【感想・ネタバレ】ヒューマンエラーを防ぐ知恵 増補版:ミスはなくなるかのレビュー

あらすじ

事故への道を知り事故を避ける
実践形式で学ぶ、ヒューマンエラー防止のノウハウ。
もう、ヒューマンエラーは怖くない!

ときに深刻な事故を招くヒューマンエラーは、
どのようにすれば防げるのか。
本書では、事故が発生するまでの過程だけでなく、
事故が起こる構造にも注目し、
ヒューマンエラー防止のための理論を考察する。
また、すぐに役立つ実践的なテクニックの一端を、
身近な事例などを題材に問題形式で紹介する。

●まえがきより
事故はたった一つのきっかけだけで説明できるものではありません。
事故は、複数の要素・要因がそろった結果生じるものです。
これはちょうど、ポーカーや麻雀で役がそろって上がることに似ています。(略)
本書では事故を、最後のトドメだけではなく、
発生のしやすさの構造からも捉え直してみたいと思います。

●目次
第1章 ヒューマンエラーとは何か
第2章 なぜ事故は起こるのか
第3章 ヒューマンエラー解決法
第4章 事故が起こる前に……ヒューマンエラー防止法
第5章 実践 ヒューマンエラー防止活動
第6章 あなただったらどう考えますか
第7章 学びとヒューマンエラー
〈増補〉第8章 安全とは誰がどう決める?

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Posted by ブクログ

職業柄ヒューマンエラーが頻発するし、自分自身が極めてボンクラなため無数のヒヤリハットを含めて起こしているため必読の本といえる。あと正直に記すとミスを隠蔽したいという心底が自分にはある。まずはこの大前提を修正する必要がある。でも本書の様な列車事故を見るに怖くもなる。
本書で記されているとおり機械が進化してヒューマンエラーの比率が上がったのは皮肉であるが今後AIが進化していくと判断力が益々問われるような気がする。

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2025年08月21日

Posted by ブクログ

表題通り、ヒューマンエラーをいかにして防ぐか、具体的な知恵に付いて書いた本。

「文庫版あとがき」にある2019年9月5日の京急神奈川新町駅の大型トラックと電車の衝突事故は、たまたまその日横須賀にライブを見に行く日で、事故の影響で開演が遅れ、帰宅も大変だったのでよく覚えている。一部推測も交えてここに書いてあるような経緯を経ての事故なのだとしたら、ほんとうに、「ささいなこと」の積み重ねで大事故が起きるのだと空恐ろしい気持ちになる。

P34
フォークト・カンプフ検査法
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に登場する人間そっくりなアンドロイドを見分ける方法

捜査官「このカバン、いいだろう。官給品なんだ」
アンドロイド「そうですか」
捜査官「赤ん坊の皮でできているんだ」
アンドロイド「・・・?」

P75
安全工学に関する本では、しばしば“ハインリッヒな法則”なるものが引用されます。これは、「一つの重大事故の背後には二九の軽微な事故が存在し、さらにその背後には三〇〇の事故にいたらなかった異常が存左する」とする経験則です。この経験則が意味するところはなんでしょうか? 表面的には「一つの事故には多数の前兆がある」という意味に見えます。しかし、私は「大事故になって表沙汰になるまで、問題は解決されない」というのが真の意味だと思います。前兆を知っている人や、その担当である部署、はいちおう存在するのです。

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2025年07月15日

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