【感想・ネタバレ】豚の報いのレビュー

あらすじ

生命力あふれ、ひたむきでどこかユーモラスな三人の女性の、沖縄式生き方のすごさ!選考委員の圧倒的支持を得た芥川賞受賞作!

突如スナックに闖入してきた豚の厄を払うため正吉と三人の女は島に向かった。芥川賞受賞の表題作と「背中の夾竹桃」を収録する。
解説:崔洋一

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

高を括って居た。語彙不足のウチナーンチュが書く小説なんて・・・・と。芥川賞を取ったとき読んでいるのですが、覚えているのは、豚がスナックに闖入の場面だけ。改めて読んでみて・・・フ・カ・イ
やればできるじゃないかウチナーンチュ

0
2018年06月09日

Posted by ブクログ

沖縄の濃厚な匂いが漂ってくる小説。『豚の報い』なんてタイトルは本土ならばホラー小説くらいでしか用いられなさそうだが、沖縄では豚は特別な動物。不穏なタイトルからいきなり豚がスナックへ闖入してくる冒頭の展開になんじゃこの小説と戸惑っていたはずが、見事に沖縄の空気を描き切っている物語にどんどん引き込まれていく。文学でしか表現出来ない沖縄の魅力満載。ラフテー食べたい!

0
2023年07月21日

Posted by ブクログ

生の象徴であるような3人の女性たちと御嶽への祈りとの対比、またその間に立つ正吉、それぞれの温度や質感が素直に感じられる作品。

0
2021年01月10日

Posted by ブクログ

95年に芥川賞を受賞した表題作ともう一遍『背中の夾竹桃』を収録。傑作だった。沖縄・久高島をモデルにした舞台で繰り広げられるコミカルな人間模様。終盤は一転して風葬をモチーフに物悲しく深遠な結末。沖縄の空気感がよく伝わってきた。

0
2013年07月07日

Posted by ブクログ

小さなきっかけでも、偶然と呼べないほど濃い思い出になるのも、思い掛けのない時に起こるんでしょうかね。後半のまた違った物語も、夏の思い出のような感じで好きだった。何気ないどうでもいい会話もあれはあれで特別なように感じた。芥川賞を取ったので読んだけど、案外普通のストーリーだった。

0
2020年04月18日

Posted by ブクログ

表題と芥川賞作品と言うことに引かれ購入したのですが。。。。
なんだか合いませんでした。
何か入り込めない、主人公と離れてしまう感覚があるのです。著者には何か下敷きがあって、その上にこの物語が書かれているのですが、その下敷き部分が私とはズレている感じです。
背景描写の少ない作品なのです。登場人物の年齢も性格も。小説の枕部分でサラリとその人物、背景を特徴的に示すエピソードなどが示されることが多いのですが、この小説にはそうしたものがありません。その所為なのかもしれません。

0
2017年11月08日

Posted by ブクログ

食用とされるべき運命にまつろわぬ豚は
世界のシステム・リーンカーネーションの輪から離れ
再生を拒む亡霊として漂い続けるのだ
亡霊は、同じくまつろわぬ意志を持つ者のにおいをかぎつけ
これにすりよってくる
それが不幸のしるし…いわゆる「厄」である
しかし、そのように厄を受けることは、結果的に
生き方を反省する契機となるもので、必ずしも悪いことではない
懺悔するべきである
亡霊を引き寄せる心のやましさを
死者の世界の入り口に向かって吐き出すのである
そうすれば一時的にせよ
罪は許され、不幸を遠ざけることができるだろう

「豚の報い」は、優柔不断な若者がなりゆきで預言者となり
沖縄本島から、スナックのママたちを約束の地へとみちびく物語
少年よ神話になれである
これが、オウム事件の直後にもかかわらず芥川賞を獲ってしまった
ニューエイジ・オカルトの延命策か
当時、米兵の暴行事件があって
沖縄問題がマスコミにクローズアップされていたのは確かだが…

0
2015年08月03日

Posted by ブクログ

沖縄の日常性を描く。
本当にありそうな情景が描かれている。
沖縄という文学の題材は、
「自然」と「戦争」という矛盾した歴史が
深く横たわっていることがある。

その中を貫く沖縄の文化が、
沖縄のアイデンティティを証明することになる。
主として、「戦争」の重荷を主体として描くところに
沖縄文学の特徴があるように思う。
それをのりこえているかもしれない。
沖縄の日常性は、「みどり街」の女性たちで
作られているのかもしれない。
ウタキ、ユタ、先祖崇拝、父親とのつながり

0
2021年09月27日

Posted by ブクログ

沖縄出身又吉栄喜の芥川賞受賞作。
厄払いのため小旅行に向かう4人の男女の姿を
ユーモラスに描いています。
正吉と同行する3人の女性達のキャラが強烈で面白い。
舞台が私の生まれ育った地域であったので、
物語の情景がすっと浮かんできたのも印象的でした。

「第114回芥川賞」(1995)

0
2010年09月06日

「小説」ランキング