あらすじ
ロシアによるウクライナ軍事侵攻で、世界は「第三次世界大戦勃発」の恐怖に陥りました。
日本国内でも「日本はだいじょうぶ」という根拠のない安全神話が崩壊した瞬間でもありました。
ロシア・ウクライナ戦争は第三次世界大戦に発展するのか?
そもそも日本は、ロシア・中国・北朝鮮という、ある意味予測できない国々に囲まれています。
もしロシアが日本に攻めてきたら?
中国が台湾を侵略したら?
北朝鮮が核ミサイルを発射したら?
第三次世界大戦が起きたとき、日本はどうするのか?
日本の安全を守る軍事同盟、安全保障について、池上さんが解説します。
また、ウクライナのゼレンスキー大統領は今回のロシアの軍事侵攻について「国連がまったく機能しなかった」と語っています。ニュースでよく聞く「国連」。いったいどんな機関で、どんな役割があるのか?
そして、なぜ国連は戦争を止めさせることができないのか?
その仕組みについても解説します。
※カバー画像が異なる場合があります。
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Posted by ブクログ
2023年6月頃発行の本ですが、現在も続いているロシアとウクライナの戦争について
語られています。
ロシアに対しては西側諸国はウクライナへの武器提供などはしているものの、直接ロ
シアと戦禍を交えるようなことはしません。
なぜか。
世界大戦になってしまうからです。
しかしロシアが核兵器を使用してしまえば米国も黙っていないと思います。そして
その時同盟国である日本はどうなるか。
この本では「その時」によってもたらせられる被害などではなく、今の日本という国
が置かれている立場を説いています。
つまり米国から「日本も一緒に戦おう」と言われる可能性に始まり、ロシアから見た
敵国の仲間である日本国土も標的になりうる、というシナリオです。
決して対岸の火事ではないウクライナ戦争から目が離せなくなる一冊です。
誤解が解けました!
今まで誤解してましたが、日米同盟はもし他国から武力攻撃された場合、米軍が日本の代わりに戦ってくれるという同盟ではないということがわかりました。その他色々とご教示されてますが、結構重要な箇所だと感じここに抜粋しました。
Posted by ブクログ
2022年に放送された「池上彰のニュースそうだったのか!!」での放送内容をベースにした1冊。各国の脅威や情勢、考えられる日本への影響など、世界大戦になりかねないということがひしひしと伝わってきます。
ロシアのウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル発射、台湾有事など、今の状況から今後考えられる最悪のシナリオまで、よくまとめられていて、勉強になりました。
国際連合が機能していないのも、理由はその仕組みにあるんだなと理解。
Posted by ブクログ
池上彰が今のウクライナ戦争を踏まえて今後の世界情勢を分析した一冊。
タイトルは扇情的だが、内容は具体的でわかりやすかった。
そして、ロシアとウクライナ以外の国が戦争に巻き込まれることも決して絵空事ではなく感じた。
Posted by ブクログ
この21世紀の時代、戦争をしている国々があることが、いまだに信じられない。しかし、紛れもない事実だ。
対岸の火事では決してない。
我々にも十分に起こり得ると考えて、その備えをすることが大切だと思うのだ。
個人的な意見であるが、戦争は絶対に起こしてはいけないものだと思う。
それは、憲法第9条があるからとか、日本が敗戦国だからという訳ではない。
そもそも「戦争は悪だ」という正論を振りかざすつもりもない。
冷静に客観的に考えると、日本が戦争を行うメリットがどうしても見えないのだ。
だから戦争するべきではないと考えるというのが私の意見だ。
損得論みたいな単純な話にしてしまっているので、異論は多数あると思う。
私は戦争の専門家でもないし、外交の専門家でもない。
ニュースやこれら書籍を読んで感じた意見として述べているので、正しいとは言えないかもしれない。
「メリットが見えない」というのは、もし仮に戦争が起きてしまい、そこで勝ったとしても、トータルで日本の国益を考えてみた場合、「マイナスにしかならない気がする」ということなのだ。
「もし」を何度も唱えてしまうが、もし戦争で勝ったとしても、日本の若者が多少なりとも犠牲になることは必須だろう。
これだけ少子高齢化・人口減少の日本という国で、貴重な若者がもし戦地で命を落とすような事があれば、それだけで国家の大損害だと感じるのは間違っているだろうか。
命は尊いものであるから、極めて当たり前であるし、それを損得で語るのもおかしいかもしれない。
しかし、若者の犠牲以外でも、大きなマイナスはあるだろう。
日本が積極的に戦争を仕掛けずとも、もし巻き込まれたとすると、日本の近海が主戦場になってしまう可能性が極めて高い。
エネルギーを輸入に頼っていて、さらに日本製品を輸出することで経済を回しているという状況の日本。
この点を考えただけでも、出入りとなる海運が、戦争の影響を大きく受けてしまう。
もし輸入も輸出も困難になったら、これだけでも経済的に大きなダメージを負うことになってしまう。
日本はそもそもエネルギーも食料も、自給自足が出来ない国なのである。
素人考えかもしれないが、海運が止まると、それだけで国家が大ピンチに陥ると予想するのは、短絡過ぎだろうか。
損得はこの際横に置いておいて、もし巻き込まれて戦争をせざるを得ない状況になったらどうするのか。
確かに負ける戦争は絶対に行うべきではない。
戦争を本当に回避できないとするなら、その時は必ず勝たなければいけない。
そんなことは分かっている。
しかし、やっぱり、極力回避できるなら、その方法を最後まで最後まで模索した方が、日本の国益を考えると最善な気がするのだ。
もちろん、絶対に回避しようと画策しても、どうしても巻き込まれて逃げられなくなるときもあるだろう。
この問いに対する答えを見つけるのは相当に難しい。
だからこそ真剣に考えて、議論して、精一杯できることで備えておく必要があるのだ。
本書で記載している通り、冷静に情報を集めて、日本が進むべき道は何が最善なのかを模索し続ける。
自衛隊はどういう軍備を保有しているのか。それが対外的に見たときにどの程度なのか。
国際協力の条約はどこまでが有効で、どこからが期待できないラインなのか。
国家間のパワーバランスも大きく影響する。
外国から「日本を敵に回すと損だ」と思われているのか、「この際侵略してしまえ」と思われているのか。
何も考えずに、平和ボケしていることが一番危ない。
「戦争に巻き込まれる可能性はある」
この意識を国民に浸透させることが、今一番必要なことだと思う。
もちろん「ここまで備えれば安全」というラインを決めるのも、現実的には難しいだろう。
かかる費用と人的資源を勘案して、ある程度「これぐらいが妥当か?」という想定をしながら、答えを見つけていく。
もしかすると国民の理解は完全には得られないかもしれない。
それ相応の識者たちが議論をし尽くして出した結論であれば、私は尊重したいと思う。
(絶対に納得しない人もいると思う。その時はどうするのか?代案は出せるのか?)
いずれにしても、日本は悠長に構えている場合では無い。
そもそも日本は、行動が予測できない国々に囲まれている状況なのだ。
台湾有事は起こるかもしれないし、起こらないかもしれない。
これについては正直分からない。
朝鮮半島事情も、今現在はあくまで「休戦」しているだけであって、終結している訳ではない。
このまま永遠に安定しているとは考えない方がいいだろう。
タイミング次第で、どんな状況に転ぶかは分からない。
我々北海道が隣接している国についても、安心してはいられない。
歴史的に見てみると、ロシアとは紛争の繰り返しである。
ここ数十年間は、目に見える紛争状態がないように見えるだけで、結果的に北方領土もロシアの実効支配のまま進展は全くない状況だ。
彼らは何よりも凍らない港が欲しいと思っている。
港を持つことは、海運を持つことと同義である。
日本近海地図を逆さに見ればすごく分かりやすいが、ロシアからも朝鮮半島からも中国から見ても、海に出ていくためには、日本という国が本当に邪魔に感じるのだ。
日本があるから、太平洋に出ていけない。
さらに、そんな海洋の資源を日本は広範囲に渡って排他的に押さえているのである。
これを何も感じずに、指をくわえて大人しく見ているものだろうか。
羨ましくも、妬ましくも感じないだろうか。
いざ「ワンチャンあるかも?」なんて隙を見せたら、本当に奪いに来るかもしれないのだ。
現実的に尖閣諸島も隙を見せたら取られてしまう。
だからこそ、常に危機感を持てという事だと思う。
そもそも戦争とは無くならないものなのだ。
「あってはならないこと」だが「ありえないこと」ではない、という言葉は、本当にその通りだと思う。
戦争は「起こり得る」と思って備えるべきだ。
隣国とは海を隔てているから安心という訳ではない。
常に最悪を想定して、準備をしておくことが、結果的に身を守ることに繋がる。
大切な家族を守りたければ、真剣に考えることだ。
(2024/4/10水)
Posted by ブクログ
「あってはならないこと」は「あり得ないこと」ではないし、実は割と些細なキッカケで「充分に起こり得ること」になる。平和ボケしている我々日本人はギリギリまでそのシリアスさを認めようとせず、「やられたらやり返す(倍返し)」という考え方なので、予め想定しておくためにもこの手の本を読み、議論をすべきだと思う。周りの国(中国、ロシア、北朝鮮)は世界のこと、地球のことなんて何も考えてなさそうだし、核を持っている。地政学上、とてもリスクの高い場所に位置しているのに、国民は「多分大丈夫だろう」という根拠のない自信を持ってノホホンとしている。日本国民の議論参加を煽った方がいいと思う。
Posted by ブクログ
第三次世界大戦勃発の蓋然性はかなり高まっていることが理解できた。何よりも怖いのはロシアの核である。ウクライナを支援しなければならない。しかしロシアを追い詰めすぎると窮地に追い込まれたロシアが核のスイッチを押すことも十分考えられる。そうすれば人類は未だかつてない核戦争に突入しその結果は誰にも想像がつかない。
台湾有事についても深く考えさせられる。台湾有事は日本有事だ。中国が台湾に侵攻すれば沖縄から米軍が台湾近海に出動する可能性が高い。沖縄に中国軍が攻撃を仕掛ける可能性も高まる。中国が台湾統一を果たした場合次に狙うのは尖閣諸島だ。台湾の情勢を日本人は見逃してはならない。
Posted by ブクログ
小中学生から大人まで、わかりやすく世界情勢を解説してくれる池上さんに脱帽。
1ヶ月で決着が着くと言われたロシアのウクライナ侵攻も、気がつくと1年以上経過してしまった。
当初は驚きと不安と怒りでドキドキしたものだけど、今や世界の紛争の一つになってしまったように感じる。
世界情勢を考える時、いつも学校のクラスみたいだと思う。
横暴な子、狡猾な子、気が強い子、ノーと言えない子、虐められる子、無関心な子、優等生タイプの子、目立たない子、などなど。
なんとかまとめる先生は世界で言うと国連か?
そんな国連が機能しない話も出てきて、読み終わると、今後平和的に解決する見込みがなさそうで、自分は結局何もできないんだと思ってがっかりする。
日本の若者達よ、国連職員を目指してください!
国連職員は各国の分担金により枠が決められていて、日本は3番目に多く拠出している。
ところがなりたい人が少ないようで、他国に空き枠を譲っているとのこと。
宗教のしがらみも少なく、色々な文化を受け入れるのが上手い日本だからこそ、平和のために国連を動かしてほしい。
アインシュタインが言った、第三次世界大戦はわからないが、第四次世界大戦は石と棍棒で戦うことになるだろうという言葉が現実にならないようにしたいものだ。
Posted by ブクログ
現代のの日本を取り巻く情勢がわかりやすく書かれています。 北朝鮮や中国そしてウクライナに関する問題が、日本にどのような影響を及ぼすのか、周辺状況を交えながらわかりやすく書かれています。
ウクライナ問題が今後、第三次世界大戦に発展していくのかは不透明ですが、読んでおいて損はない一冊だと思います。
Posted by ブクログ
いつもながら、池上さんの本に手がのびるのは、週刊こどもニュース時代からのわかりやすい語り口が変わらないから。大人になっても国際政治情勢はわかりにくいもの。
ただ、タイトルが盛り過ぎな気がします。本当に核戦争になったらどうなるか、ということは、わかりきってるのでという理由からさらっと触れるだけ。ロシアより、実は中国をどう止めるかなんだ、という内容です。
Posted by ブクログ
池上彰のニュース解説の新書。
テレビと同じでわかりやすい。とりわけ国連はなんとかならないのか!ニューヨークに行った際、国連ビルを見てきたが、こんな立派なビルがある組織が、張りぼての機能不全では困るよ。常任理事国は拒否権がある限り、やりたい放題じゃないか。早い改善を望む。
Posted by ブクログ
ロシア、中国、北朝鮮、本当にいつ何時何が起きるのか分からない時代になってしまった。新型コロナだけでも大変なのに重なった戦争や、浮き彫りになるくすぶっていた内戦や紛争。
日本は確かに平和だが、すぐ隣にロシア、中国、北朝鮮があるのだから油断できるはずがない。
有事は突然起きる。…怖い。
池上さんの解説は本当に分かりやすい。世界情勢の知識アップデートには最適だし、分からないことの入門書として池上さんの著書は大変参考になる。
Posted by ブクログ
いつも通りわかりやすい解説。
世界情勢を普段から気にかけている人にとっては少し常識的な内容が多かった。
日本は国連の負担金が高い分、職員の枠が多いにもかかわらずその枠を使いきれてないというのは知らなかった。
Posted by ブクログ
内容は極めて解りやすく直近の世界情勢について、第三次世界大戦の可能性を軸に語られている。テレビでも誰もが解りやすく解説してくれる氏の著書であるため、期待を裏切らない。
内容を誤解する国民も多いと思うが、前半の日米安全保障条約についてはニュースに興味無い若者にも是非読んでもらいたい。現状の不安定な世界情勢の下で、いかに他人任せや自衛意識の低さが極東不安を現実にするか。日本だけでは無い、周辺諸国の不安定も引き起こしかねない(例え日本が中国に侵攻されても周辺諸国は避難するだけで経済優先だろうが)という事を理解しなければならない。アメリカすらも対中関係優先で自ら軍隊を出すとも限らない、極論だが現実はそんなものだ。
中盤から後半にかけて、ロシアのウクライナ侵攻が中心になるが、解説はジョージアやベラルーシ、モルドバなど周囲の旧ソ諸国含めこれまた解りやすく要点を纏めている。
この一年の世界の緊張状態を1時間で振り返るなら価格以上の価値はあると思う。とにかく手軽。
こうした書籍をきっかけに何か学びたいと考える人々(若者とは言わない)がこうした書籍からスタートを切り、国内政治や中東情勢、アフリカの内戦など外へも目を向けてくれる事を願う。
Posted by ブクログ
駅の本屋さんで見つけて購入しました。
池上さんはわかりやすくて好きです。
読後は少し理解した気もする。(気のせいかもですが。苦笑)
なんとなく知っていたことの復習と、
日本が攻撃を受けた場合のことと。
私の知識不足ですが、様々な国が連携(経済や軍事)を取っていて、連合、連盟が複数あるんだな、と。
ロシアが侵攻しているのはウクライナの海に面している部分というのは、なるほど、と。
流通や貿易、軍事面でも欠かすことができない海。
北朝鮮もミサイルや衛星を撃ち続けてますが、
海に大量のゴミ(残骸)が落ちていると思うと、
環境問題として複雑な気持ちになります。
そして本書を読んで、
大量のお金を軍事費に費やすなら、
別なことに使う世界になってほしい、と思いました。
Posted by ブクログ
ロシア、中国、北朝鮮などの国々は、いつ何が起こるか分からない時代になっています。新型コロナだけでも大変ですが、さらに戦争や内戦、紛争も存在しています。日本は平和な国ですが、隣にロシア、中国、北朝鮮があるため、油断はできません。突然何かが起こることもあり、それは怖いです。
池上さんの解説は非常に分かりやすく、世界情勢の知識を更新するのに適しています。また、分からないことに対して入門書として、池上さんの著書はとても参考になります。
Posted by ブクログ
池上彰さんの本は、すごく勉強になる。新聞を読んでないので、現在の世界情勢、ウクライナとロシアの戦争で、周りの国の立場や対応がわかりやすく説明されてあります。
Posted by ブクログ
台湾をめぐる中国の出方やロシアの思惑など、整理をすることができました。
有事でもアメリカは率先して日本を守る義務はないというところが印象的。中国が日本を攻撃しても、武器や食糧などの後方支援しかしないことも考えられるそうです。
読んでて一番気になったのは、タイトルの答えはどこに書いてあるのかなってこと。