【感想・ネタバレ】B面の夏のレビュー

あらすじ

いま恋をしている人、幸福に満たされている人、許されぬ愛に身を焦がしている人、哀しい別れを選んだ人、ここには等身大のあなたがいます。出会いの瞬間、別れの時、秘密の恋、至福の愛――こぼれそうな想いのすべてを17文字に託し、揺れうごく恋心を瑞々しい感性と素直なことばで表現したまったく新しい句集。女流俳人、黛まどかからあなたへの、これは愛の一句です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

誰かのいつかのカレンダーを勝手に見てしまったかのような気恥しさを覚えた。
カレンダーというかスケジュール帳。

恋をしたときのくすぐったさ、友達の前でした自分の行動への少しの後悔とか、細やかな感情を想起させる。

俳句って個人的なことを書くには文字数が少なすぎるし人間(日本人)が古くから自然に対して持つ感覚的なものに訴えかけることに特化した表現方法なんだろうな、という勝手な思い込みがあったけど、そのイメージが壊れた。
個人的すぎることの究極である恋を17音で表現出来ちゃうんだ、っていう驚き。
あとがきを読んで黛さん本人の恋愛がそのまま俳句になっているんだと知り納得。

渋谷って駅名が入る句もあって面白い。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

B面の夏に流れる四季の風

読み始めは、なんとも読んでいるこっちが恥ずかしくなってしまうような若気のような詩が続く。
パラパラと詠み進むうちに、恋色が強く出てくる。
そして、冬景色。ここに来て、今更ながら四季の風景が時の流れのように詩と詩の余白をつないでいることに気付くと、頭の中に一気に風景が広がった。

そして後書きをよんで、これが著者の経験と時間を折り重ねた産物だと知った。

30過ぎた男が詠むには、あまりにもこそばゆく、斜に構えて詠んでしまうが、そこに詠われている言葉には、若々しい言霊が潜んでいる。

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2011年02月17日

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