あらすじ
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本能スイッチとは
「人間の本能を刺激する、一見無駄だけどついつい欲しくなってしまう演出」のこと。
なぜわざわざスティックを灰皿に捨てなければならない加熱式タバコが流行ったのか?
なぜ歯磨き粉はミントの味がするのか?
なぜエナジードリンクは独特の液色をつけているのか?
など、一見無駄なことに、成功の要因が詰まっているのです。
本書では、私たちヒット習慣メーカーズのメンバーが普段の業務を通じて発掘した様々な本能スイッチの具体事例を余すことなく紹介していきます!
【目次】
はじめに
(第一章) 本能スイッチとは?
(第二章)ミント型
・歯磨き粉
・ブルーレット
・汚れが際立つ綿棒
・エナジードリンク
・ファミチキ
・空気清浄機
・カフェで仕事がはかどる
・新型フィットネス
・黒烏龍茶のボトル
・除菌・抗菌系商品
・熱さまシート
・マウスウォッシュ
・マウススプレー
・汗拭きシート
・ヘルシア緑茶
・蚊取り線香
・アパレルブランドの店舗
・ガス
・シャンパングラス
(第三章) コンフォート型
・ジェルボール洗剤
・シャンプー
・ポテトチップス
・子どもがよろこぶハンドソープ
・ロウリュ
・ウッドウィックキャンドル
・コンビニエンスストア
・高級車のドアを閉めるとき
・エコバッグのシュパット
・成田国際空港第3旅客ターミナル
・スカルプケアブラシ
・キーボード
・SHIRO
・Facebook
・もっきり
・節約志向のトイレットペーパー
・築地銀だこ
(第四章) ダム型
・サイクロン式掃除機
・読書通帳
・漫画の背表紙
・スタディサプリ
・フードデリバリーサービス
・ポイ捨てさせないゴミ箱
・雨が楽しくなる傘
・スマートフォンの歩数計
・アドベントカレンダー
・みんチャレ(習慣化アプリ)
・明治のグミ
・プラークチェッカー
・買い忘れを防ぐ紙パック
・Snapchat
・トレーニング動画
・記録管理アプリ
・旅行サイト
・キリトリ式ドリルシリーズ
(第五章) アナログ化型
・電子決済サービス
・電子印鑑
・Webサイトの読み込み中
・スマートフォンの入力操作
・スマートフォンで写真を撮るとき
・ハイブリッド車のエンジン音
・NFTトレカ
・デジタルオーディオプレーヤー
・ニコニコ動画
・カタログギフト
・家族型ロボット
・電子書籍
(第六章) セレモニー型
・ハイボール
・壁掛式CDプレーヤー
・ライブのデジタルチケット
・Z世代向けの新しいニキビパッチ
・スティック型日焼け止め
・JINSの陳列
・醤3プロジェクト
・プリントス
・カプセルトイ
・ギャツビー フェイシャルペーパー
・加熱式タバコ
・デジタルカメラ
・ヨガ教室
・ダイドードリンコの自動販売機
・知育菓子
・男性用トイレの小便器
・TeamsのWeb会議ツール
(第七章) ケーススタディ
・Asahi BEERY
・サンスター Ora2 プレミアム
・雪印メグミルク 6Pチーズ
おわりに
参考文献・Webサイト
執筆者紹介
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
行動経済学などをもとにした
プロダクトに組み込まれた本能スイッチ。
それがあるから売れる。
「あえて〇〇」がとても役立てられます。
企画書を書くときにとても参考になります。
Posted by ブクログ
用途や効用としては無価値だが、人間の本能に訴えかける商品機能。世の中に溢れるそうした隠れた仕掛けを端的に解説する。あー、と思わず声が出るような、あるある。いつの間にか、こうした目論見に生活は気持ち良く操られている。
例えば、もともと歯磨きは水に濡らしただけの歯ブラシで行っていた。歯磨き粉はあったが、磨いた達成感を実感できなかったので、流行らなかった。そんな時、ペプソデントと言う歯磨き粉が登場した。ミントが入っていて、口全体に爽快感が得られる。歯がきれいになったと言う達成感を与えることで、歯磨き粉が流行り出す。
他にも。トイレの洗浄剤のブルーレットは、薬剤と関係なく水を青くすることで、体感させることが大事だった。黒い綿棒によって、汚れが取れている実感。エナジードリンクは、ビビットな液体の色。空気清浄機は、赤色のランプで、空気が汚れていることを検知。
コンビニのほっとスナックコーナーは、橙色の電球、これは暖色系で赤みを強調することで、出来立てかのような温度感を与えて、食欲を刺激する。書ききれない。読書通帳、スタンプラリー式背表紙、ゴミの見える化、ストリートディベート、ピアプレッシャー…
マーケティングや行動経済学とはまた異なる視点で描く、人間の本能を意識した世の中の仕掛け。面白い本だった。
Posted by ブクログ
わたしたちが商品を買うときに働いている「本能スイッチ」(=習慣化における触媒)を、豊富な事例に基づいて解説した本。
1事例1ページで、「あの商品にそんな工夫があったのか!」と楽しみながら読める。
ビジネス系番組が好きな人なら楽しめそうな内容。
1時間くらいで読めるし、ビジネスアイデアのヒントが散りばめられていて、良い本だと思った。
表紙裏の装丁も結構好き。
Posted by ブクログ
流し読み程度なら1時間くらいで読めてしまう。
本能スイッチの五類型として示されているが、正直各類型の意味がほぼ言語化されておらず、その中に挙げられる実例とあまり噛み合ってないようにも感じることが多かった。
そもそも、「本能スイッチ」がよく分からない状態で、「◯◯の本能スイッチなーんだ?」も何もない。
とはいえ事例自体は面白く、なるほどと思われさせるものもいくつかあった。
・歯磨き粉(ミントの味付けが習慣化の肝)
・読書通帳(本の履歴だけでなく、金額も記録される面白さ。金銭的メリットを可視化して、別アプローチで読書習慣に繋げる好例)
・みんチャレ(ピア・プレッシャーという言葉を初めて聞いた。同調圧力のこと)
・snapchat(連続メッセージ日数の可視化)
また読み返すと違う発見もあるかも。アイデア集に近いかな。
追記
他のコメントを見て。
「あえて◯◯」の発想は面白いと思った。煮詰まった時の思考切り替えのいちメソッドとして持っておきたい。
Posted by ブクログ
・習慣化=無意識でつづける行為
・きっかけ=習慣をはじめる引き金となるもの
・ルーチン=きっかけの後に行われる具体的な行動
・報酬=習慣を行うことで得られる具体的なメリット
→触媒=本能スイッチ
■本能スイッチの5類型
①ミント型の本能スイッチ
「良薬は口に苦し」と昔から言います。その信憑性は定かではないですが、苦みがあるとなんとなく効いた気がしますよね。このように、強い刺激があると、実際の効果以上に感じてしまうのが「ミント型」の本能スイッチです。「ミント型」と名付けたのは、歯磨き粉に由来します。歯磨き粉に含まれているミントが、特に機能的な効果はないのに「歯磨きをしたときの歯がきれいになった感」を助長し、思わず使い続けたくなってしまうのです。
②コンフォート型の本能スイッチ
空気の入った梱包材をつぶして遊んだ記憶はないですか?特に何か得られるわけではないのに、ずっとやってしまいますよね。あのプチプチとつぶす気持ちよさこそ「コンフォート型」の本能スイッチです。「コンフォート型」は「ミント」に似ていますが、「ミント型」がスパイスのような強い刺激なのに対して、「コンフォート」は気持ちよさを感じる本能スイッチです。
③ダム型の本能スイッチ
家計簿アプリは、あらゆる金融サービスと接続することで、自動的に家計簿管理ができて、資産総額の推移がグラフで表示されます。このグラフが増えていくのがうれしくて、お金の使い方や増やし方に興味をもつ人が増えているのです。このように、成長実感をグラフや数値によって見える化して、視覚に訴えるのが「ダム型」の本能スイッチです。ダムのように蓄積していくのでそう名付けました。
④アナログ化型の本能スイッチ
デジタル化が進み、どんどん便利な世の中になってきました。でも、行きすぎた便利さは、その行為をしている実感、手ごたえ、ありがたみを感じなくさせてしまいます。例えば、電子決済を利用する際、レジのリーダーにタッチをしますが、そのときに「ピッ」という音がしなかったとしたら、どうでしょう?ちゃんと支払えたか不安だな・・・・・・と感じるはずです。このように便利なデジタルサービスの「使っている感」を演出するのが「アナログ化型」の本能スイッチです。
⑤セレモニー型の本能スイッチ
先に説明した4つの本能スイッチは、動物脳にアプローチするものでしたが、「セレモニー型」は間接的にアプローチするものです。セレモニーは儀式という意味ですが、決まった手順で物事を進める行為のことを指しています。儀式を通じて、過去の記憶が呼び覚まされ、そのときの快感を思い出す。このように、間接的に動物脳へアプローチすることを「セレモニー型」の本能スイッチと名付けました。
■記録管理アプリの本能スイッチ
=走った距離やたまった貯金額など、「行動ログのグラフ化」
記録管理アプリは、ダイエットや貯金など、習慣継続のサポートアプリとして利用されています。なぜ記録管理アプリを使うと、やる気を維持しやすいのでしょうか?その秘密のひとつが、グラフ化にあります。多くの記録管理アプリでは、走った距離やたまった貯金額を、折れ線などのグラフを活用して視覚的に表示しています。数字や文字だけでは理解しにくい行動ログの関係性が一目でわかるようになり、データの示す情報が直感的に伝わるようになるのです。結果、成長実感を感じてさらにやる気につながったり、グラフが右肩下がりになっている場合は再度奮起せねば!と危機感を抱くことにつながるわけです。
また、グラフ化のアプローチもさらに進化しています。ある家計簿アプリでは、予め設定した理想の支出額と実際の支出額との差をグラフで表示する機能が備わっていたり、バーをスライドすることで、支出項目の割合を示した円グラフの時系列変化を確認できるものもあります。
このようにデータや情報を可視化する手段はインフォグラフィックスとも呼ばれています。グラフ化もその一手段ですが、美的なビジュアルコンテンツとしての意味合いが強く、ただ情報をわかりやすく伝えるだけでなく、興味を持ってもらい、見続けてもらうまでを想定したデザインというわけです。情報であふれる時代だからこそ、データを楽しくわかりやすいものにする取り組みが、今後さらに重要になるでしょう。
Posted by ブクログ
広告代理店として、成功した事例を集め、「成功したのはこれが理由」というものをまとめた本。
賛同できるかどうかは別にして、企画書書く時の参考にはなると思う。視点が面白い。そう考えたら安いよ。
Posted by ブクログ
本能スイッチは5つ
ミント型、コンフォート型、ダム型、アナログ化型、セレモニー型
ダム型とアナログ化型は納得感があるが、ミント型とコンフォート型、セレモニー型はいまいち違いがわからなかった…
Posted by ブクログ
商品のデザイン、味、形、色、宣伝文句……色々なもので私達の購買意欲は刺激されているのだなと感じた。
私はサントリーの特茶がだいすきだけれど、それも健康に良さそうな強い苦味が美味しいと感じるからなので、まんまと著者が指摘している通りの魅力を感じていたことになる。
抹茶菓子には深い緑色のパッケージが使われるのも、よく考えれば抹茶の色という意味よりも、濃い抹茶を想起させる高級感の意味のほうが強いし。
ミネラルウォーターのラベルが白や青基調なのも、見目涼やかな透明感あるパッケージに新鮮な水を想起させるためだとわかる。
デザインとマーケティングの関係は面白いと感じた。