【感想・ネタバレ】ポラン先生ときけんなマジックショーのレビュー

あらすじ

タヌキとカモの迷コンビ、旅に出る!

北国の森の奥にひっそりとくらすタヌキの小説家ポランは、人づきあいが苦手。そんなポランの家に、ある日カモのマジシャン、ドリが転がり込んだ。フライドポテトを食べ過ぎて飛べなくなり、南に帰りそびれたらしい。
まじめなポランと自分勝手なドリは気が合わず、ケンカばかり。しかし無一文のドリのうまい口車に乗ってしまったのか、列車で一緒に南に向かうことに。
道中では幾多の困難や危険な場面に巡り会うが、さてどのように乗り越えていくのか。そして二人は、お互いをわかり合えるのか。

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Posted by ブクログ

タヌキの売れない小説家ポランは、北国の森の奥にひっそりと暮らしている。家の扉には「ノックしてもむだです」のかんばんをかけて。ある日、その扉を、カモのマジシャン「ドリ」がノックする。それが、南国への、とんでもない二人旅の始まりだった。

ポランは、はちゃめちゃなドリに巻き込まれて、無一文になるわ、走っている列車から飛び降りるわ、寒い中をさんざん歩かされるわ、大変な目にあう。でも、全く気の合わなかった2人に、いつしか友情が芽生えていく。そこが好き。そのきっかけになるのは、この場面かな。

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「マジシャンってのははでそうに見えて、あんがいかげでちまちま努力しているんだなあ」
 するとドリは、羽をぷるぷるとひきつらせながら言いました。
「はでに見えるものなんて、たいがいそうだ。サッカー選手も、ムービースターも、ちまちまやってる。あんただってそうだろ?」
「ぼく?」
「ちまちま、ちまちま、文字を書く。それが物語になる。ちがうか?」
 ポランは、ふしぎな気もちでドリの顔をながめました。ついさっきまで、決してわかりあえない相手だと思っていたのに、今は、ドリだけがポランの気もちをわかってくれるような気がしました。

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2人を結びつけ始めるのはマジック。ドリがマジックを披露する場面はかっこよくて魅力的だし、それを純粋な気持ちで楽しんでいるポランも素敵。

また、出版社に「暗い」とダメ出しされるポランの作品を、元マジシャンのクマ「ステランコ」が「愛読書だ」と言う場面には胸がじーんとした。

「わしの愛読書だ。暗いし、手きびしい物語だが、その中にもかすかに光がある。この本に出会ったとき、わしはマジシャンをやめたばかりでふさぎこんでいた。そういうとき、明るい話というのは、まぶしくて読めないもんだ」

ポランが書く本は暗いお話みたいだけど、この本はとても明るく楽しくて、ちょっぴりほろりとなる場面もある。2年生のよく読める子から中学年の子に勧めやすい作品だと思う。

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2023年12月19日

Posted by ブクログ

正反対のポランとドリ。初めはドリの勢いがあまりにも強くてポラン先生気の毒…と思いながら読んでたけど、終わり方はとてもよかった。お互いの仕事を尊重してることがわかる会話や行動が2人とも素敵。

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2023年11月16日

Posted by ブクログ

3.4年から。中学年も表紙の絵と面白そうなタイトルで惹かれるが、全面文字のページが多く読んでいても抵抗感が出やすい。仕事にプライドを持った性格の違う2ひきに起こる事件と友情の物語。読み終えると2ひきらしい良い姿にじんわりと残る表紙のキャラクターが見えてきて良い読後感に浸れるところが○。

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2023年05月13日

Posted by ブクログ

人付き合いが苦手なたぬきの小説家といいかげんなマジシャンのカモのコンビ。今後シリーズ化していく感じ?

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2023年11月01日

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