【感想・ネタバレ】ハングマン 鵜匠殺しのレビュー

あらすじ

闇バイトの黒幕を、始末せよ。

「世の中には騙す側と騙される側しかいない。
どうせなら騙す側でいた方が、人生楽しいじゃんか」

すべての被害者の裏には実行犯がいて、
すべての実行犯の陰には指示役がいる。
その根元にいる黒幕の名は、“ショウ”。
闇に紛れたその正体は、警察さえも捉えられない。

そして、正しく裁けぬ悪人の背後には、ハングマンが忍び寄る――!

復讐代行チーム〈ハングマン〉の活躍を描く大好評シリーズ第2弾

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ハングマン 鵜匠殺し
中山七里の長編ミステリー。
前作「祝祭のハングマン」がとても面白く、過去にアンソロジーで取り上げられていた物語もとても良くて(今作の第一章)長編続編を心待ちににしていた次第だ。
今回は詐欺グループがテーマになっており、敵の概要が全く見えてこない不気味さがある。悪には悪の人生がある、それを鵜飼と重ねて進められるストーリーはとても重厚だ。
途中、詐欺グループのリーダーに感情移入してしまう場面がある。どんな人達にも幼少期があり、親がいる。そして彼らには現在、お互いに信用している親友がいる。もちろん、彼らは最低辺の人物達なのだろうが、本人達の描写にもっと怖さや醜さが滲み出る様な描写が見たかった。彼らの印象は過去の階層と被害者側からの目線でしか語られていないため、少し物足りなかった印象がある。

 鳥海のチームメンバーもそれぞれに詐欺事件に関わっており、友人や知人家族が被害者になってしまう。その中で「シュウ」なる人物への足掛かりをきっかけに黒幕への壮大な復讐が始まる。

詐欺に遭った人達が悪いとは言わないが、人間の心の隙間に潜り込む手口は巧妙。絶対自分は大丈夫と思っている人達が被害者になり、加害者であっても重責や良心に耐えきれずに自死してしまう。不幸が不幸を呼ぶ連鎖だ。

鳥海達の決心、「シュウ」を殺すという決意はわからないでもないが、人を殺害する、正義を振りかざしての部分では動機が弱い気がする。相手は秀逸で絶対に捕まらない状態にあるが、復讐を果たす場面は坦々としすぎていた。もっと加害者に後悔というか恐怖心を煽る様な描写が見たかった。

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2026年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【精神的に追い詰められた人間の判断の浅はかさ】
-概要-
後輩が南青山の強盗事件に関与していることを知った比米倉。
知人の祖母がオレオレ詐欺の被害に遭い相談を受ける刑事・春原。
さらに、知人が劇場型詐欺に遭ったことから黒幕を探してほしいと依頼を受ける探偵・烏海。
警察に逮捕された受け子たちは口をそろえて「自分たちも弱みを握られた被害者だ」と主張する。
やがて捜査の中で「ショウ」と呼ばれる人物の存在が浮かび上がり、彼らは闇バイトの黒幕を追うことになる。

-感想-
前作のように春原が私刑執行人へと至るまでの葛藤を描くのではなく、本作は巷で問題となっている「闇バイト」を題材に、最初から最後まで事件が連続するストーリーとなっている。(ちなみに警察の捜査が後手に回る感じは前作と同じw)
弱み → 脅迫 → 事件に加担という負の連鎖が繰り返され、事件に関わった受け子や掛け子たちが「自分たちも弱みを握られた被害者であり、一度関わると抜け出せない」と主張する描写は、この問題の根深さを物語っている。
現実でも同様の事件が後を絶たないが、こうした犯罪が少しでも減ることを願うばかりである。

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズ第二弾。

トクリュウ詐欺の被害者の無念を晴らす話。
実行犯的には暴力性がないものの被害者はほぼ自死なので、恨みは相当なものでしょうね。
昨今の情報をうまく取り入れているものの、指示役にたどり着くのが早くてびっくり。
警察小説なら、指示役判明までが一山、海外からの引き渡しが一山となるところだが、ラストはあっけない。
指示役たちの背景も描かれて、救いがない負のループは後味が悪いです。
勧善懲悪ものでないところが著者らしい。

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2026年05月03日

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