あらすじ
勤め先を半ば追い出されるように辞めたパティシエの玲央(れお)は、その日、ラウロと名乗る男の訪問を受けた。彼は外資系ホテルに新規出店するパティスリーに玲央を勧誘しに来たと言う。華やかな容姿のせいで嫌な思いをしてきた玲央は警戒するが、先輩・村重(むらしげ)の後押しもあり承諾。大喜びするラウロの姿は、イタリアに住んでいた幼少期、町で見つけて連れ帰った黒い犬を彷彿とさせた。二人でいる時に玲央が不審者に襲われ、心配したラウロは玲央を社宅と称する超豪華マンションに連れて行くと、甲斐甲斐しく世話を焼き始め……?
本書は「狂犬ドルチェ」(プランタン出版刊)を元に電子書籍化いたしました。表紙イラストは描き下ろしとなります。表紙イラスト以外の収録はございません。
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Posted by ブクログ
▼あらすじ
パティシエの玲央は、突然現れたラウロに高級ホテルのパティスリーへ招かれた。その上、豪華な社宅で世話係として尽くされて……。
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ストーリーの完全度:★★★★☆
ワンコ攻め度:★★★★★
執着攻め度:★★★★★
エロ度:★★★★★
萌え度:★★★★☆
総合評価:★4.8
石田先生の描く素敵な表紙に惹かれて購入しました。宮緒先生の作品を読むのはこれが初めてです。
執着攻めを書くのが得意な先生だという話は聞いていて知ってたのですが、まさかこれほどとは…(笑)
私もここ十数年の間に様々な執着攻めを見てきましたが、この作品に出て来る攻め…ラウロほど受けに執着するぶっ飛んだ攻めは見た事がないですね。今のところ私の中のワンコ系執着攻め部門No. 1は間違いなく彼です(笑)
ただこの攻め…玲央(受)の近所に痴漢が出るという話を聞いて一晩中家の外を巡回したり、玲央の作ったお菓子だけを匂いで嗅ぎ分けたり、玲央の使ったフォークを玲央の見てないところでしゃぶったり…やることなすこと行き過ぎててるんですよ(笑)ハイレベルかつハイスペックな変態とでも言いましょうか(笑)
ぶっちゃけ、イケメンでもこれはアウトかなって思う部分もありましたし、愛が深過ぎて狂気じみてるとも思うのですが、普通だったら「うわ…気持ち悪っ…」とドン引きしてしまいそうな所は上手い具合にコミカルに描かれているのでギリ面白さの方が勝ってるんですよね(笑)
だから読んでて萎える事もなかったですし、ここまで変態極めてると逆に好きになってしまうな、と(笑)
勿論、特殊な攻めである事には変わりないので好みは分かれそうなんですけどね(笑)
あと、ストーリー自体も読み応えがあって非常に面白かったです。
ちょっとしたサスペンス要素もありますが全体的に見ればかなりあまあまの作品で、とにかくラウロがめちゃくちゃ玲央を溺愛してるので読んでて楽しかったです。
反対に玲央以外の男には冷たいのもギャップがあって面白かったですね。玲央を手に入れる為のラウロの戦略に付き合わされる村重が可哀想で笑えます(笑)
(でもって玲央が何も知らないのがまた笑えます笑)
それと、エロも凄かったですね。何が凄いってラウロが絶倫過ぎる。人間じゃない設定の方がしっくり来るくらい(笑)
一晩中受けを抱いてる攻めはよく見かけますが、4日間連続でっていうのは初めてだったので、ラウロのあまりの絶倫っぷりに軽く引きました(笑)
でも、こんなに自分の事を深く愛してくれる超ハイスペックイケメンが現れたらそりゃ誰だって落ちるわな、と納得。心配なのは玲央の体力とお尻ですが、ラウロの暴走は玲央の躾でどうにかなりそうな気もするのでその辺は是非とも玲央さんに頑張っていただきたいところ(笑)
ていうか玲央の手のひらの上で転がされるラウロを見てみたい!宮緒先生書いてくれないかしら…。
石田先生の表紙に惹かれて購入した作品でしたが、口絵も挿絵もとびきり良かったので大満足です。
中でもラウロが涙を流しているイラストはシーンそのものも良かったですが、パイロットの制服に身を包んだラウロの姿が格好良過ぎてハァハァしてしまいました(笑)
めちゃくちゃお気に入りのシーンです。
特典のSSも村重視点で面白かったですし、料理の腕前に関してはまさかのポンコツというラウロの新しい一面が見られて満足です(笑)
今回、あまりにもインパクトのある攻めだったのでほぼラウロ事しか書いてませんが、受けも良かったんですよ!!仕事に対しての情熱がしっかりと感じられる受けで好感が持てましたし、純粋なところも良かったです(^^)
個人的にはめちゃくちゃ好きなタイプの受けでした。CP的にも最高の組み合わせでしたね。
初の石田先生本でしたが、大当たりで良かったです。大満足の一冊でした。機会があるなら別の作品も読んでみたいです♡