【感想・ネタバレ】正欲(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

自分が想像できる“多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな――。息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づく女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。だがその繋がりは、“多様性を尊重する時代”にとって、ひどく不都合なものだった。読む前の自分には戻れない、気迫の長編小説。(解説・東畑開人)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

多様性を尊重することは、全ての違いを知って理解したり受け入れたりすることではなくて…マジョリティがマイノリティを受け入れるっていう感覚も何か違くて…
様々な価値観を受け入れて、否定せず、共に心地よく生きる方法を考えていくことなのかな。難しいね。
私が思う「普通」を他人に押し付けないようにしたいなと思ったし、無意識に押し付けてしまっていないか気をつけようと思った。

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2026年08月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろい。読んでよかった。

自分がそうではないことに、いわゆる普通側であることに、ラッキーで恵まれてるなと他人事のような感想を持ってしまう。この話を面白いと思えるのは自分があちら側ではないからかな。

自分の考えを押し付けず、ただ放っておいてあげたいよな。

物語として、もうちょっと救いが欲しかったな。大也が気の毒。

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2026年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物凄く考えさせられる内容で読み応えもあり、面白かった。
一見、どこかの普通の家族•大学生•若手社会人の物語が描かれている中で、社会で一般化されている性欲、その中に秘めているそれぞれの正欲が語られている。
最初の事件の描写から、この物語はどの様に終着するのか分からなかったが、展開に驚かされると共に読後は考えさせられるものがある。
人によって、正しさや欲は違う。それを分かろうとしても分かってもらえない。共有しないほうが楽だけど、誰かと分かり合えることで繋がりや生きる意義を見出せることもある。ただそれを多様性という形で、分かった様な姿勢もまた誰かを傷つける。かと言って、塞ぎ込まずにそれぞれの正しさをぶつけることで見える本音や考えもある。色々と考えを巡らせるものの答えはないのだなと。
ただそれぞれの人にしか分からない考えがあるのだろうということは認識しておくことも重要だなと感じた。
私がこの感想の中で、「普通」という表現も無意識に出てしまうのももはや社会で無意識に形成された「正しさ」であり、この物語で言う自身の「正欲」であり、誰かを傷つけてしまう可能性があるということも認識しないとなあとも思う。

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2026年07月26日

ネタバレ 購入済み

読めば読むほど正欲がわからない

違う世界線の人たちが読み進めていくうちに交じり合い、夢中で読み進めた。

多様性から外れる人たち…
この本を読むまでいかに自分の考える多様性が狭いものだったか思い知らされる。
読み終わっても多様性とは?正欲とは?わからない。もやもやが残る。
そのもやもやこそが正しい理解なのかもしれない。
最後の解説がこのもやもやを上手に言語化してくれてとてもよかった。

#泣ける #切ない #深い

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2025年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

朝井リョウ先生、初読。
クセがなく様々な比喩がとても面白い。


どちらかといえば"多数派"の立場で読んでいたけど、所々共感できる部分もあった。

読み進めて出会った文章、
「みんな本当は、気づいているのではないだろうか。
自分はまともである、正解であると思える唯一の依り所が"多数派でいる"ということの矛盾に。
三分の二を二回続けて選ぶ確率は九分の四であるように、"多数派にずっと立ち続ける"ことは立派な少数派であることに。」

「まともって、不安なんだ。
佳道は思う。
正解の中にいるって、怖いんだ。」


本当にその通りだった。
読み終えて抱いた感情の細かい部分は自分でもよく分からないけど、ずっと考えることをやめたくないと思った。

十人十色

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2026年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 一見全く関係ない人物が「誰にも言えない欲望」や「生きづらさ」を通じて少しずつ繋がっていく物語。

 「多様性」と言う言葉一つで表されてしまうがその多様性にも含まれないような人々の苦悩や生きづらさは計り知れないものだと感じた。世の中が決めた「正欲」から外れた物をもつ人は正欲を持つ人に打ち明けることもできず、認めてもらえない、多様性と皆は言うのに。

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2026年08月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全部の価値観をバチバチに否定されて私自身恥ずかしさと眩しさで目が覚めたような感覚。そして私は夏生と佐々木の関係がものすごく羨ましい。互いへの性欲で駆け引きするような関係ではなく、互いの存在が生きている意味になれる関係。どん底まで落ちたから手に入れられたのかしら。

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2026年07月26日

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