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Posted by ブクログ
大蔵省・財務省を中心に歴史を紐解いて各官庁における官僚のトップ「事務次官」の実像に迫り、事務次官制度の見直しを展望。
著者の記者経験に基づく事務次官を巡る種々のエピソードは興味深く読んだ。幹部公務員制度についても問題意識も理解するところである。
しかし、「群盲、象をなでる」という感じで、事務次官が具体的にどんな仕事をし、各官庁でどんな役割を果たしているのか、本書を通読しても結局のところよくわからなかった。
事務次官制度に競争原理を導入するという著者の改革案も、現状の事務次官が本当に「名誉職」に甘んじているのかが不明であり、また、各省庁の専門性の観点や官僚のモラールの観点等から、もう一つ納得感がなかった。