【感想・ネタバレ】おせん 和な女 (三) 【電子限定おまけ付き】のレビュー

あらすじ

武蔵野の自然豊かな地で、「すい仙」なる古民家居酒屋を切り盛りする一升庵・女将のおせんは、料亭時代と変わらぬ食材へのこだわりに加え、粋を極める設えで「和」を貫き通していた。[江戸前のコハダ、比内地鶏の炙りをアテに日本一の燗鍋で芋焼酎][〆にはじゅんさいたっぷりな稲庭うどん]と、美味しさばかりか人のココロを震わせる料理の数々が饗される。
若き料理人・荒井、ちい女将・すもも、そして以前からの常連客で毎夜のごとく賑わう店だが、この店の誕生には《とある秘話》が隠されていた。それは、一升庵時代の仲間にかかわるもの……。酒をこよなく愛し、旬の食を追求する、、、そんなおせんの一大決心がそこには―――。

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購入済み

明らかになるすい仙の由来

ちぃおかみすももちゃんの両親が明かされる第3巻。
旧シリーズのキャラもわんさか出てきて懐かしい。
それにしても、すももちゃんのお母さん、あんなに辛い目にあって苦労したのに、悲しすぎる。
酷いよきくち先生ぇ〜。

玉木シェフが素直で格を落とさなかったのも良かった。

#笑える #切ない #感動する

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2024年02月24日

Posted by ブクログ

買うのを忘れてた一冊。
この「おせん」シリーズを読んでいた人ならば皆が思う「そもそも何があったの?」がついに明かされる巻(まだ途中)。
過去作オールスターてな感じでワクワク読み進めたけど…むう。まさかこんな展開とは。次巻が待ちきれない。

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2024年07月15日

Posted by ブクログ

 グリルドタマキのシェフが、おせんの料理に「脱帽」する。
 比内鶏の親鶏の肉に、芋焼酎。金継ぎの技術を生かして、オカンする鍋:燗鍋を自分で作ってしまうおせん。料理、建物、室礼、器の体験に感動するシェフ。料理の持つ連続性をきちんと把握している。
 そして、すもものために、お寿司屋へ。かんぴょうにわさびをあてにする。そうか、すももはおせんの子供でないのか。おせんはすももを守りぬく覚悟の上なんですね。覚悟というのは、自分のためだけではないのだ。古民家居酒屋一升庵は、すももの母親君香が残した店。それをおせんが受け継いだ。
 「通にして通ぶらず、粋にして粋がらず」というおせんの姿勢を、すももも受け継ぐ。
 ホウボウの昆布じめ、赤と白の合わせたき味噌の風呂吹き大根。
 「流行に流されず、拵える側のエゴは、これっぽちも出さず、食べるものこそ第一義」という料理。
 おせんの料理は、「淀み、無駄など一切なしの包丁さばき、一皿を作り上げてゆく」

 おせんは、秋田の西馬音内の山の中の200年以上経った藁葺き屋根の古民家の差し鴨居の紅梁にほれた。茅葺き屋根の解体をすることで、先人の匠の技術に驚く。家に合わせて、住み、使う。
 すももの父親は、シンガポールの日本料理アカデミーのプロフェッサー。
 すももの母親、君香は一升庵がオープンする直前に亡くなったのだった。

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2024年06月25日

ネタバレ 購入済み

いや、その母親待てと言いたい

おせんはシリーズ第一第ニとすべて読んでいてファンである。絵柄も作風も物語も、もちろん大好きである。作品の影響を受けて茅葺きの屋根の古民家巡りをしたほどだ。
しかし今回のすい仙創立の話は思わず「いやいやいや待て待て待て」と言いたくなった。

すももちゃんの母親は、自身の「日本一の小料理屋」の夢をなんと幼い娘に託しているのである。
自分の夢を自分が叶えるのはもちろん構わない。しかしまさか、
齢8〜10歳の子が言う「お店大好き!」
→「じゃあ将来我が子にこの店を継がせよう、日本一の女将に育てよう」
はあまりに無謀で、娘の将来を極端に狭めてはいないか。親の期待が大き過ぎはしないか。
親の夢は親自身が叶えるべきで、子に強要するなと言いたい。
漫画なのだから美談として読むのも良いのだが、これだけ現実と地続きでメッセージ性の強い作品だからこそ、母親のこの考えに強い反発を覚えてしまった。そして現実世界でこういう押し付けがましい親はけっこういるだろう、俗に言う毒親だ。
すももちゃん自身がこの夢を大事にしているから今はまだいいのだ。しかし優秀な頭脳を持っているのだし、将来もし他の選択が生まれたらどうなるのだろう。この母が存命ならば「あんたのためにこの店を育て上げたのに!恩知らず!跡継ぎを産め!」だとか言い出しそうである。

ちなみに第ニ巻では、存続が絶望だった家業を義理の息子が受け継ぐという話もある。
こちらは一向に構わない。
ある程度人生経験を積んだ大の大人が、苦しいも辛いもひっくるめて継ぐことを決心したのだから。
しかしなんと言ってもすももちゃんはまだ小学生である。将来の職業や、あの土地建物を相続するという重大な決断を迫るにはまだ早すぎる。

とはいえこの話の全貌はまだ見えていない。
今後どのような展開を迎えていくのか非常に楽しみであり、続刊が出たらすぐ読みたいと思う。

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2024年03月01日

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