あらすじ
■小池先生、太陽光パネル義務化はジェノサイド(大量殺戮行為)につながります。「太陽光パネル義務付け」というあまりにも愚かな政策に待った!レジ袋だけじゃない、大間違いのエコ政策
■環境プロパガンダにダマされるな!日本人が知っておくべき本当のファクトフルネス
■本当に必要なのは脱「脱炭素」
■問題はあくまでも中国である。
■気候変動で異常気象が頻発という偽情報
■「何が環境にいいか」なんて2~3年でコロコロ変わる
■本当に環境にいい方法を伝えます。
東京都は太陽光パネル義務付けを条例化することを目指している。(2022年12月8日現在)
しかし仮に条例になったとしても、それで終わりではない。
(中略)
太陽光パネル義務化に特に重きを置いている理由は、もちろんこれ自体が重要なこともあるが、もう1つある。
それは、日本のエネルギー・環境政策の抱える大きな問題の縮図になっていることだ。
菅義偉政権の「2050年CO2ゼロ」宣言以来、日本のエネルギー政策はすっかりおかしくなった。
2050年CO2ゼロなどにする必要もないし、出来るはずがない。
欧州はそれを目指してエネルギー危機とウクライナの戦争を招いてしまった。
日本はこの教訓に学ぶこともなく、相変わらず小泉・河野大臣が押し込んだ「再エネ最優先」を掲げ、政府は光熱費がますます高くなるような政策ばかり実施している。
太陽光パネル論争を足掛かりにして、これまで同調圧力に支配され、「物言えば唇寒し」の状態だった「脱炭素政策」の矛盾を公けに論じよう。
日本人を不幸にし、中国を利するだけの、すっかり歪んでしまったエネルギー政策を正そう。
高い光熱費と慢性的な電力不足に別れを告げ、安くて安定したエネルギーを国民の手に取り戻そう。
本書がそのような国民運動を起こすための、ささやかな一歩になることを祈っている。
第1章 経済・環境・人権・安全保障……問題だらけの太陽光発電
第2章 ウクライナ侵攻が予言する「脱炭素」の未来
第3章 プロパガンダにダマされるな!日本人が知っておくべきファクトフルネス
第4章 これからは脱・脱炭素だ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
太陽光パネルがウィグルで作られてたなんて、悲しい!
最近の環境問題への社会やメディアの向き合い方が何となく胡散臭いと思っていたが、この本を読んで、思ったより悪い方向に進んでいるのでは!?と衝撃を受けた。
交際社会全体が「エコ」と言う方向に向かっているのは共産主義が世界に現れた時と同じ雰囲気を感じる(その頃まだ生まれてなかったけど)。
エコな社会(国)を作ったとしても産業国としての競争力がガタ落ちするので、エコを無視してる中国に負ける。とか、先進国のエコな社会像を途上国に押し付ける事でそのための補助金を払ったり。八方美人で損してる日本!
そもそも今の地球人口を「エコな社会」は養っていけるだけのポテンシャルは無いと思っていたので、この本を読んで少し腑に落ちた。
他の人達がエコエコ言うてる中で、真っ向から反対意見をのべ、しっかりとしたエビデンスをもとに議論されていてとても参考になった。
一読の価値ありと思います。
Posted by ブクログ
太陽光パネルは本当に地球に優しいのだろうか?
時代に逆行するかのような発言だが、著者の杉山氏は様々なデータを元に、イデオロギーに左右されず客観的に分析し解説している。
雨や雪の日や曇りの日は、当然ながら太陽光パネルでは発電できない。
しかし、国民が毎日使う電力量は決まっているので、太陽光パネルが発電できない分は、石炭や天然ガスを燃やして発電するしかない。
著者が本書で説明するには、これは無駄に発電施設を設置していることになり、維持費がかかる上にしかも太陽光パネルで作られた電力は非常に高価であり、国民に負担が重くのしかかる。
また世界における太陽光パネルの製造販売は中国企業がシェア80%に迫り、その製造拠点の半分はウイグル人の奴隷労働が疑われる新疆ウイグル自治区である。
欧米を中心に人権問題で新疆ウイグル自治区で製造された製品は輸入しないとする流れが加速する中、東京都が太陽光パネル設置を推奨義務化するのは問題が多いとする説明には、納得するものがある。
本書では地球温暖化についても疑問を述べていて、実際のデータからは観測を取り始めて以降、台風の上陸回数や台風の規模、降雨量がほとんど変化していないことを指摘する。
その他、南の島々の海水面が上昇していないことや、シロクマが増えていることなど、実際の統計とデータで論じているのが興味深い。
感情論やイデオロギー論争に左右されず、現実に現れている、統計と数値でクリーンエネルギーの在り方について述べているところに共感が持てる。
最後に核融合発電について述べられており、原子力発電よりも極めて安全で、急停止しても放射能発生するといった現象は科学的に起きないことが説明されている。
先入観にとらわれず、まずは事実を知ることが重要であり、議論はそこから始めなければならないと感じる一冊である。