あらすじ
両親は死んだ。ある「秘密」を僕らに遺して――。愛情深い父母の元、平凡な毎日を送ってきた稲野家の三兄弟。しかし彼らは、ある日突然、両親を交通事故で亡くしてしまう。そんな三兄弟の家に、ほとんど面識のなかった母方の祖母がやってきた。彼らは戸惑いながらも祖母と暮らすうちに、近隣の住民のトラブルや、自分たち兄弟の関係、そして亡き父母が遺したとんでもない「秘密」とも向き合うようになり……。「東京バンドワゴン」「すべての神様の十月」シリーズの著者が贈る、若き三兄弟の成長を描いた心温まる家族小説。
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Posted by ブクログ
稲野朗、昭、幸の三兄弟は、ある日突然両親を交通事故で亡くしてしまう。
三兄弟は大学生、高校生、中学生とステージが異なり、それぞれの目線で物語が語られていくのが読み飽きない。
栄枝ばあちゃんのサバサバした姿勢もすっきりして良い。苦労の末に人生の決断を進めてきた様がよく描かれている。
亡くなった父に隠し子がいたと判明しても、怒るどころかその子を妹として認められる兄弟たち。あまりに人間が出来過ぎではないかと思うが…。
母が父(三兄弟の祖父)からDVを受けていたとの設定もやや唐突感があって気になった。
Posted by ブクログ
突然、両親を失ったにも関わらず3兄弟が力を合わせて生きていく力強さに感心しました。疎遠だったおばあちゃんと一緒に生活することで知らない繋がりの輪が広がっていく展開が面白かったです。郎くん、幸くん、昭くんそれぞれ考え方や性格は違ってもお互いを思いやり優衣ちゃんに本当のお兄ちゃんのように接する優しさに感動しました。