あらすじ
「四番隊隊長、松原忠司に切腹を申し付ける」新選組副長・土方歳三はこう断罪した。鉄鉢巻をつけて大薙刀を携える様から「今弁慶」と称された松原忠司。潔く自刃しようとした瞬間、意識が途切れる――そして、目が覚めると、そこは源義経の生きる世界だった。歴史の動乱に巻き込まれた不器用な松原の生きざまを骨太に描く。
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Posted by ブクログ
まさに異色時代物。松原忠司については殆ど知らず先入観無しに読めた。
タイムトラベル物に有りがちな、過去で知識や武力をひけらかすような無体な展開も殆どなく、時代の流れに翻弄される訳でもなく気持ちよく読めた。
また当時の友人の先祖との出会いや繋がりも、強引さもなくすんなり入った。
薩摩島津家はこんなところから始まっていたのね。勉強になりました。
弁慶との対戦や、義経軍としての戦いが少しあっけなかったり省略されていたのは残念。長々としてはくどかったのかなぁ。長編として読みたかったかも。
「その先が危ういと分かっていても、進むべきと思えば、俺は進む」
未来が分かった上で信念に生きる忠司、格好良いです。