【感想・ネタバレ】会社は変われる! ドコモ1000日の挑戦のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ドコモの4スタイル、pro.prime.smart.styleブランド発信の話。

主役は日本コカ・コーラ会長の魚谷氏とドコモ幹部(特に中村相談役、山田社長)。
官僚的と言われた社員2万人に変革をもたらした。改めてドコモの底力を知った。
同時に部活で「見えるリーダー」という方針は間違ってなかった事を確信した。この本は今後も時々読み返してみたい。
お客様目線。我々も見習わなければ。

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2012年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

3年間のドコモのブランド・マーケティング変換の軌跡。変革のテキストになっている。

ドコモ変革のテーマ、それは、お客さま指向になることであり、マーケティング発想で考えることであり、それによって、ブランドの再構築をする、というものだった。

ブランドとは、経営そのものであり、誇りであり、モチベーションであり、チームワークの源泉であり、お客様に対する理念の表現である、と。そして、すべてのコンタクトポイントの質と量がそのブランド力を形作るものである、と。

発想を変えた上で、1人1人の仕事の積み重ねが変革を生むものだ。随所に出てくる魚谷さんの実践的巻き込み手法も見逃せない。

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2015年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あまりに過去の成功体験に縛られていると、自ら変化し、進化することが難しくなってしまう。

組織というものはうまくいっている頂点にあるときから常に次の変革への準備を始めることが必要
その改革の方向を決めるのはいつも「それはお客様起点になっているか?」ということ

ドコモ変革のテーマは、お客様志向になることであり、マーケティング発想で考えることであり、それによるブランドの再構築である。

すべて、お客様から発想し、何をすべきかを考え、それを実現するための施策を考える。
発想の順序を「プッシュ型」から「プル型」へ変えなければいけない。

お客様と接する全ての「コンタクトポイント」の量と質が、ブランド力を形作ります。

コールセンターに限らず、個々の社員は局面局面ではみんな、とても頑張っていた。
問題はそれが個々の局面で終わってしまっていたこと。
会社全体からお客様とつながろうというメッセージは伝わっていかなかった。

大きな方向感や目指すべき価値観を共有し、それをブランド価値につなげていく 
という基本発想そのものが必要(統合的なアプローチ)

コンタクトポイントの量が多くても、各コンタクトポイント間のシナジーを生じさせることが重要
うまく相乗効果を出さなくてはならない。

ブランドそのものが誇りであり、モチベーションであり、チームワークの源泉でありお客様に対する自分たちの理念の表現
それがブランド

製品そのものの実質の価値=Intrinsic Value
Intrinsic Valueに加えて様々な情緒的価値(=Extrinsic Value)を与えることができる
Extrinsic Valueは心を豊かにする

言葉だけではだめ
「いいな」と思ってもらえるかどうかは、まさに感性の部分
感性を刺激しなければ思いは伝えられないのです(High Conceptと同様の考え)

マーケティングの原則は「4P」から「5C」へ
・Customer Solution:顧客に対するソリューションは常に必要
・Customer Cost:コストがどれだけ客に掛かるのかを常に意識する必要がある
・Convenience:その商品やサービスを入手するのに最も便利なポイントを考える
・Communication:客に納得してもらうためのインタラクティブなコミュニケーションこそが重要
・Collaboration:上記4つのCが常に連動している必要がある

クライアント一人一人とどう向き合い、どうその満足感を高めていくか、という「ロイヤリティ」戦略こそが重要になると思う。


Cross functional teamのように担当の仕事以外の別のチームを作ると状況は変わってきます。
リスクフリーの環境があれば、どんどんアイディアが出るのです。

リスクを負って挑戦することより、確実なことをやる、というのが企業文化だった。
「もし48時間という約束をして、できなかったら大変なことになる」というわけ。
(※電話がつながりにくかったら48時間以内にドコモが伺いますというキャンペーンに対する反応)

最終的な製品ラインナップを変えるのにチャレンジしたのはプロダクト開発部門の若者を中心に集まったプロジェクトチームだった。
(Docomoの製品ラインナップは、機能の多さを基軸に「90X」「70X」という感じだった。
まさに会社目線の発想。客先からしてみればどんな違いがあるのかよく分からない。これを客先目線に変えた)

経営陣も含め、お客まさのニーズが何で、どういう課題があるのかを会社全体が理解するセンターが必要
各担当分野であるような事業本部制のもとでは収益の責任は極めて曖昧になる。


社員自身の改革
社員の心を動かす取り組み(インターナル・マーケティング)

ひとりひとりは極めて優秀で、マジメで、一生懸命頑張っている、しかし、コミュニケーションの会社でありながら、もしかすると社内でのコミュニケーションが不足しているのではないかと感じることが少なくありませんでした。
とりわけ人を熱くさせる、気持ちを高ぶらせるようなコミュニケーションや取り組みがあってもいいのでは、という気になりました。

関係をよりパーソナルなものにすること。
受け手が「これは自分に言われていることなんだ」という意識を持てればモチベーションは大きく変わる。

こうでなければならないという様々な思い込みや縛りがあちこちにはびこっていたのがドコモ
(経営会議で資料を準備するという事務局の対応もしかり)
官僚体質、大企業病というものがこれ

変革においてはヒエラルキー的な固定概念はむしろ先に壊してしまわないといけない

Management By walking around
直接自分の目で見なければ見えてこないものもある

小さなところからカルチャーを変えていくことが、実は大きな変革につながっていく。
変革は社員一人ひとりが行うのです。
社員のマインドさえ変われば、間違いなく何かが変わっていく。
カルチャーを変えていくことが会社を変えていくことなのだ。

会議は若い人から発言してもらう。そしてどうしてあんなことを言ったのかと後で言われるかもしれないという空気を絶対に作らないリスクフリーの環境を作ることが必要

日本企業は小さなことに対して、あるいは遊び心に意外に目がむいていない

上司から部下へ手紙を渡す
(思いを記す)

さまざまな取り組みをしたとしても、記録を残しておかないと、その時に感じた衝撃や感激を再び誰かと共有したり、他の機会に使ったりはできないものです。

合宿や経営会議の運営にプロ(Facilitator)を活用する

トップは現場で起きていることを細かなところまで把握しておかなければならない

他の部署の名称をXX部さん、などと「さんづけ」にするのはおかしい。
同じ会社なのに他人行儀なのはなぜ?

改革は何であれ、日々の積み重ねのなかでしか組織に浸透していかない

その行動はクライアントにとってどうなのかということを常に考えていなくてはならない


どこもの変革は何か特別な事をするのではない。あなた方一人一人の日頃の仕事の中にある
答えは意外とシンプルなものである

そして主役はいつも社員である。
社長の前で一般社員が自分たちの取り組みをプレゼンテーションする
年功序列的な慣行をやめて組織を活性化する
いい取り組みを共有する。
お互いのモチベーションを高めるなど様々な効果を生み出すことを現場にいる若い人たちがやる!!


危機感があっても具体的に何をやればいいのか分からないという人は多い。
上司が夢を語らない、変革への情熱を感じないと言った声が数多く寄せられている。

意識が行動変化をもたらす。


新しい携帯のラインナップの発表会は、原稿を持たずに社長がスピーチをし、そのあと、20代後半から30代前半の担当者四名が其々のシリーズの代表としてその製品のコンセプトやら思いを語る。

何を目指すのかがはっきりし、それが納得いくものであれば、大きなパワーがそこに生まれていく
できる限り多くの人を巻き込むことができる。
そしてできる限り多くの人の賛同を得る必要がある。

社員にもっともっと夢を語るべき
社員はそれを待っている。

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2012年04月26日

Posted by ブクログ

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公社体質の残る、「鈍重」な組織に対し、自社のあるべき姿を模索し、社内に浸透させていくことで、顧客満足度1位を獲得するに至るまでの過程を、日本コカコーラで「こころを動かすマーケティング」を実践してきた著者のチャレンジで紹介した良書。

筆者自身、同様の会社で働いており、組織が大きく古い体質が諸悪の根源と思ってきたところがあった。しかし、外部からの力が大きく誘引下とはいえ、NTTドコモという巨大企業の変革が実現できたというのは、大きな励みになった。

本書は
(1)現状を知る
(2)ビジョンを設定する
(3)戦略をつくり実行する
(4)一人ひとりの意識を変える
(5)継続の仕組みをつくる
という5つのフェーズで変革の過程を説明している。

特に
・(新規利用者獲得が第一の営業姿勢に対し)
 「いったい、ほかの業界のどこに、お得意さんより一見さんを優遇するお店があるでしょうか!?」と、当たり前の指摘をしたり
・「「あるべき姿」の議論において方向性を定めていくのは経営陣でなかればならない」と、組織を率いる経営層の当たり前の仕事に言及したり、
・「お客様の生活者としての価値観に合致すれば、その製品は確実に、お客様の選択肢に含まれます」と、これまた当たり前のお客様の目線に立った商品開発だったりと
ある意味目新しいことにチャレンジするのではなく、ポリシーを明確にし、それを貫くことを経営陣から発信することで当たり前のように組織が動いていくことが良く伝わってきた。

経営陣の責任というのは、「自らが本気になることで、組織を本気にさせる」ということなのであろう。

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2011年10月26日

Posted by ブクログ

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魚谷さんの本はおもしろい。ストーリー性があって、全ページ読みたくなる。
それを我慢して、パラ読みして終了。

外向けのマーケティングであれば、下記の一冊がオススメ
こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる


■勉強になったポイント
p.91
ポジショニングの分解要素
ターゲット
ビジネスドメイン
提供価値(差別化ポイント)
それらを信じる根拠

p.116
これからのコアターゲットは誰か

p.181
インターナルマーケティング
社員との関係をよりパーソナルなものに

p.265
何を目指すのかはっきりとし、
それが納得のいくものであれば、
大きなパワーがそこから生まれる

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2014年05月17日

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