【感想・ネタバレ】ヤマケイ文庫クラシックス 新編 峠と高原のレビュー

あらすじ

田部重治は、『日本アルプスと秩父巡礼』(のち『山と渓谷』)で、日本ならではの美わしい渓谷と深林の山旅とともに、登山に伴う自らの内面変化を描き、登山界に大きな影響を与えた。
英文学者として、自然や文化に対した自己の精神の在り様を探り続けた山旅は、高原へ、峠へ、街道へ、山村へと、領域を拡大しつつ、独自の道を歩む。

本書は、田部重治の「峠と高原の時代」を概観することを意図し、今では失われた大正~昭和初期の山村や自然の姿を描いた紀行を中心に、著者の精神の軌跡を記した随筆を含め四十四編を収めた。

■内容
大菩薩の秋(昭和五年)
美ヶ原と霧ヶ峰(昭和五年)
麓の宿(昭和五年)
秩父の三峠(昭和五年)
三国峠(昭和五年)
鹿沢温泉より大門峠へ(昭和六年)
信濃追分と追分節(昭和六年)
五日市より氷川へ(昭和六年)
神津牧場より黒滝不動へ(昭和六年)
高原(昭和六年)
大河原峠と内山峠(昭和六年)
峠あるき(昭和六年)
富士裾野の井ノ頭(昭和九年)
乗鞍岳と益田川(昭和九年)
木曽御岳とその附近(昭和九年)
峠の旅(昭和十年)
峠の夢(昭和十一年)
初夏の旅(昭和十二年)
飛驒から信濃へ(昭和十二年)
街道雑記(昭和十二年)
上信の旅(昭和十三年)
紅葉随筆(昭和十二年)
木曽路を行きて(昭和十二年)
紅葉の旅(昭和十二年)
新緑の山里(昭和十三年)
鶴川より多摩川へ(昭和十三年)
多摩川より秋川へ(昭和十三年)
渓流を想う(昭和十三年)
中山道と山(昭和十三年)
神坂峠と兼好法師の庵跡(昭和十三年)
街道雑記(昭和十三年)
追分高原(昭和十三年)
初冬の山村(昭和十三年)
初夏の山路(昭和十四年)
浅間高原と八ヶ岳高原(昭和十五年)
尾瀬・檜枝岐・会津駒ヶ岳(昭和十五年)
清津峡(昭和十五年)
那須より会津へ(昭和十五年)
晩秋の奥利根渓谷(昭和十五年)
登山趣味の発展(昭和十四年)
草鞋の旅(昭和十四年)
晩秋の旅日誌(昭和十四年)
新緑の山を想う(昭和十五年)
鬼怒川渓谷より箒川渓谷へ(昭和十六年)

田部重治年譜
『新編 山と高原』について

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Posted by ブクログ

日本山岳会の重鎮で英語の先生だった著者の山岳紀行文。主に秩父から長野の中心部(その時代の鉄道事情であろう)の紀行が多い、もの書きではないので最初の方はあまり面白くなく読み進めなかったが年代が嵩んでくると表現も多様になってきて面白く読み進む事ができた。当時の山事情や村落の風土などの記録として読んだ方がいいと思う。

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2025年01月16日

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