あらすじ
巨魚に挑む男たちを描いた直木賞受賞の大ロマン。長崎県西彼杵半島の西海岸を舞台に、二人の釣り名人と怪魚イシナギの死闘劇の幕は切って落とされた。まるで潜水艦のような黒い影が潜む海中に、特殊な工夫を施した必殺の仕掛けが送り込まれていった……。他に中編「赤い海」を収録。
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Posted by ブクログ
第90回直木賞。
足の不自由な2人の漁師が、毎年5月に現われる巨大魚を釣り上げる話。
舞台は長崎県。県の南北にいるという伝説の漁師は、釣り人たちの間で名ライバルとして話題になっていた(本人たちは会ったこともなければ戦うつもりもないのだが)。セリフはすべて長崎弁。
2人の釣りについての姿勢、みずから編み出したあるいは親から受け継いだ釣りの技法、足を失ったいきさつなどのエピソードが挿し込まれつつ、数年かけて巨大魚に挑む2人は、境遇が似ていることから(年齢は14違うが)お互いを尊敬しあい信頼している。