あらすじ
1991年、冬の深夜零時、人けのないダイナーの駐車場から発進する一台の車。助手席には、映画オタクの女子大学生チャーリーが座っている。ハンドルを握るのは正体不明の男。ふたりは知り合ってまもない。だが、チャーリーはすでに確信している。この男、二か月前に親友のマディを殺した連続殺人犯にちがいない、と――。シートベルト必須! アクセル全開でハイウェイを駆け抜け、驚愕のラストへと突き進む極上のノンストップ・サスペンス!!
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Posted by ブクログ
最終的にチャーリーがジョシュと一緒になったのか、自分はいまひとつ解せなくて……なので星4。
助けてくれたけど、もとは怪しげな仕事を引き受けてチャーリーがこんな目に遭う原因を作ったようなものだし。友人くらいのポジションだったら、まあ……となるのだけど。
でも、こうならなければキャンパス・キラーの正体はきっとずっと分からないままで、チャーリーは脳内映画を観続けることになっていただろうし……チャーリーに加え、マージも苦しみから逃れることが難しかったかもしれないし……。なんとも。いや、何よりも元凶で最低最悪なのは、ロビー、おまえだよ!!気持ち悪すぎてオエッとなった。
自分もそういうところがあるので、チャーリーが内向的で彼女自身の中にぐっと色々なものを押し込めてしまう様子は読んでいて苦しかった。後悔、苦悩して自責の念に囚われ続けている姿はしんどかった。でも、そんな彼女が憧れの(?)仕事に就けているのはよかったな〜。
以下、印象に残った箇所のメモ。
〝それはあなたがたのせいではないと誰も教えてくれない。責任はひとえに、おぞましいまねをする非道な男たちと、そういう連中を育て、作りあげ、弁護してやるめちゃくちゃな社会にあるはずなのに。世間は自分たちのあいだにモンスターがいることを認めたがらないので、モンスターどもはいつまでも野放しにされ、暴力と避難のサイクルはいつまでも断ち切れない。〟
Posted by ブクログ
友人を殺人事件で失った大学生チャーリー(分かりにくい名前だが女性)は失意を胸に故郷に帰ることにし、大学の掲示板に乗用車同乗の募集ビラを貼る。そのビラを受けて車を出し同行を申し出る男ジョシュ。
二人の車はニュージャージーからオハイオまで、夜のハイウェイを進むのだが、道中チャーリーはジョシュの言動に不穏なものをかぎつける。この男は友人を殺した連続殺人犯(キャンパス・キラー)じゃないのか?
ぎこちなく不安なドライブが続く中、ジョシュが食事をしようとハイウェイを降りてさびれた街のドライブインに入ったことから物語は急展開を始める。
前半から中盤にかけては正直退屈な部分もあるし、一番怪しいヤツは犯人じゃない常套を考えると余計に進まないし、急展開を見せてからも、主要登場人物を引き算していくと真犯人は容易に分かってしまうという欠点もある。正直粗が目立つ小説だと思う。
が、ジェットコースターのような急展開と主人公の映画オタクっぷりが楽しくて意外と楽しめた。長旅、特に長距離バス移動なんかのお供に最適と思うが、さすがにヒッチハイク旅ではリアルすぎて、お勧めできない。