【感想・ネタバレ】斗南先生・南島譚のレビュー

あらすじ

漢学の家に育ち、幼時から深い素養を身につけ、該博細緻な知識の世界を生きて非凡な才を評価されながら夭折した中島敦。古代中国や南洋に材をとる作品のほか、苦悩の青春を綴る身辺小説など珠玉の傑作短篇集。伯父を描いた大学時代の創作「斗南先生」を始め、「過去帳」(「かめれおん日記」「狼疾記」)、「古譚」(「狐憑」「木乃伊」「山月記」「文字禍」)、「南島譚」、「環礁」を収録。

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Posted by ブクログ

「斗南先生」は漢学者の叔父を学生の主人公の目で描いたもの。「過去帳」は作家になる以前の自虐的、自省的な作品。チョッとグダグダした自分語りもあるが、あまり読み辛さはない。作者は自分に対する懐疑を強く持っていたことを再認識した。

「古譚」は、山月記を含む4短編。大学1年の頃に読んでいるので、30数年振りの再読。最初の作家(?)の悲劇は作家であることに対する疑問かなと若い時は思ったが、どうだろう。

「南島譚」「環礁」は南洋で見聞きしたことを収録したもの。作家にとって南洋とは、何だったんだろう。作家自身も西洋文明の目から、東洋文明の目から、日本人の眼鏡で、実は何も見ていないのでは、と自問している。
それでも端正で、美しい文章に魅了される箇所もいくつかあった。

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2018年05月02日

Posted by ブクログ

「山月記」で有名な作者が、亡くなった漢学者である伯父について書いた短編小説のほか、戦中のパラオの風俗を描いた作品など、ちょっと違った中島敦の作品集でした

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

中島敦の作品の中から、「古譚」をまとまった形で収録されている文庫本が欲しくて購入。
「南島譚」の「幸福」「夫婦」も、「古譚」のような物語的な感じで読めると思います。

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2009年10月04日

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