【感想・ネタバレ】日本語ぽこりぽこりのレビュー

あらすじ

講談社エッセイ賞受賞の名著、待望の文庫化!

地球を宇宙から見つめるように日本語を遠くから捉えて解き明かす、
そんな視点を、著者は常に持っている。
「外人力」とでも呼ぶべきか。

一方、日本語の中へ分け入り、奥まで掘り下げ、
そこで初めて見える世界もあり、本書にはそれが度々表われる。
著者の「探検力」の成果だ。

新星の画家ねっこかなこの挿し絵でも、
遠くの不思議と近くの仲間の奇妙さが張り合い、共鳴している。

さらに一青窈のとびきり鮮やかな解説も加わり、
いよいよ本質が炙り出される。

イビキとクシャミと七面鳥に耳を澄ませば、
誰でも詩人といっしょに言語宇宙を旅できる、
「ぽこり装置」の完成だ。

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Posted by ブクログ

外国人作者の目から見た日本語の興味深い点を語るタイプのエッセイかなぁ、と思って読んだら、割と普通にエッセイしててちょっとビックリした一冊

第一章なんかは日本語に焦点を当てたエッセイに近いんだけど、それでも作品の本質は「日本語について」ではなく「作者の思考・体験」にあるってな感じ

思っていたのとは違ったけど、それでも軽妙な語り口で楽しく読めた
作者の、気になったことは調べる!というスタンスに好感が持てるし、そこからくる博覧強記っぷりがすごい!!
お話の最後に毎度上手い事オチをつけてくるのもすごいなぁと素直に感心してしまった

『日本語ぽこりぽこり』というタイトルに惹かれて購入したのだけど、これの元になった漱石の句「吹井戸やぽこりぽこりと真桑瓜」という句が、実は「ぽこりぽこり」なのか「ぼこりぼこり」なのか判明していないというのが結構な衝撃だった
これはもう「ぽこりぽこり」しかないでしょう!

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2023年03月31日

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