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Posted by ブクログ
「余命銀行」それは自分の命を他の人に分けられる銀行。こんなことは現実にはないんだろうと分かっていても、余命を預けに来る人の思いが切実で、色んな事情を抱えて余命を預けに来る、又は余命を貰わないように契約する人の背景が様々で、自分の考えが一般論ではないことを知った。それぞれが思う幸せとは何か。1年以上自分の命を分けてしまうとその人とは今後1回しか会えないという。自分なら命を預けるほどの大切な人と今後1度しか会えなくなるのはあまりにも辛いのではないかと思った、、その一方で、それをしてでもその人に生きていて欲しいと願う強い気持ちを持っていることも凄いことだと感じた。
花菜は病気で余命宣告を受けていたが、、最後の支店長との会話でそんなことが!という話がでてくる。
支店長の伊吹さんは謎だらけだが、いつもぶっきらぼうな対応の裏には優しさがこもっている。伊吹さんの過去を知るとそれはそれで他の人では考えられない体験をしてきたのだと知る。
読み進めるたびに人との出会いの素晴らしさや、人それぞれの生き方を突き付けられて、色んな人生があり、当たり前だが幸せとは人によって違うことを思い知らされる。
今何不自由なく生きている時間こそ大切にしなければと感じた。