【感想・ネタバレ】長くて短い一年 ──山川方夫ショートショート集成のレビュー

あらすじ

将来を嘱望されながらも34歳で亡くなった夭折の天才・山川方夫のショートショートを日下三蔵によって集成するオリジナル・コレクション第2弾。第2ショートショート集『長くて短い一年』、「EQMM」連載のエッセイをまとめた『トコという男』を完全収録。全集からも漏れていた未刊行作品2篇を加えてこの分野における成果を一望できる決定版作品集。小林信彦による「山川方夫のこと」も特別収録。

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Posted by ブクログ

山川方夫のショートショート集。山川方夫というと随分昔に代表作?である「夏の葬列」を文庫で読んできりで、イメージとしては純文学の人という認識だったので、文学的なものからミステリやSF仕立てのものまでこれほど多様なショートショートを書いていたとは知らなかったし意外であった。収録されたものではやはり「夏の葬列」の印象が強かったが、「頭の大きな学生」や「僧侶の夢」といったSF風の作品もなかなかのもの。
巻末には都筑道夫、星新一との鼎談も収録されておりこちらも興味深い。

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2024年05月15日

Posted by ブクログ

 著者のショートショート全編を全2冊に集成するコレクションの二冊目。

 こうしてまとめて作品を読むと、作者がいろいろなタイプ、趣の作品を書こうとした苦心が伝わってくるようだ。短い中にも人物の心理の襞が感じられるものが多い。

 EQMMに連載されていた「トコという男」は、ちょっと変わったミステリ評論風なエッセイなのだが、少し才が走った論の展開で、読むのに少し苦労した。

 ショートショートを二冊にまとめた贅沢な作品集であり、山川方夫という作家の魅力が十分に伝わってくる。
 純文学とされる他の作品も読んでみたくなった。

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2024年07月30日

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