【感想・ネタバレ】ポラン先生ときけんなマジックショーのレビュー

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Posted by ブクログ

タヌキの売れない小説家ポランは、北国の森の奥にひっそりと暮らしている。家の扉には「ノックしてもむだです」のかんばんをかけて。ある日、その扉を、カモのマジシャン「ドリ」がノックする。それが、南国への、とんでもない二人旅の始まりだった。

ポランは、はちゃめちゃなドリに巻き込まれて、無一文になるわ、走っている列車から飛び降りるわ、寒い中をさんざん歩かされるわ、大変な目にあう。でも、全く気の合わなかった2人に、いつしか友情が芽生えていく。そこが好き。そのきっかけになるのは、この場面かな。

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「マジシャンってのははでそうに見えて、あんがいかげでちまちま努力しているんだなあ」
 するとドリは、羽をぷるぷるとひきつらせながら言いました。
「はでに見えるものなんて、たいがいそうだ。サッカー選手も、ムービースターも、ちまちまやってる。あんただってそうだろ?」
「ぼく?」
「ちまちま、ちまちま、文字を書く。それが物語になる。ちがうか?」
 ポランは、ふしぎな気もちでドリの顔をながめました。ついさっきまで、決してわかりあえない相手だと思っていたのに、今は、ドリだけがポランの気もちをわかってくれるような気がしました。

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2人を結びつけ始めるのはマジック。ドリがマジックを披露する場面はかっこよくて魅力的だし、それを純粋な気持ちで楽しんでいるポランも素敵。

また、出版社に「暗い」とダメ出しされるポランの作品を、元マジシャンのクマ「ステランコ」が「愛読書だ」と言う場面には胸がじーんとした。

「わしの愛読書だ。暗いし、手きびしい物語だが、その中にもかすかに光がある。この本に出会ったとき、わしはマジシャンをやめたばかりでふさぎこんでいた。そういうとき、明るい話というのは、まぶしくて読めないもんだ」

ポランが書く本は暗いお話みたいだけど、この本はとても明るく楽しくて、ちょっぴりほろりとなる場面もある。2年生のよく読める子から中学年の子に勧めやすい作品だと思う。

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2023年12月19日

Posted by ブクログ

正反対のポランとドリ。初めはドリの勢いがあまりにも強くてポラン先生気の毒…と思いながら読んでたけど、終わり方はとてもよかった。お互いの仕事を尊重してることがわかる会話や行動が2人とも素敵。

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2023年11月16日

Posted by ブクログ

3.4年から。中学年も表紙の絵と面白そうなタイトルで惹かれるが、全面文字のページが多く読んでいても抵抗感が出やすい。仕事にプライドを持った性格の違う2ひきに起こる事件と友情の物語。読み終えると2ひきらしい良い姿にじんわりと残る表紙のキャラクターが見えてきて良い読後感に浸れるところが○。

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2023年05月13日

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