あらすじ
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絵の中に文字を表す「文字絵」。
たとえば、有名な「へのへのもへじ」では、文字の形が顔の要素をかたどっています。
本書は、そのような文字絵に川柳、狂歌、短歌などを添えた、十返舎一九の滑稽本『文字の知画』(もんじのちえ)を現代語読みにしました。一九の綴った言葉への見解を交えて、わかりやすく解説しています。
時は今から200年ほど前、登場人物は、江戸の町で働く商人や町人を中心に、花街の人々や旅人、武士、また町中をあてもなく彷徨う者など、老若男女総勢41人に犬1匹。彼らのよもやま話や尾籠な話、その悲喜こもごもに、現代に生きる私たちはギョッとしたり苦笑したり、時に微笑ましく感じたりするかもしれません。
一九が見つめた「江戸の市井の笑い」が垣間見える1冊です。
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Posted by ブクログ
十返舎一九『文字の知画』を現代語読みで分かり易く紹介。
当時の人々や犬、41人と1匹に隠された仮名文字を探し、
江戸時代の風俗と文化を楽しもう。
・文字が戯れ、言葉が哄笑する―解題に代えて―
1~42 版元・甘泉堂の口上 作者・十返舎一九の口上
・おわりに
コラム有り。デジタル原典、データ提供、参考文献有り。
原画から抽出した画、原文、現代語読み、言葉、解説での構成。
当時の人々のクスクス笑いが聞こえてくるような、滑稽本。
へのへのもへじのような文字絵を読み解くのみならず、
描かれている者の語りの中から、言葉遊びを楽しんだり、
尾籠でエロなつぶやきにほくそ笑んだりすることが出来る。
面白いエピソードも登場する。現代語訳、ナイス!
また、当時の人々にはお馴染みの人々の喜怒哀楽の姿が描かれ、
現代の我々にとっても当時の風俗や文化が身近に感じられる。
最初は解りにくい文字絵も、読み進めるとコツが分かり、
だんだんと解けてくるのが面白かったです。