【感想・ネタバレ】猫にならってのレビュー

あらすじ

ときには、猫のように生きてみる。
高校生、バーの店員、獣医師……のら猫との出会いと、生命をめぐる8つの物語。

・病気で臥せっている小学生・芳子の部屋で子猫が4匹生まれた。芳子は小さな子猫チビのことが気がかりで……(「ミー子のおしえ」)。
・高校を中退し新宿二丁目のゲイバーで働いているエーイチ。ごみ収集を生業にしながら、のら猫をバーの屋上に住まわせている伝説の「エルヴィスさん」と出会い……(「逃げればいい」)。
・孤独な獣医の湯出。思いがけないトラブルから逮捕されてしまい……(「猫の恩返し」)。

『おれのおばさん』『大きくなる日』『駒音高く』ほか家族小説の名手が描く感動の連作短編集。

◆目次◆
第一話 ミー子のおしえ
第二話 やさしく透きとおる
第三話 それぞれのスイッチ
第四話 男の子たち
第五話 エイミー先生
第六話 気になるあのひと
第七話 逃げればいい
第八話 猫の恩返し

装画/とりごえまり

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Posted by ブクログ

ネタバレ

猫がつなぐ人の縁。
短編8話を通して、愛らしい猫たちが登場します。
猫が好き、猫と暮らしている方にはおすすめの一冊です。装丁も可愛らしく、とりごえまりさんと言う絵本作家さんが担当されています。

8話にそれぞれ登場する人物達が数珠繋ぎのように関わり繋がっていくお話の構成が、短編集でありながらストーリーへ深く入り込んでいける要素でした。

個人的に印象に残った一節をメモとして転載。
「第三話 それぞれのスイッチ」より

「それとね、生きとし生けるものは変化し続ける。自分自身の心とからだも、自分以外の生きものの心とからだも変化し続ける。そうした変化し続けるものどうしがある時に出会い、さまざまな仕方で関係を持って、いつしか別れの時を迎えるんだ。その変化を押しとどめることは、けっしてできない」

歳を重ねるにつれて考え方が変化することも、人との関わり方が変化することもこの通りだと、すっと腑に落ちた一節。

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2023年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】ミー子のおしえ/やさしく透きとおる/それぞれのスイッチ/男の子たち/エイミー先生/気になるあのひと/逃げればいい/猫の恩返し

猫がつなぐ、緩やかな短編。一人一人が自分の居場所を見つけていく。温かい気持ちになれる。

0
2023年04月23日

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