【感想・ネタバレ】「正義論」講義―世界名著から考える西洋哲学の根源のレビュー

あらすじ

戦争、分断、格差に正義はあるのか。
プラトン、アリストテレス、カント、ニーチェ、マルクス……
西洋哲学が問い続けてきた哲学の根源。


【本書の主な内容】
西洋哲学の起源/「正義」が政治哲学の中核である理由/「正義」の変容について/プラトン『国家』における正義論/アリストテレスの正義論/法律と正義、宗教・倫理と正義の関係/正義の実現と愛の関係/善の対極にある悪について/ヒトラーの政治哲学-ドイツ観念論の影響/「政治」はなにを目指すべきか/市民に求められる資質について/格差、分断、憎悪とどう向き合うきか/不正と対峙する手段を考える

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Posted by ブクログ

 プラトンとアリストテレスとの架空の会話をもとに、古代ギリシア思想に基づいて、正義と権力との関係を明らかにしようと試みる一冊。
 内容は表面的にはわかりやすいが、実質的にはかなり奥深い。徳における中庸、節制、揺曳、フェア精神とヘイトの禁忌、これを万人は極められなくても、愛好はできる、そこから善き国家、善き生き方の第一歩を踏み出そう、ということかと思う。コロナ禍、ウクライナ侵攻で、分断・対立が深刻になった現在社会でこそ、本書の内容を噛みしめたい。

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2023年03月20日

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