あらすじ
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多様体について基礎的な知識をもった読者のためのリーマン幾何学の入門書。
前半の3章でリーマン幾何学の基本的な概念を解説し、後半では多岐にわたって発展している話題のうち、主に比較定理とその応用について解説した。
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Posted by ブクログ
学部上級または大学院レベル
Ⅰ.多様体からの準備。
定義の嵐に難儀する。松島の多様体の時と同じような苦しさだ。ここの章には、あとから何度も戻ってくることになったが、読み返すと、記述の的確さに気付かされた。
#微分幾何学の本を何冊か勉強して、3ヶ月ぶりに本書を最初から学び直したが、特に小林本で曖昧だった部分が本章でクリアになった。
Ⅱ.リーマン幾何における基本的な概念。
共変微分、クリストッフェル記号の定義のノーテーションが物理の本とは違う。しかし、物理で触れたからこそ、初読でもかすかに何が議論されているか分かった。最後の複素射影空間だけは初読でもついていけたが、あとは定義が飲み込めないまま議論が続き、初回の理解は厳しかった。
#再読し、ノーテーションに関しては、違和感がなくなった。しかし、正確な理解は難しい。
Ⅲ.リーマン多様体の大域的概念。
ホモトピー論が多用されていて、基礎を学んでおいて良かった。
#再読したが、やはり難しい。
Ⅳ.比較定理とその応用。
初読は200ページで断念。
概して、7割方はついていけた。
Ⅴ.曲率と位相。
これまでの議論を総動員。最後の可解群のところだけ本書では、定義されておらず、他書で学んだことを忘れたので理解できず。あとはイメージが湧きやすい章だった。
Ⅵ.等周不等式とスペクトル幾何。
最後の章は熱方程式なども出てきて、ここまでくるとだいぶ馴染んだ感じを持てた。