あらすじ
本書は、「アジャイルリーダーシップ」というコンセプトで、組織全体をアジャイルに変えていくためのリーダーのあり方を、著者自身の経験と豊富な実践例を交えて説明しています。具体的には、人を大事にしながら変化に適応し続けるために、アジャイルソフトウェア開発というムーブメントの中で育まれたリーダーシップのあり方を紹介しています。
世の中には「アジャイル」という言葉を乱用した「アジャイル~」という名の方法論が乱立する傾向がありますが、本書の著者はソフトウェア開発の文脈で15年ほどの経験を持ち、業界でも名を知られたアジャイルのエキスパートであり、「アジャイルとはもともと何であったかを理解している著者」が執筆した本であるという点で、類書とは一線を画しています。
誰もが仕事の目的、目指す場所を理解して、イキイキと自律的に活動し、仕事のやり方も成果もどんどんよくなっていく。予期せぬ変化にもすばやく、柔軟に適応する。そんな組織があったとしたら、わくわくしませんか? そこで働いてみたくなりませんか? 本書は、あなたが少しずつ、一歩一歩、組織をそんな状態へと導いていく手助けをします。
今実際にアジャイルを実践されている方はもちろん、組織を、変化し続ける世界に適応できる自己組織化したかたちに変えていきたいすべての人におすすめの1冊です。
[原著: The Agile Leader: Leveraging the Power of Influence, Pearson Education (Addison-Wesley Professional), 2020]
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Posted by ブクログ
著者の経験をもとにアジャイルリーダーシップについて述べられている。
アジャイルという文脈で、その組織をリードする視点での話は、私が読んだ本にはない視点だったので勉強になった。目指したい理想として非常に勉強になったが、今の私の実力ではまだまだ先かな、、という印象でした。
Posted by ブクログ
変化を楽しみ、学び、成長していく組織へのジャーニー。「ティール組織」など先進的な組織論で描かれるフラットでネットワーク型の組織への転換が生易しいものでないことは想像に難くない。
その険しい道のりを実際に歩んできたからこその説得力のある取り組みたちは、変化の岐路に佇む私達の背中を優しく押してくれる。
Posted by ブクログ
アジャイルの要素をもったリーダーシップとはどういう事を考えなければいけないか記載している本。
個人的に気になったところ。
「誰もが正しい、部分的に」:組織がシステムだとして、ただ物事が起こっているだけだと俯瞰してみる。そのうえで気付き、受け入れ、アクションをとるという事を繰り返すこと。
「スマートと健全」:スマート(戦略、マーケティング、財務、テクノロジー)に時間を使いすぎていて健全性(最小限の政治、最小限の混乱、高いモラル、高い生産性、低い離職率)に集中する時間が無くなってしまう。測定しやいスマートに引き寄せられてしまうので、システム、チーム、人と人との関係をどう扱うかにより集中するべき。