あらすじ
京都西町奉行所同心、榊玄一郎の元に、手下の小吉が現れた。堀川に相対死(心中)の水死体が上がったのだという。骸が発見された橋のたもとに向かった玄一郎だが、現場には西町奉行の侍医、久我島冬吾の姿があった。この医者は頼みもしないのに勝手に検分をして、同心たちとは全く違う見解を述べるので、評判はかなり悪い。しかも『相対死は三日間、四条河原に晒される』という法度があるにもかかわらず、久我島は玄一郎に、人助けと思って、心中である事実をもみ消せと言い出した。一体何が目的なのか!? しかしこの心中事件が市中を震撼させる事態へと発展していく──。
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Posted by ブクログ
二編からなる話。
二つとも人間の心情がことこまかに書かれていて優しい気持ちになっていく。
親の仇討ちも年齢を重ね何故殺されなければならなかったのか理由が分かるだけでいい。相手を憎く思う事はなくなったと刺々しさがなくてこんな気持ちで過ごしてパワーをもらいたい。