙達の家探し/冬の訪れ/年末の餅つき/鼓丸(つづみまる)の毛/あとがき
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Posted by ブクログ
今回のお話は短編集になっていました。
弥助と千吉を取り巻く色々な妖怪達のほっこり話に癒されました。
へちまの話は少し怖かったけれど、最後はハッピーエンドでよかったです。
Posted by ブクログ
妖怪子育てシリーズ第三弾。
弥吉、千吉、貸し道具屋の宗太郎、華蛇族の乳母萩乃太刀を主人公にした、
日々の暮らしのお話。
大きな事件は起こらず、だが、
小さな事件が起きたりしてちょっとだけすったもんだする。
猫好きとしては、
貸し道具屋の宗太郎が猫が彫り込まれた手鏡の中で女の子を救うお話が良かった。
心優しい宗太郎が、虐待を受けて縮こまっていた女の子の心を立ち直らせるのも良かったが、
猫の王、王蜜の君が宗太郎の願いをかなえて、
満月の夜に猫となった女の子とその母を宗太郎のもとに送り込んだのが良かった。
それと、月夜公が千吉の様子を知りたいために、
無理やりはじめて玉雪とのお茶会が
ほのぼのと続いている様子とか。
あとは、最後のお話、ぽんちゃんこと犬神の鼓丸が、
水にぬれてモフモフではない姿になって子供たちを驚かすお話もおかしかった。
Posted by ブクログ
面白かった!九つの話が収められた短編集。掌編みたいなのもあり、さくさく読める。最初の「軒先にたたずむもの」は、弥助の千弥に対する想いと千吉に対する想いが描かれていて、胸を打つ一編。それにしても弥助、成長したよね。「年末の餅つき」はおなじみのキャラがたくさん出てきて楽しい。久蔵と宗鉄先生の親馬鹿ぶりも相変わらず。暑い夏におすすめは「秘密の茶飲み仲間」。玉雪と月夜公が茶室で向かい合っているシーンを読むだけで、体感温度が三度下がった。
Posted by ブクログ
今回は短編集ということで、長編とは違う楽しさでした。
一番好きなのは『迷子のへちま』です。優しさが満ち溢れてます。最後は切ないですが、いい話ですね。
千吉が意外なところで優しさを見せる『冬の訪れ』いい話でしたね。
ですが、次は長編をお待ちしています♪
Posted by ブクログ
迷子のへちまがよかった。人間が1番怖いってこと。おこまちゃんは生きていて欲しかったけど、お母さんと一緒にへちまさんのところにいられるならよかった。
玉雪さんと月夜公.....!!微笑ましい!!!!!!