あらすじ
「招き寿司チェーン社長・豪徳寺豊蔵(ごうとくじとよぞう)が破格の金額で探偵・鵜飼杜夫(うかいもりお)に愛猫の捜索を依頼した。その直後、豊蔵は自宅のビニールハウスで殺害されてしまう。なぜか現場には巨大招き猫がおかれていて!? そこでは10年前に迷宮入りした殺人事件もおきていた! 事件の鍵を握るのは“猫”? 本格推理とユーモアの妙味が、新しいミステリーの世界に、読者(あなた)を招く!
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Posted by ブクログ
やっぱり東川篤哉は面白いですね。文章がふざけているのは後ろの解説を読むと本格ミステリーに必要な少し余計な記述を飽きさせずに読ませるテクニックだそうです。今回のアリバイトリックもその軽妙な文章力で面白く考えることができました。結局猫は何匹でてきたのか、招き猫も含めると、、、。
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シリーズ第3作の、猫づくしミステリ。とはいえ動物を殺人の道具にするような作品ではないのでご安心を。今作もコメディとミステリ双方で楽しませてくれる。ミステリとしては、味噌汁の謎、そして動機が実に見事。文句なしの面白さだった。
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コミカルなキャラ達の軽快なやり取りと本格ミステリーの融合が魅力的な烏賊川市シリーズ三作目は、鵜飼探偵に猫探しの頼んだ依頼人が自宅のビニールハウスで殺され、そこには巨大な招き猫が置かれ、更には同じ場所で起きた十年前の事件が絡んでくるユーモアミステリーで、アリバイトリックや消えた凶器のハウダニットとホワイダニットが凝っているのが面白かった。作中で『三毛猫ホームズ』の描写が出たのも良かった。
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とにかく笑った。
推理小説でよくあるもたつきや無駄な場面が短気な自分にあまり合ってなくて、本作も途中で断念することを前提に手に取ってみたが面白すぎてものの一晩で読み終えてしまった。
個人的に死亡推定時刻を値切る場面と犯行時刻をセリで決めようとする場面が好き。
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猫がこういったミステリーの要素になっていくのが面白かった。題からどんな内容になるのか不思議だったが、猫がちゃんとキーになっていて、猫が途中こんがらがった。
ユーモアがあり、それを損なわないリアリティがありそのギャップが毎回面白い。
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★悪いがこの野良猫はいただいていくよ。(p.25)
【感想】
・すごいなと思います。こんな感じのユーモアミステリでこんだけ長い話をつくれるのはけっこうな力量ではなかろうかと。それもちゃんとおもろい。まあ、この手のは著者との相性が大きくて、楽しめるかシラケるかはそれぞれなんですけどぼくには合ってました。
・この手の話に出てくるわりに探偵さんも刑事さんもめちゃくちゃアホでもなくけっこうシャープなところを見せてくれます。ユーモアミステリで破綻が少なくちゃんと推理できるというのもすごいです。トリックはまあ、パーツパーツはわりとすぐわかるでしょうがそれとは別に楽しい小説としてもなんら破綻してないと思います。
・シリーズのようですね。知らずにこれだけ読んでしまったけど特に問題はないようでした。楽しかったのでこれから読んでってみたいと思います。
【内容】
・鵜飼に猫探しを依頼していた招き猫狂のお金持ちが殺された。
【一行目】それはいまからちょうど十年前の、ある夏の終わり。
▼烏賊川市についての簡単なメモ(適当にメモしてっただけですが、後から見てみると結果的にネタバレなってたかも)
【朱美/あけみ】二宮朱美。黎明ビルのオーナー。四階に住む。愛車はベンツ。家賃滞納しがちな鵜飼は朱美に頭が上がらない。嫌味はちょっと言ったりするが。意外なことに鵜飼とは互いに憎からず思っているフシがある。戦闘能力は高い。
【烏賊川市】舞台になっている。探偵鵜飼杜夫やビルオーナー二宮朱美や探偵助手戸村流平たちがいる。どうやらシリーズになってるようですね。「猫は何匹」から読みはじめてしまいました。
【烏賊川斎場】収容人数の多いところが取り柄。要人が死んだときはここを使う。
【依頼人】《一説によると、探偵というものは、依頼人を殺されてはじめて半人前なのだそうだ。》p.175
【岩村敬一/いわむら・けいいち】通称なんでも屋の岩村。
【魚丸武司/うおまる・たけし】漁師。
【鵜飼杜夫/うかい・もりお】探偵。ルノーに乗る。金がないくせに仕事を選り好みするが報酬の金額に逆らえず(朱美に逆らえず)豪徳寺さんちの三毛猫探しに乗り出すことになった。ちなみに猫に好かれやすいタイプのようだ。《まあ、この探偵の行動は、どれをとってもあまり理解しやすいものではない。》p.368
【エルザ】野良猫だったが桂木がエサをやったりしているうちに豪徳寺家によく来るようになった。三毛猫だが小柄でミケ子とは似ても似つかない。
【桂木】豪徳寺家の使用人。執事であり、料理人であり、庭師でもある便利な男。達磨さんのような丸っこい身体。
【河内龍太郎】映画監督。「殺戮の館」「戦慄の島」「復讐の村」などB級の巨匠。
【教養猫】烏賊川市大教養部の喫茶室の周辺で暮らす数匹の猫のこと。
【剣崎京史郎/けんざき・きょうしろう】豪徳寺家の居候。招き猫狂。暮らしている土蔵の中には招き猫がぎっしり。異常によくしゃべるが会話という言葉のキャッチボールはほぼできない。
【豪徳寺真一】豊蔵の長男。前の妻との間にできた子ども。二十八歳。
【豪徳寺豊蔵/ごうとくじ・とよぞう】回転寿司チェーン「招き寿司」の創業社長。無類の猫好き(というより招き猫狂)で自宅の玄関に人間サイズの招き猫が二体置いてある。経営する回転寿司店にもある。豪徳寺さんやもんね。養子なのでもしかして豪徳寺という名前が欲しくて昌代と結婚した? また自宅にビニールハウスがある。いかつい顔に紳士らしい服装と物腰。十条寺十三の知人。自宅のビニールハウスで殺人事件があった十年後鵜飼に猫探しを依頼してきた。その後ビニールハウスで死体となって発見された。
【豪徳寺真紀/まき】豊蔵の娘。十九歳の美人女子大生。豪徳寺豊蔵の殺された夜ビニールハウスに呼び出されうかつにも誘いに乗って捕まり豊蔵殺害現場を見てしまった。と証言している。
【豪徳寺昌代】豊蔵の奥さん。三十代に見えるが四十三歳。
【豪徳寺美樹夫/みきお】豊蔵の次男。二十二歳。映画好きで矢島達也とときどき映画鑑賞会をやってる。
【志木/しき】刑事。烏賊川市署の自称ホープ。命を大事にしたくなる運転技術の持ち主。
【十条寺十三/じゅうじょうじ・じゅうぞう】かつて自らの屋敷を舞台にした拳銃乱射事件の謎を鵜飼に解決してもらった。
【鈴木のマー坊】荷台がちょっと大きめでわりとカッコいい車でした。昔はよく見かけてたけど。吉岡宗助の愛車。
【砂川/すながわ】十年前は刑事。彼が高林警部にしたアドバイスのせいで? 事件は迷宮入りした。十年後には烏賊川市署の自称エースになっている。素直ではなく右を向けと言えば左を向く扱いにくい性格になっている。ただのアホではない。
【高林】凄腕警部。今は現場からは離れているようだ。
【椿ビル】オンボロ雑居ビル。岩村敬一が暮らしていた。オーナーの老人はなかなか楽しい。
【田園】豪徳寺真一の行きつけのバー。友人の田代俊之がマスター。
【戸村流平/とむら・りゅうへい】→流平
【二宮朱美/にのみや・あけみ】→朱美
【ニャーネルニャンダース】「招き寿司」の入り口に置かれている招き猫の人形。ほぼ人間サイズ。地元の子どもたちは「ニャーネルニャンダース」と呼ぶ。
【猫】ミユキには漁師がエサをやっていた。教養猫は大学教養学部の喫茶室におり猫舌は壊れている。黎明猫は黎明ビルの近くに最近来た。ニャーネルニャンダースは招き寿司チェーンと豪徳寺さんちの玄関を飾っている。猫のお面の誰かは豪徳寺豊蔵を殺した。ミケ子は豪徳寺豊蔵の死体のあったビニールハウスにいた(かもしれない)。剣崎京四郎が暮らしている豪徳寺家の土蔵には招き猫がぎっしり。エルザは桂木がエサをやってるうちに豪徳寺家によく来るようになった。十年前矢島医院に怪我で死にかけた三毛猫が来て洋一郎が手当てして生き延び「マオ」と名付けられた。
【ビニールハウス】豪徳寺さんちの庭にある蒲鉾型のビニールハウス。農家のものよりは小ぶりな感じだがけっこう大きい。頑丈な作りで少し揺すったくらいではびくともしない。すりガラスのように半透明なビニールが張られており中はほぼ見えない。特に何も栽培されていない。なんのために庭に建てたのだろう。よからぬことに使うのが目的? 殺人事件の被害者と思われる死体が二度発見された。単純なつくりなのでトリックには使いやすそう。
【牧田裕二/まきた・ゆうじ】戸村流平の大学時代の友人。
【招き寿司】豪徳寺豊蔵さんが創業し経営している回転寿司チェーン。
【ミケ子】豪徳寺さんちの三毛猫。可愛げがなく大きい。脱走したミケ子をなぜ豊蔵さんは金に糸目もつけず探すのか。家族にもさわらせず猫部屋に「保管」していたようだし。その辺になにかありそうだとは思う。財宝の隠し場所がどっかに描かれてるとか。それはま、冗談ですけど。
【三毛猫】この話には多くの三毛猫が登場する。招き猫も登場するが招き猫が三毛猫なのかどうかはよく知らない。三毛猫は遺伝子かなにかのせいで基本的にメスなのだとはよく知られていることだがオス三毛猫もまれに誕生するらしい。その場合の価値がどれくらいになるのかも知らないけど豪徳寺豊蔵さんが金に糸目をつけず探しているのはそのせいかもしれない?
【ミステリ作家】午前三時に散歩しているときあるものを見た。《なんだミステリ作家か。それじゃ深夜の散歩も無理ないな》p.114。そういや『深夜の散歩』という福永武彦、中村眞一郎、丸谷才一著のミステリエッセイ集を持ってます。
【ミユキ】魚丸が三毛猫につけた名前。別れた女房の面影を見て。
【矢島達也】洋一郎の息子。父の死んだ十年後、三十一歳のときには豪徳寺家の主治医になっている。豪徳寺真紀に気があるようにも見える。傷を見たら縫いたくなる。
【矢島弓子/やじま・ゆみこ】洋一郎の妻。車椅子を使っているいう設定にわざわざしてるってことは視点の低さになにかあるのかもしれない?
【矢島洋一郎/やじま・よういちろう】開業医。豪徳寺家の主治医。十年前豪徳寺家のビニールハウスで腹部を刺されて殺された。死亡時四十八歳。妻の弓子と二人暮らし。息子の達也は某有名大学の医学部の学生で東京暮らしだったが、十年後には豪徳寺家の主治医になっている。
【安木理絵/やすき・りえ】豪徳寺豊蔵が殺された夜恋人とともに招き猫を目撃した一人。どうやら画像として記憶を保持できる能力を持っているようだ。
【山村良二/やまむら・りょうじ】剣崎京四郎の麻雀仲間。
【吉岡宗助/よしおか・そうすけ】椿ビルに暮らすプロのカメラマン。岩村敬一の呑み友だち。愛車は鈴木のマー坊。
【流平/りゅうへい】戸村流平。探偵助手。烏賊川市大映画学科中退。かつてホームシアターを舞台にした密室殺人事件に巻き込まれ鵜飼に救われ弟子になった。烏賊川市でもっともアロハシャツが似合う男かもしれない。
【黎明猫(仮称)】黎明ビルの近くにいる三毛猫。名前は特にないが体形からデブと呼ばれたことあり。
【黎明ビル】二宮朱美の持つビルで彼女自身四階に住んでいる。鵜飼杜夫の探偵事務所が三階にある。
Posted by ブクログ
東川篤哉の長篇ミステリ作品『完全犯罪に猫は何匹必要か?』を読みました。
ここのところ、国内のミステリ作品が続いています。
-----story-------------
「『招き寿司』チェーン社長・豪徳寺豊蔵が破格の金額で探偵・鵜飼杜夫に愛猫の捜索を依頼した。
その直後、豊蔵は自宅のビニールハウスで殺害されてしまう。
なぜか現場には巨大招き猫がおかれていて!?
そこでは10年前に迷宮入りした殺人事件もおきていた!
事件の鍵を握るのは“猫”?
本格推理とユーモアの妙味が、新しいミステリーの世界に、読者を招く!
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2003年(平成15年)に刊行された、架空の地方都市・烏賊川市を舞台に繰り広げられる本格ユーモア・ミステリ・烏賊川市シリーズの第3作です。
■プロローグ
■第一章 三毛猫失踪事件
■第二章 招き猫殺人事件
■第三章 お葬式殺人事件
■第四章 刑事と探偵
■第五章 犯人と三毛猫
■第六章 三毛猫と招き猫
■エピローグ
■解説 霧舎巧
「招き寿司」チェーンの社長・豪徳寺豊蔵の愛猫ミケ子が失踪、そして豊蔵が自宅のビニールハウスで殺害された… 現場には大きな招き猫が、、、
しかも、そのビニールハウスでは10年前に迷宮入りした殺人事件が起きていた… ミケ子の捜索を依頼されていた名探偵・鵜飼杜夫(うかい もりお)と二宮朱美、戸村流平、殺人事件を捜査していた烏賊川市警察の砂川警部と志木刑事、それぞれの捜索/捜査が交錯するとともに、意外な真相が明らかになる…… 。
本シリーズは初めて読みましたが、ユーモアたっぷりの文体と、そんなコミカルな展開の中に巧みに埋め込まれた伏線が見事に回収される本格ミステリ的な結末… トリックもユニークだし、隠された動機も印象的でバランスの良い作品でしたね、、、
遺伝子の特徴上、原則として三毛猫はメスとなるんだそうですね… オスの三毛猫は貴重なんですねー 本作品で初めて知りました。
笑えて、ミステリとしても十分愉しめるクオリティ、道具の使い方も秀逸、、、
ビニールハウスや招き猫、車椅子の使い方も巧いですが… 鰹節とみそ汁には驚かされましたねー 面白かったです。
Posted by ブクログ
本作は若かりし頃の砂川警部の失敗談から始まる。当時の事件現場であるビニールハウスで、再び殺人事件が発生。三毛猫に家賃1年分相当の成功報酬を賭けた鵜飼探偵たちの動きが輻湊し、著者のユーモアセンスと相まって、物語が面白く進展する。今回は、過去の汚名返上なのか、砂川警部の推理が光り輝いた。
Posted by ブクログ
烏賊川市シリーズ第三弾。長編。猫にまつわるものが色々と出てきてそれが物語の中心となっている。最初の方でミケ子の謎には気付いたものの犯行に用いられたトリックはさっぱりだった。第二の犯行も何故味噌汁がぶっかけられたのかも「???」という感じ。今回は砂川警部も大活躍。
Posted by ブクログ
烏賊川市シリーズ。
二作目が入手できず、飛ばして三作目(本作品)を読んでしまった。
少し二作目を読んでた方が良かったところもあったけど(朱美さんとやけに親しくなってたりとか、流平くんが鵜飼の弟子になってたりとか)、概ね大丈夫。
十年前、豪徳寺家のビニールハウスで医師が殺されたが、未解決のまま時は過ぎ、10年後同じビニールハウスでよりによって豪徳寺家の当主が殺される。
鵜飼探偵は豪徳寺氏の生前に、失踪した三毛猫の捜索を依頼されていた。
豪徳寺氏は回転寿司チェーン店のオーナーで、招き猫好き、回転寿司屋のマスコットはニャーネルニャンダースっていう等身大の招き猫で、豪徳寺家の門前にはニャーネルニャンダースが一対、阿吽像のように置かれてて、でもその一体が殺人現場のビニールハウス出口に移動していた。
果たして犯人は? 動機は? 猫の行方は??
みたいな。
凄くしっかりしたプロットを、コミカルに仕立てていて、軽い気持ちで読んでると痛い目に遭う。
第一作目の解説で(誰書いてたっけ)、こういうノリの作風にあえて進んだ東川さんをして「荊の道を選んだ」と評してるけど、良く分かる。
一般読者評はともかく、業界から正当な評価を得難い、という意味だろうけど、そうだろうなぁ…。
でも私は一般読者なので、本格ミステリとして(しかも質の高い)拍手を送りたい。
それでも、シリアスな運びで読みたいなぁ勿体ない、と思ってしまうのは、コミカルタッチへの偏見なんだろうなあ。
トリックも良かったんだけど、動機が、凄く良かったというか唸らされた。
豪徳寺氏の猫狂いがそもそもの根元で、殺意を育ててしまっている。
10年前の殺人と、猫失踪と、今回の事件が、一本の線で繋がった時の気持ち良さといったらない。
あと、鵜飼探偵はともかく、刑事も結構冴えてるところが、このシリーズの好きなところ。
探偵の引き立て役で終わらないというか、ちゃんと疑問を持って事件に接し、ふとした違和感を見逃さずに解決に結びつけるところが好き。
アリバイトリックに利用されただけの真紀が非常に可哀想だった…
Posted by ブクログ
『招き寿司』チェーン社長・豪徳寺豊蔵が破格の金額で探偵・鵜飼杜夫に愛猫の捜索を依頼した。その直後、豊蔵は自宅のビニールハウスで殺害されてしまう。なぜか現場には巨大招き猫がおかれていて!?そこでは十年前に迷宮入りした殺人事件もおきていた。事件の鍵を握るのは“猫”?
Posted by ブクログ
相変わらず小ネタが満載だなぁ(笑)。このシリーズは小ネタがもしかしたら何かしらの伏線になるかも!?とおもわされるため、ただただ笑っているわけにもいかず、必要以上に裏読みさせられたり。
このあたりまで読んで、やっとこドラマの影響を払拭できてきたのかなぁ。小説の登場人物が頭の中で形作られて、なんとなく縦横無尽に動き出した感じ。
その他のシリーズは知らないが、少なくともこのシリーズでは登場人物の名前が変わってるんだけども、今回はそれもけっこう重要な意味合いがあったりして、ミステリーとしてもどんどん洗練されてる。他のも作品も早く読まねば。
Posted by ブクログ
鵜飼さん、大ボケなのに推理は相変わらず冴えてる(笑)
朱美さんも、なんだかんだで認めてるみたいだし。(たぶん(笑))
招き猫移動のトリックには、見事にしてやられて、満足、満足。
お金持ちの当主が殺されるという、古典ミステリではよくある設定、しかも、被害者は事前に探偵と会っているという。
そこにユーモアたっぷりで面白かったー。
それにしても、探偵の周囲には三毛猫さんがたくさんいるのねー(笑)
Posted by ブクログ
会社の先輩に借りた本、4冊目。
最初の一冊は、ギャグというかユーモアになかなか慣れなかったのだけど、2冊、3冊と読み進める内に、ユーモアと本格ミステリーの融合具合がちょうど良い具合に癖になってきた。次も読もう。
Posted by ブクログ
殺害時刻にアリバイがあるという時点で、アリバイ崩しだとすぐにわかるが、トリックよりもユーモラスが上を行く、しかしそれでもちゃんと本格な東川作品、実にお見事。
「ええ?」「ちょっと無理では?」と思うことも多々あるのだが、ユーモアによってかき消しているわけではなく、確かに本格であることに納得させられてしまう。そしてかぶされたユーモアに笑ってしまうのだ。
今作は笑いの場面が特に多く、探偵が猫探しの途中で起きた殺害事件には深いりせず、資金目当てにひたすら猫を探し続けているのも彼ららしい。鵜飼の友人、岩村がほんのりと出て来ては消えて行ったが、彼のおかげで事件が解決したとも云えるから不思議である。
徐々に個性を強くして来る朱美さんに注目している。
Posted by 読むコレ
多分...これで烏賊川市シリーズ制覇(笑)。
ページ数は妙にあるが、ギャグ要素が異常に多いと
いう徹底的にアホな作品にすっかり慣れ以上の
何かを感じています。
今作の一番のツボは「ニャーネル・ニャンダース」!
...ギャグにしては語呂悪すぎだろ(笑)!
何度も出てくるうちにハマってしまいました。
そして、鵜飼杜夫探偵の名前の秘密...。
小学生レベルのくだらなさが素晴らしい。
さらにミステリー要素に至っては、ナンセンスな事を
如何にも、ちょっとは本格派ですよー風に味付けしてあるのも素敵。
その味付けが...雑だしねー(笑)。
アレ...?もしかしたら...すっかり...ファンかも。
Posted by ブクログ
烏賊川市シリーズ3作目。
10年前と現在の事件、そして猫探しが絡まり合う謎。
コメディの振り切れたミステリー。軽快な会話がベースだからするする読める。
本格推理とあるけどどうなんだろ?
一応探偵側と追ってる事件が違うとはいえ、メインの事件のトリックを警察側が解説していくの地味に珍しい気がする。
ラストの三毛猫チェックする探偵事務所一同でわらった。
Posted by ブクログ
架空の地方都市、烏賊川市(いかがわし)を舞台とした、シリーズの三作目。
猫に始まり猫に終わる、と言っても過言ではないような、猫づくしのミステリです。
コミカルでユーモアに溢れた世界観が、受け入れられないとかなり厳しいですが、個人的にはこの様な軽快なミステリも、時には良いなぁと思います。
このシリーズではお馴染みの、警部と私立探偵のやり取りが面白いですね。
謎解き時の役割分担も、きれいに決まっていたのではないでしょうか。
フェアに手掛かりが提示されている為、トリックが分かりやすいとも言われているようですが、その点でも潔さがあり好感が持てました。
シリーズ四作目も楽しみにしています。
Posted by ブクログ
探偵助手コンビに一人の大家を加えて、コミカルに殺人事件を描きます。 三作目ということでキャラクターの魅力が円熟されさらに面白くなってきました、朱美ちゃんと鵜飼さん、竜平君の関係ににやにやしてしまいますね。
今作はアリバイトリックと物理的トリックのザ・ハウダニット。現実的かはさて置きユニークなトリックはこの作品に非常にマッチ、楽しいミステリーとして誰にでもおすすめです!!
Posted by ブクログ
なかなか終わりの見えないトンネルのような作品だった。というのも進まないのである。展開が滞る要因が少々コメディ過ぎるところか。狙っているのか、伏線ということでもない脱線が多い。普段はそれ自体も楽しめるのだが、なんせ多い。
途中からは会話の部分だけ主に読むことで、かなり進みが早くなった。風情がないと言われようと、進まないストレスからは開放されたわけだ。
トリックやエキセントリックな動機はとてもよかった。その解明が始まったあたりからはサクサク読めた。
Posted by ブクログ
招きネコと本物のネコが一杯出てきて、コメディー過ぎて中々読み進められなかった。迷探偵と迷刑事のドタバタ推理小説と思ったが、最後は二人の推理が冴え渡ったのが意外。犯人がひよんなことから判明しても、親や夫を殺された周囲がそれ程ざわつかないのは何故だろうか、と余計な事を考えてしまう。
Posted by ブクログ
途中までは事件がどのような結末で終わるのか全く予想がつかず、猫との関係もイマイチ掴めず相変わらず鵜飼さんの変人ぶりが発揮されていましたが、最終的に謎もしっかりといて行く鵜飼さんは流石でした…(*¨*)
毎度びっくりするようなトリックなので読むのが楽しいです!!!
Posted by ブクログ
このシリーズは順番通りに読みたい。
(読めば良かったと後悔)
朱美がいい味を出してきていて面白い。
ミケ猫って、そうだったんだ!という驚き。
Posted by ブクログ
烏賊川市シリーズ3作目。旧表紙版で読みました。
鵜飼さん、また保険証の心配してる…(笑)このシリーズの主人公は砂川警部なのか??と勘違いしてしまいそうになるくらい、探偵が仕事しない。…いや、今回はちゃんと仕事してたのか、猫探しの。このとぼけた探偵と助手がまたこのシリーズのいいところ。
今回はあからさまな手がかりが提示されてたので、珍しくトリックと犯人は当たりました。動機の面とか便利屋殺しとか細かいところはさっぱりでしたけど。ミケ子の真相は予想外で、なるほどなぁという感じでした。猫好きの人は、三毛猫、と聞いてピンと来るのかな。今回も野球(カープ)ネタが嬉しい。東川さん野球(カープ)お好きなんだな。
Posted by ブクログ
犬メシと猫まんまの違いなんて知らなかった!
いや犬メシ自体知らなかった。
ソレはともかく、ドラマ版で犯人とトリックは把握していましたがやはり小説版には小説版の展開があり面白かったです。
刑事二人はコミカルな会話はあるけど順調に真実に近づいていくし、探偵側は――うん、ユーモアミステリーらしかったり。
探偵物の多くは探偵の推理ありきで警察が的外れだったりポンコツだったりするけど、この作品は探偵はユーモラスで警察も優秀でとどちらサイドも好感が持てます。
警察メインの小説は組織とか人間関係、事件内容が重たかったりしてにがてなんですよね。