【感想・ネタバレ】終わりと始まり 2.0のレビュー

あらすじ

災害体験の資産化、植民地としての沖縄、トランプ大統領と「事実」……困難を抱える人びとの話に耳を傾け続け、日本の危機、戦争のできる国への変貌を憂える。コロナ禍の今も読みごたえのある、朝日新聞好評連載の名コラム。解説・中島岳志。

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Posted by ブクログ

折々に池澤さんが考えたたくさんの事を読みました。
何かを感じても言葉にする前に過ぎてしまう時間を前に呆然としている自分が見えました。少しでも言葉にしてみたいと思いました。

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2022年02月23日

Posted by ブクログ

池澤夏樹『終わりと始まり 2.0』朝日文庫。

朝日新聞連載コラムの書籍化第2弾。

国際感覚にも優れる池澤夏樹の眼力は日本という国の脆さや本質を見事に表現し、その主張は清々しいまでにぶれることが無い。極めて冷静な文章からは池澤夏樹の怒りと憂いが読み取れる。

福島第一原発事故の後始末、嘘と誤魔化しを続ける東電、大嘘で固められた東京オリンピック招致、格差を拡大させ続ける歪んだ日本経済、日本を戦争可能な国家に変貌させようとする政治家、世界各地の紛争や社会問題、沖縄の基地問題などなど読み応えのあるコラムが並ぶ。

本作にも書かれているが、地震や津波は再び日本を襲うだろう。地震や津波ではなく、北朝鮮のミサイルが原発を攻撃して来るのかも知れない。今まさに世界が苦しむ新型コロナウイルス並みの感染症が再び起きるかも知れない。不安定な地球に暮らし、不安定な世界と関わる限り、一瞬先は闇なのだ。闇の中だからこそ、進むべき道を見失ってはならないと思う。

本体価格950円
★★★★★

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2022年01月09日

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