あらすじ
10代から茶道や弓道に親しみつつ、和菓子修行をしてきた眞白は2年前、念願だった日本茶カフェを開いた。店で供される和菓子の美しさ、美味しさもさることながら、その皿や茶わんも訪れる客の心をとらえている。眞白がこつこつと集めてきた器には時折、金で継いだ跡がある。実は、幼馴染の七堂夏樹が「金継師」で、割れてしまった皿や茶わんを漆で継いで修復し金を捲く伝統技術「金継ぎ」の若い職人なのだ。彼の工房がカフェのすぐ裏なので眞白はしばしば彼のもとに通う。工房には同じく幼馴染で神社の跡継ぎの亀岡桜士郎もよく現れる。不器用な3人の「修復」物語が「金継」を通して綴られる、北鎌倉青春ダイアリー!
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Posted by ブクログ
美しく良い距離感の人間関係の物語。
人間味がないわけでは無いが、凛とした透明感で美しい作品でした。
凛とした美女、その友人の中性的(と思われる)男性の友人、見た目チャラだけど芯が美しい青年の適度な距離感と絶対的な信頼感のバランス。バランスが良すぎてここからどこにも動けない気がしなくも無いけど、これで完結ならそれも良い。
北鎌倉の風景を思い描きながら秋のいい天気に緑の多い庭を見て読むには心地よい作品でした。
2024.10.14
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