あらすじ
小さな出来事が積み重なって月日は過ぎ、我々の日常は歴史になる。
その一隅に今、私は短い尻尾を揺らして暮らしている――
歴史、食、旅、芸術、そして物語を紡ぐ……
直木賞作家が日常の風景を綴ったエッセイ集。
きっと多くの人を虜にし続けてきた千年の都に、私自身もすでに搦め捕られているのであろう。
そんな華やかな檻を愛おしく、また時に苛立たしく感じながら、私は今日も山に囲まれたこの町に暮らす。(本文より)
『京都はんなり暮し』から15年ぶり、作家デビュー後は初となる澤田瞳子氏のエッセイ集。
生まれ育ち、今も暮らす京都。食を楽しみ、旅に心惹かれ、美術・芸術を愛し、遊休の歴史に思いを馳せる。
そして、それらすべてのことが物語を紡ぐ糧となる。
「知らないことを知るのが大好き」という著者が出会ったさまざまな出来事をウィット溢れる文章で描く。
【目次】
京都に暮らす
日々の糧
まだ見ぬ空を追いかけて
出会いの時
きらめきへの誘い
歴史の旅へ
ただ、書く
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
美しい文章。
あぁ、これはこういう表現をすれば、
こんな品のある文章になるのだ。
と、読みながら、どんどん魅せられた。
お人柄も、真面目で誠実、物事に
まっすぐ対峙される姿勢も好感が持てた。
葉室麟さんとの交流、そこから学び、
次代へと受け継いでいこうとされる思いも
とても心に響いた。
古代史小説は売れないよ、という同業の母のお言葉にも
そこで意思を曲げることなく、
面白い小説にすればいいんでしょう。
と、強い意志で作品を紡がれていく
というところも、胸打たれた。
これから、小説も、色々読んでいきたい
素敵な作家さんに出会えた。
Posted by ブクログ
歴史小説家・澤田瞳子さんのエッセイ集。
テーマごとにまとめられているので、年代は前後して収められているが、どこを取っても、澤田さんの真摯で研究熱心、それでいて、飾らないお人柄が表れていて好感が持てる。
直木賞を受賞して有名になった後も、何者でもない自分でいたい、世の中を正しく公平に見たいという姿勢を崩さない。
能楽を習い、美しい言葉を愛する。
美術館や博物館の中でも、歴史の中に日々分け入って物語を探している旅人でもある。
以下、見出し
『京都に暮らす』
『日々の糧』
『まだ見ぬ空を追いかけて』
『出会いの時』
『きらめきへの誘い』
『歴史の旅へ』
『ただ、書く』