あらすじ
嫌・嫌韓流! “在日一”の毒舌論客がタブーを崩す!――「隣人」たちが背負うこれだけのハンディキャップ。国籍、参政権、入居、就職……真の民族共生社会を阻む、ニッポン社会のこれだけの壁。
●現実はどうなのか。私は、小説や映画も大好きだが、それ以上に現実が好きだ。現実の中で起こる出来事や事件、あるいは人物のほうが小説や映画以上にドラマチックだったり、かっこよかったりするからだ。私が本書で取り上げた在日世界や在日コリアンも、やはり映画や小説で描かれたもの以上にかっこよかったり、かっこよくなかったりする。でも、それが在日社会や在日コリアンの現実であり、すごさでもある。また、在日コリアンを知ることは、日本社会を別の角度から点検する行為でもある。在日コリアンが直面している課題は、日本人が直面している、あるいは日本社会に突きつけられた課題でもあるからだ。本書をできるだけ、多くの日本人に“食べて”もらいたい。
●芸能・スポーツ界の在日パワー
●日本経済を底辺で支える在日
●在日コリアンが参政権を求める訳
●日本人の在日に対する誤解
●日本国籍取得は在日にとって得?
●お粗末な在日旧軍人への対応
●見殺しにされる在韓被爆者
●朝鮮学校卒業生の受験資格
●外国人への入居差別はあきまへん
●切り崩される就職差別の壁
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
1956年生まれ、在日韓国人三世、朴一(パクイル)著「在日コリアンってなんでんねん?」、2005.11発行。敗戦時、在日の人口は236万人、170万人が帰国、60数万人が日本に。そして二世、三世、四世として定住。1910~1945年の植民地時代、1950年の分断、在日コリアンの侮蔑と差別の歴史が紹介され、これからの展望が描かれています。在日コリアンで民族名(本名)を名乗るのは8%、80%以上は日本名(通名)だそうです。民族名では、学校に行けない、仕事ができない、家が借りられない・・・。金田正一氏、張本勲氏は知ってましたが、玉の海、三重ノ海は知りませんでした。
Posted by ブクログ
卒論のための本、第2弾。読みやすくて、わかりやすくて、この本は何度でも読める。在日コリアンについて書かれた本の中で私が最も好んでおり、また人に薦めたい一冊だ。筆者はテレビなどでもお馴染みの人物だが、本人が在日であるから、また学者であるからこそ感じられるリアルさがこの本の中にはある。在日理解を進めるには日本人にとっても本当に受け入れやすいものだと思う。
Posted by ブクログ
在日ってどんな人たちなの?という問いに簡単に答えてくれる入門書的な一冊。
マイノリティとしての立場にたって論じている姿勢が良い。
共感できる意見が多く、勉強になりました。
Posted by ブクログ
◆1945年時点 日本帝国崩壊・植民地支配終結
236万人
170万人 帰国
↓
50年戦争
60万人 帰国断念
◆金嬉老事件
感想
★★★★⭐︎
小説『ある男』で登場していた人物が在日三世であり、かつ、授業のレポート作成のために手に取った。
映画『ラーゲリから愛を込めて』で、第二次世界大戦後にロシアで在留することとなった日本人の物語について描かれていた。この本も第二次世界大戦後の日本に残った韓国人、いわゆる在日の現状について述べたものであった。当然だが戦争が終結させれて終わりというわけではないのだなと改めて考えされられるものだった。
日本政府の在日に対する対応狂ってるなと感じさせるものもあり、日本人としてショックだった。日本人として誇れる政府であってほしいと思った。
学びの多い本だった。
Posted by ブクログ
最初はタイトルがタイトルだし、たまたま開いたページが「あの大物芸能人も実は在日」みたいなところだったから、そんな罪なミーハー心もあって読み始めた。ところがこれはなかなか骨太な本。在日コリアンの人々の古今の位置づけを詳しくわかりやすく解説してくれる。
しかし、読んでも読んでも日本という国の在日コリアンに対するひどい仕打ちにはいまさらながら愕然するというか、あきれるというか……。彼らが生まれた背景をつくったのは日本だというのに。ほかの国の人々に対してもこういうことが起きているのだろうか。寡聞にして知らないけれど、外国人労働者の受け入れなどに関するこの国の政策などみてもさもありなんって感じ。この国の政治の、この国の人々の病理をみせつけられるような本だった。日本ってなんでんねん、って感じ。
Posted by ブクログ
以下の書き方が褒めてるのか貶してるのかはご判断ください。文体こそ穏やかであるものの,在日コリアンの「感情」があふれでている。論理よりも情念が前に出ている本である