【感想・ネタバレ】京都怪異物件の謎 桜咲准教授の災害伝承講義のレビュー

あらすじ

『両面宿儺の謎』に続く桜咲准教授シリーズ第2弾!
『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ。地名や伝承から、その土地で過去にあった事件や未来に起こりうる災害を推測する「災害伝承」研究の第一人者・桜咲竜司。出張で京都を訪れた彼は、不動産鑑定士である姉・椎名からの依頼で、奇妙な土地の調査をすることになる。行方不明者が帰ってくる“神戻し”の伝承が残る産婦人科医院。過疎化したニュータウンに残された、怨霊を祀る天満宮。その地に伝わる怪異の真相を桜咲が解き明かす!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

古くから京都に伝わる、怨霊や御霊信仰、神社が災害伝承と絡みあってストーリーが進んでいき、非常に読み応えがあって面白かった。

不動産鑑定士と災害伝承研究者という珍しい組み合わせの姉弟が、専門的な知識を節々で出してくるが、大学生である主人公を挟むことによって噛み砕いた説明となって読みやすく研究の面白さを感じられることが出来た。キュウリの話も初耳でした!面白い!

特に大学教授の先生が、好きな分野になると、途端に早口になってすごい速度で深い知識を出してくることは経験があったので想像しやすかったな・・・

序盤で最上川の例えを用いて洪水対策の必要性の種をまいた後に、後半になってその洪水対策を京都の川と神社でこれでもかと見せつけてくるような描写には舌を巻かれた。京都の地図を持って川沿いの神社を巡ってみたくなるような本。

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2024年12月09日

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