あらすじ
『瞬間記憶能力』を持つイリスは盗賊団に監禁され、その力を悪用されてきた。同じようにさらわれた子供たちを傷つけると脅され、国家の機密文書を盗むため盗賊団とともに教会に侵入したイリスは、そこで天使のように美しい男に出会う。「イリス。ずっと君を探してたんだ……!」そう言って大輪の花が咲いたような笑顔で抱きしめてくる騎士団長ジラルドに、捕まると覚悟したイリスは混乱と緊張から意識を失ってしまう――……見覚えのない部屋で目を覚まし、動転するイリスの前に再びジラルドが現れた。長年盗賊団と一緒にいたイリスは彼の監視下に置かれることになったのだが……「参ったな、可愛い」監視とは名ばかりの溺愛の日々が始まって!?
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便利な能力は大変じゃのぅ
作家さん買いです。
見たものを全部記憶できるというのは実際に持っている人がいるけれど、悪用しようと思うと大変だなぁとなんだかしみじみしました。
便利でありながら大変だな、と新しい視点をもらった気がします。
イリスはその能力のせいで強盗団に監禁されるけれど、その中で自分を見失わないのもスゴイ。
対して、ジラルドの執念もすごいし、そうやって初恋をねじ曲げることなく大事にできるのも立派な特殊能力だなぁと思いました。
色々と無理のない、よく練られたお話で安心して読めました。
また次の作品も楽しみです。