あらすじ
路上で男性の死体が発見された。頭を鈍器で殴打され、首には索条痕があり、背中には「殺人者には死を!」と書かれた紙が。被害者の久保寺亮は娘を虐待していた。その後、香西市郊外でも同じ手口で女性が殺害され、彼女もまた息子を虐待していたことが判明。事件現場に見え隠れする女の影、混迷する捜査。そして第三の殺人が! 児童虐待の裏に隠された殺意の真相は……。
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Posted by ブクログ
あらゆる「殺人者」の概念を伝えてくる本。
一般的な人を殺した殺人者、人の心を踏みにじって魂を殺した殺人者、自らの心を殺して殺人者になった者。
児童虐待についての議題もしっかりとあって、親と一緒にいない方がその子の幸せなのか、たった一人の親だからという難しい線引きについても考えます。
最初の方は、少女の祈りについてや、それぞれの家庭についてなどが続くのでいつ事件の核心が始まるのかと思ってしまいました。
何となく直感でこいつだろ!とか想像してたら当ててしまいました笑
こんなにも世の中にはいろんな人間がいるんだなぁとキャラクターの個性があって登場人物は覚えやすいです。タイトルの回収もあって全体的にまとまる感じの話でした。
この作家さんの他の作品も読んでみます。