あらすじ
閉店が決まった洋菓子店で、なぜか店主と常連客のマダムがお菓子教室を始めることに。生徒はあなた一人だけ。参加条件は悩みがあること。一歩踏み出す勇気が持てない会社員にはタルトタタン、過保護で心配性な母親にはイートン・メス、失恋ばかりして落ち込む男性にはザッハトルテ……。あなたの悩みを解決する、美味しい人生のレシピ教えます。
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Posted by ブクログ
メモ
実のお母さんとはタイプが違って、色々難しかった。だけど、仕事を通じてお母さんだと思える人との関わりがあり、ぎゅっと固まったつらさがはどけていったというところに、自分自身の見方がふわっと広がりすごく助けられました。趣味の世界でもお母さんと呼べる感じの人がいるかもしれない、(直接にすごいやりとりがなくても、心の中で)そうした気づきがありました。
Posted by ブクログ
心に傷を負った人たちが甘いお菓子を通じて再生していく姿にほっこりしたし、お菓子一つ一つの由来や作り方などが丁寧に描かれていて、もちろん食べたくもなるし作ってみたくもなりました。
Posted by ブクログ
なんとなく読んだけど面白かった。5年間営んでいた洋菓子店を経営難で閉じることになった主人公・白井が、常連客だった佐渡谷から、次の借り手が決まるまで厨房を貸してほしいと言われて……という話。こういうタイプの小説って、夢だった自分のお店をオープンして、さまざまな苦労があって、でもそれを乗り越えて、みたいなものが多いけど、まさかのお店を閉めるところから始まり、「これからどうしよう……」という切り口はいままでありそうでなかった気がする。エンディングもストーリーの雰囲気から大きく逸れることなく、劇的でないのがまた良い。お菓子を食べたくなるし作りたくもなる話だった。