あらすじ
政権中枢が推し進める横浜市へのカジノ誘致に対し、これを阻止すべく人生最後の闘いに打って出た91歳“ハマのドン”こと藤木幸夫。
そこには横浜のみならず全国の港湾を束ねる者として、「博打は許さない」という信念があった。
カジノの是非について住民投票を求める市民の署名は二〇万筆近くに上ったものの、市議会では否決。
決戦の舞台は2021年夏、横浜市長選となった。菅首相はじめ政権総がかりで来る中、藤木と市民との共闘のゆくえは――。
国内外で高い評価を得たドキュメンタリー制作の舞台裏を明かす。
◆目次◆
第一章 保守の大親分が反旗を翻す
第二章 無党派市民の怒りとドンの宣戦布告
第三章 藤木幸夫とは何者か?
第四章 そして、決戦へ
第五章 闘い終えて、映画化へ
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Posted by ブクログ
藤木幸夫という横浜の港湾事業を親の代(戦前)から今の世界的な港にしたという自負、血の気の多い沖仲仕の艀の時代から近代的なコンテナに置き換わって携わってきた仕事へのリスペクトが横浜に賭場はいらないと先頭をきって反対した。彼が育てた政権と対峙して、IRから撤退させた経緯を人間藤木幸夫を深掘りしてかいてます。かなり藤木幸夫に前のめりに熱くかかれすぎてるのが気になります。
反対派の市長を3年前に当選させたとき、主権官邸ではなく主権在民と発言したことが印象に残る。相当な読書家で早稲田政経で学んでます。新憲法が施行されたとき地元の少年野球の練習の後読書会をみんなと開き発表させ、のそれそれ意見を持たせる指導を野球だけでなく活動した。カジノは依存症に陥り家庭を崩壊させると最初賛成から反対の先鋒にたったことは、以前精神科医で作家の帚木蓬生が猛反対してたことを思い出しました。
Posted by ブクログ
ー 私も同じ思いを込めて映画の最後も藤木さんのこの言葉で終えた。
「『ああ今日も生きててよかったな』。そういう横浜にしたいの。幸せに生きなきゃだめだよ。じゃあ幸せって何なんだ。人間は一人でいる時は実は人間じゃないんだよ。人間は相手がいて初めて人間になれる。二人以上いる時が人間になる時なんだ。だから相手にも幸せな思いを与えるように努力する。また向こうからも幸せになるように助けてもらったり、いろいろあるでしょう。一人では人間とは言えません。皆さんは幸せなことに仲間と来てるものね、今日は。大事だよ」 ー
ハマのドンこと藤木幸夫の人となりや活動が分かる本。そして、市民が、政治を動かせることが実感できる本。
自分は何のために生きているのか、何を成すために生きているのか、誰のために生きているのか、というのを考えさせられる。
Posted by ブクログ
この溢れまくる人間的魅力のすごいことすごいこと
ただこれを出す為に今までどう生きてきたのか?を
しっかり考えなくてはならない、知れて良かった!
Posted by ブクログ
漢がいるもんだ。
横浜にIRカジノを誘致することを拒んだ浜のドンこと藤木幸夫。
TVのドキュメントとして、安倍晋三、菅義偉、林文子と闘い、市民の意志を護ったドン。
その生々しい経緯を綴ったノンフィクション。
すごい漢がいるもんだ。
敵がでかいからと言って、最初から諦めたらあかんな。
ただ、しっかり自分を持ってな。
Posted by ブクログ
横浜市でのカジノ誘致阻止に一役買った藤木幸夫氏を取材したドキュメンタリー映画の新書版。取材の裏話があったり、映画では省略された点についても掘り下げられたりで、面白い。