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Posted by ブクログ 2024年04月13日
「向日葵の咲かない夏」が好みにあったのでホラーサスペンス大賞特別賞を受賞したという本作を読んでみた。私はこういうホラーとサスペンス(あるいはミステリー)がうまく融合されて、ホラー的事象がどういう論理で起こっていたかを人為的なものにしろ心霊的なものにしろ解明してくれる小説がすごい好きなのだ。小野不由美...続きを読むとか澤村伊智が該当するのだけど最近のホラーの流行りからはやや外れているらしく新規開拓ができずにいたのだけど、すでに数々の作品を世に生み出している道尾秀介さんがこういう作品を書いているのはありがたい発見だった
「背の眼」は上下巻で上ではホラー的事象による(と思われる)事件が起こり、それに登場人物が巻き込まれていく。下巻はその謎解きで起こっていた事象に説明がなされて綺麗にすっきりと納得させてくれる。めっちゃ好きな結びだった。それにしてもこれがデビュー作て…。同じシリーズがあと2作あるっぽいのでそっちも読む
Posted by ブクログ 2023年01月11日
霊の仕業なのか人間の仕業なのか、オカルトなのかミステリーなのか、それがこの作品の面白いところだと思った。
新しい読み心地。
上巻の前半強は冗長気味ではあったものの、後半から下巻終わりまで、どんどん変わっていく展開を夢中になって読んだ。
怖くないな〜と思ってたらいつの間にか怖い場面もあって、作者の強...続きを読むみを感じた。
ミステリーとしてのトリックもその前までで登場した事実(伏線?)(証拠?)に則っている。
私の頭では予想できたなんてことはなかったけれど、へー!!すごい!!って納得できるし楽しめた。
読後はすっきりしたとは言えないけれど、すっきりしてる部分と曖昧な部分とが共存してるのが素敵だなと思う。
道尾秀介先生のデビュー作と知った時は驚きだった。
この作品以降どう進化していったのか、他の本を読むのが楽しみだ。
Posted by ブクログ 2022年12月30日
霊現象か精神疾患か。
ホラーミステリーを楽しみつつ、大事な人を失った人達のさまさま様相が書かれていて、自分の場合はどのようになるのか少し考えてしまう。
重々しい気持ちになりたくて手に取ったけど、思っていたより爽やかな終わり方だった。
まぁ多少はダメージをくらっているが。
Posted by ブクログ 2024年03月21日
ホラーでありながらミステリ。あまりこの手のジャンルは読んできてなかったが、細部までこだわって作られているのが分かり、とても楽しみながら読めた。
Posted by ブクログ 2023年12月04日
怪奇小説、ホラー小説のように見えながら、実は本格的なミステリー小説でもあり、その不思議な雰囲気は「Another」にも似ている。読み進めやすい小説で、特徴的なキャラクターたちはライトノベルにも出てきそうな雰囲気でもあるが、でも展開は本格的。最後まで読んでもつまらない落ちでおわってしまうようなことはな...続きを読むかった。この続編ならまた読んでみたい。
Posted by ブクログ 2023年12月01日
面白かった。でもなんか、この手法とったらどんな事件でも成し得てしまう感じがして…
ホラーサスペンスとはいえ、主人公たち3人のほっこりするやり取りが話を読みやすくしている。またこの3人の話読みたいなーって思える作品。
Posted by ブクログ 2023年10月10日
ホラー的解決がメインかと思いきや、ほとんどが現実的に解き明かされていく。なるほど、素晴らし。憑依とか二重人格とか、それを言い出すと何でもアリになっちゃうから好きじゃないんだけど、本作に関してはぎりぎり、アリ。続編も気になる。
Posted by ブクログ 2023年06月02日
真備霊探究所に相応しい最期だった
後半は、ミステリの度合いが増して
スピード感のあるテンポだった。
このシリーズは、短編で終わらせず
続きを読みたいと思った。
Posted by ブクログ 2023年05月07日
あー、面白かった!
下巻は、ホラーからミステリー寄りになり、今までのナゾが少しずつ解明されてくる。
「ゴピラサ……」や失踪している少年たち、白峠村の秘密、天狗、背の眼、自殺した人々。
霊現象の存在自体を明確にすることを期待するのはヤボ。
道尾秀介氏が第5回ホラーサスペンス大賞に応募した本書は...続きを読む、選考委員に綾辻行人先生が加わったから。受賞より綾辻先生に読んで欲しかった、と解説で知る。天才、道尾秀介氏が誕生してよかった。
【真備シリーズ】第2弾は長年積読している。これでやっと読める
Posted by ブクログ 2023年01月27日
おもしろかった!
最後煙に巻かれたような感じはあったけれど、世にも奇妙な物語のような雰囲気。
シリーズ化されているみたいなので、続きもぜひ読んでみたいな。
Posted by ブクログ 2022年07月24日
上下巻構成でやや冗長に感じたが面白かった。
一気に読んだせいで疲れた。。
散りばめられた謎を回収する後半の謎解決パートは気持ちよかった。ただ、背の眼の正体も明かされると思っていたけど、結局霊現象で肩透かしを食らった。
結末はほっこりする終わり方でよかった。
Posted by ブクログ 2022年06月02日
「道尾秀介」のホラーサスペンス長篇『背の眼』を読みました。
初めての「道尾秀介」… ここのところ、短篇やエッセイを読んでいたので、久しぶりに長篇が読みたくなったんですよね。
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「レエ、オグロアラダ、ロゴ…」ホラー作家の「道尾」が、旅先の白峠村の河原...続きを読むで耳にした無気味な声。
その言葉の真の意味に気づいた「道尾」は東京に逃げ戻り、「霊現象探求所」を構える友人「真備」のもとを訪れた。
そこで見たのは、被写体の背中に二つの眼が写る4枚の心霊写真だった。
しかも、すべてが白峠村周辺で撮影され、後に彼らは全員が自殺しているという。
「道尾」は真相を求めて、「真備」と助手の「北見」とともに再び白峠村に向かうが…。
未解決の児童連続失踪事件。
自殺者の背中に現れた眼。
白峠村に伝わる「天狗伝説」。
血塗られた過去に根差した、悲愴な事件の真実とは?
第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。
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小説家を目指し、「10年経っても芽が出なかったら諦めよう」と決めていた「道尾秀介」が、10年目に書き上げた初めての長編作品で、2004年の第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、「道尾秀介」のデビュー作となった作品とのこと。
上下巻で700ページ近い長篇でしたが、なかなかテンポが良く、一気に読んでしまいました。
オカルトやホラーは苦手なので、どんな展開になるのか、不安と期待とが混ざった気持ちで読み進みましたが、、、
殺された少年の霊が登場するものの、内容はミステリー色が非常に強く、殺人についても超常現象ではなくキチンと動機や手段が合理的に解明されるので、ミステリー作品として十分に愉しめる内容でしたね。
東海道五十三次が、物語の中で重要な小道具として使われているのは、面白い仕掛けでしたね。
真相を探る三人組… 売れないホラー作家の「道尾」、その友人で「霊現象探求所」を経営する「真備」、そしてその助手の「北見」の三人のやりとりが、和める雰囲気なのも、オカルト的要素やホラーの雰囲気を和らげている感じがします。
殺害方法や自殺のシーンは、ややグロテスクでしたが許容範囲内かな。
この三人が活躍する物語は「真備シリーズ」として、何作か発表されているみたいなので、機会があれば読んでみたいですね。
本作は以下の九章の構成になっています。
■第一章 オグロアラダ
■第二章 背の眼
■第三章 白
■第四章 ゴビラサ
■第五章 ハーモニカ
■第六章 天狗
■第七章 糸
■第八章 道は異族の首を……
■終章 面
物語の根底にあるのは、家族や肉親を喪い、残された者の哀しさや、理不尽に命を奪われたことに対する憎しみですね。
自分が「歌川春芳」の立場だったら、「糠沢長次」の立場だったら、「呂坂幹男」の立場だったら、、、
それぞれ、どのように考え、どのように行動したんだろうか… 色々と考えさせられる作品でもありました。
三人が「溝之木亮平」と別れるラストシーンは、ちょっと心温まる別れになりましたね、、、
「真備」の近くには、彼が会いたいと願っている亡妻「玲」が、ずっと見守ってくれているようです。
こんな霊なら歓迎なんですけどね。
備忘用に主な登場人物を記しておきます。
真備 庄介(まきび しょうすけ)
心霊現象を探求しており、町田市で真備霊現象探求所を構える。
鋭角的な顎と鼻、少し長めの髪、すらりとした長身で、日本人離れした風貌。
道尾は大学時代の友人。怪奇現象の解明が趣味で、趣味が高じてその筋では割と有名な研究者となった。
その端正な容姿から女性ファンが多い。
23歳の時に幼なじみと結婚したが、27歳の時に轢き逃げ事故で亡くなり、もう一度彼女に会いたいという気持ちから、5年前に霊現象探求所を開いた。
だが霊の存在はまだ信じておらず、その存在をはっきり確信できたら“探求所”を“研究所”に変える予定である。
道尾 秀介(みちお しゅうすけ)
32歳。売れないホラー作家。
東京都内在住、出身は三重県。
他人と打ち解けるのが苦手。
シャーロック・ホームズなど探偵小説が好き。
作家が自分と同じ名前を用いる手法を全く知らずに、偶然作者と同性・同年代であったことから作られたキャラクター。
受賞後に担当編集者から有栖川有栖や法月綸太郎の存在を初めて知らされた。
北見 凜(きたみ りん)
真備の事務所でアルバイトで助手をやっている。
真備の妻・玲は7歳年上の姉で、真備とは小さい頃からの知り合い。
霊能力があり、人が考えていることや過去のことまで分かってしまうが、自分のこの力を嫌っており、なるべく使わないようにしている。
歌川 春芳(うたがわ はるよし)
白峠村で民宿「あきよし荘」を営む男性。
従業員はおらず、全て一人で切り盛りしている。
宿泊客の部屋に、彼らの出身地に合わせて東海道五十三次の浮世絵を飾るサービスをしている。
脱サラして宿を居抜きで買い、生まれつき耳が聞こえない妻・秋子と共に旅館を始めたが、村へ来て1年経たない内に妻が入院し、間もなく骨腫瘍で亡くなった。
呂坂 幹男(ろさか みきお)
愛染町(白峠村の隣町)の住人。
無職で昼間から酒を飲む自堕落な生活を送っているのに、痴呆の症状があった母に辛辣な言葉を浴びせ、彼女が鬱から手首を切って自殺してしまったことに自責の念を抱き続ける。
母の死から2年経ってから、母が罪を告白する遺書を見つけ、自身も自殺する。
糠沢 耕一(ぬかざわ こういち)
神隠し事件の最初の失踪者。
8歳。
天狗祭りの夜に姿を消し、翌日、頭部だけが発見される。
生まれて間もなく両親を亡くし、祖父と二人暮らしだった。
糠沢 長次(ぬかざわ ちょうじ)
耕一の祖父。
本業は林業だが、天狗祭りの時期が近付くと、面打ち師として木彫りの天狗の面を多く作っていた。
耕一の死後は面打ちから身を退いた。
溝之木 亮平(みぞのぎ りょうへい)
小学生。
呂坂幹男の遺体の本当の第一発見者。
霊を見る力があり、遺体発見時に幹男の背中に『眼』を見てしまった。
クラスでいじめに遭い、不登校気味だった。
溝之木 まさ江(みぞのぎ まさえ)
亮平の母親。
愛染町の住人。
母子家庭。
夫が遺した不動産「溝之木荘」のささやかな家賃収入で生活を送る主婦。
非常に過保護。
Posted by ブクログ 2021年07月06日
道尾秀介の作品といえば叙述トリックとどんでん返しの印象があるが、この作品はそのどちらの要素も強くなく、シンプルなサスペンスホラーに感じた。
それゆえとても読みやすく、上下巻ともに一気に読み進めてしまった。
レエオグロアラダゴロ…
主人公、道尾は旅先で不可解な声を聞いた。その意味に気づいた道尾は、大...続きを読む学時代の友人であり霊現象探究所なるものを営む、真備に助けを求める。再び白峠を訪れた道尾と真備と助手の高見凛は、白峠村で起きた男児の連続行方不明事件と天狗伝説、白峠村の宿「あきよし荘」、それらの繋がりを徐々に解明していく。
心霊現象のようなものに出会っても、緻密に探究しその正体を突き止めていく真備のおかげで、ホラー小説という非現実的な内容でも感情移入して読み進めることができた。
歌川広重の東海道五十三次や、金毘羅など、細部にちりばめられた知識もこの本のおもしろさに加担していると思う。
この本を読んだ結果、心霊現象に抱いた感想は、見える人や聞こえる人にとっては霊はそこに在るものだが、それらを理論的に解明しようとする人にとっては霊はいないものになるのではないか、だった。
Posted by ブクログ 2021年06月27日
結局この作品では、「背の眼」については霊の仕業ということになっている。
普段、他の作品で解明されない謎が残ったり、ファンタジーのような解決になったりすると、ひどくモヤモヤする。
しかし、なぜかこの作品では"霊の仕業"なのにも関わらず、モヤモヤしなかった。
また、糠沢さんが犯人に...続きを読む気づいてしまった理由や、浮世絵の使い方も面白い。
犯人のしたことを知った後にあの浮世絵を見たときの、背中がゾワっとする感覚は忘れられない。
そして、「狐憑き」と同じ原理で、合理的にしっかりと霊を絡めている点も良かった。
Posted by ブクログ 2021年03月14日
続き。
道尾、真備、助手の北見の3人は、白峠村でもう一人の“仲間”となる亮平少年に出会う。
彼は隣村で起きた自殺の第一発見者でもあり、自称「霊が見える」能力を持つという。
彼ら(主に真備)が日々精力的に調査を進めるにつれ、
白峠村で過去に起きた糠沢耕一少年の死亡事故とそれに続く3人の少年の行方不明...続きを読む事件について、
真相に迫っていく。。。
正直、もっともっとホラーホラーしていて
胡散臭さ(理不尽な不気味さ?)が濃いような物語だと勝手に予想していたのだが、
良い方向に期待を裏切ってくれた。
真備の冷静な判断力と深い知識が、この白峠村周辺で起こった奇怪な出来事を
次々と解き明かしていく。
その様子は読んでいて非常に気持ちの良いものであった。
また、助手の北見や道尾、亮平、そして民宿の主人・歌川もそれぞれに良い味を出しており
事件そのものは不気味であるが、どこか柔らかな空気を感じる事も出来る。
後半からクライマックスに掛けては緊迫感が増し、早く続きを読みたくなる。
最終的な謎解きは全てきちんとした説明が付くものでは無いが、素直に納得出来るものだった。
個人的には『向日葵の〜』の印象を見事に覆してくれた良作。
Posted by ブクログ 2021年03月07日
本作は作家の道尾、道尾の大学時代の友人である真備、真備霊現象探究所でアルバイトとして働く北見凛の物語。
道尾が訪れた福島県の白峠村で遭遇した恐怖体験。
時を同じく、真備の元へ送られてきた4通の手紙にはまったく関係のない4人が写った福島県白峠村近くで撮られた4枚の写真。
その写真に写った4人はそ...続きを読むの後自殺したといい、背中には眼のようなものが写っていた。
ここから始まる3人の背の眼の謎を解き明かす謎解き冒険サスペンス。
なかなかの長編ですが、中だるみすることなく読み終えました。
自殺、殺人、霊、天狗...
山の中にある田舎を舞台に描かれた読み応えのある作品でした。
早くもシリーズ第二作となる「骸の爪」が読みたくてウズウズしています。
説明
内容(「BOOK」データベースより)
「ゴビラサ…」道尾の前で謎の言葉を呟いた男は、数日後に刺殺体で発見された。やがて、彼の残した言葉と度重なる霊現象が結びついた時、孤独な少年の死に端を発した一連の事件にまつわる驚愕の真実が明らかになる。美貌の助手を伴う怜悧な霊現象探求家・真備と、売れないホラー作家・道尾のコンビが難事件に挑む。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
道尾/秀介
1975年東京都生まれ。2004年本作で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。07年「シャドウ」(東京創元社)で第七回本格ミステリ大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Posted by ブクログ 2020年01月31日
解決する部分はどうしても強引というか、そう来るのかぁ…と思ってしまうが、前半〜中盤までは面白くて続きが気になって仕方ない、すごい文章力。
真備のキャラクターも魅力的。
ゴビラサは何となく予想ついたけれど、前半のオグロアラダが判明したときは本当にゾクッとした。
Posted by ブクログ 2020年01月09日
【読書感想】『背の眼』上·下 著:道尾秀介
幻冬舎
評価★★★★
あらすじ
上『児童失踪事件が続く白峠村で、作家の道尾が聞いた霊の声。彼は恐怖に駆られ、霊現象探求所を営む真備のもとを訪れる。そこで目にしたのは、被写体の背中に人間の眼が写り込む、同村周辺で撮影された4枚の心霊写真だった。しかも、彼...続きを読むら全員が撮影後数日以内に自殺したという。これは単なる偶然か?第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。』
下『「ゴビラサ…」道尾の前で謎の言葉を呟いた男は、数日後に刺殺体で発見された。やがて、彼の残した言葉と度重なる霊現象が結びついた時、孤独な少年の死に端を発した一連の事件にまつわる驚愕の真実が明らかになる。美貌の助手を伴う怜悧な霊現象探求家・真備と、売れないホラー作家・道尾のコンビが難事件に挑む。』
«引用文»
道尾が真備からの指摘で金毘羅参りの情景を描いた浮世絵、広重の五十三次のうちの、静岡の沼津の1枚を思い出す。
『──どこか寂しげな情景だ。青味がかった暗灰色のグラデーションで表現された夕暮れの空。その空の下に広がる、薄ぼやけた遠い家並み。画面の手前から奥へと向かってうねうねとつづく、一本の川の流れ。川に沿って細い街道が延びている。そしてその街道にしずしずと歩を進める、三つの後ろ姿。母と娘の二人連れ。その後ろを歩くのは、白装束の男。男が背負っているのは、紅い──紅い──。天狗の面』(p294)
«感想»
ホラーなのか、ミステリーなのか分からずに読んでいたので前半はどういうふうな結末になるのか予想できなかった。
風土の文化的背景や浮世絵をトリックにしてあり、それぞれの登場人物の感情や、精神的状態の変化、身体的な特徴、霊の存在などにより事件を解決していく。勢いがあり、内容も詰まっていて、後半はページをめくるのが楽しかった。
個人的に浮世絵が好きなので、文化背景と浮世絵から事件を類推していくところで、ミステリー小説の題材に選ばれる浮世絵の魅力を改めて感じられて面白かった⸜( ・ᴗ・ )⸝
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
Posted by ブクログ 2023年09月12日
ミステリーとホラーが上手く融合していて面白かったです。
消えた4人の子供は天狗に攫われたのかまたは殺人鬼の仕業なのか?
背中に眼のある4枚の心霊写真との繋がりとは?
伏線回収のテンポが良くラストまであっという間でした。冬の話ですが夏に読みたい1冊です。
Posted by ブクログ 2022年12月10日
上 283頁
下 413頁
①7.0
②8.5
③7.0
④7.0
⑤7.0
⑥7.5
∑44
この1冊で霊現象について詳しくなってしまいました
ここの説明は読みにくかったです( ˊᵕˋ ;)
そして、本作品はホラーサスペンス大賞特別賞!
読み始めはただ怖い本なのかなって思ってました。
それ...続きを読むだけではなく、憑依現象が起こす事件を通して
人が抱えてる闇や苦しみが丁寧に描かれていました。
それゆえ犯人の気持ちを完全否定できず、とても心苦しかったです。
ゆったりと進む序盤では微妙な違和感や引っかかりが随所散りばめられ、終盤で勢いづけられ回収されるところはまさに道尾さんの作品ならではです!
霊現象について読んでみたい人、
道尾秀介さんの作品を何冊か読んだ人におすすめです。
Posted by ブクログ 2022年06月08日
道尾秀介さんのデビュー作。初期の作品はかなりホラーミステリーに寄っていたことを再認識した。児童失踪事件のあったある村へ作家の道尾と真備、その助手の凛が訪れる。ゾワゾワする不穏な様子にどんどん読み進めてしまう。この村で過去に何があったのか?ホラーとたまのコミカルな展開が良い塩梅。
Posted by ブクログ 2021年10月29日
展開がいい。面白い。
途中からグイグイ話に引き込まれてしまった。
ただなぁ...タイトルの背の眼のネタ解説のあたり
ちと強引過ぎやしませんかと。
登場人物の特殊能力とか、さっきのネタ部分要る?
と思ってしまった。
話的には面白いけど、ところどころ「そう??なん?」
部分的に納得できないトコロがあ...続きを読むって★3つ。
Posted by ブクログ 2021年03月16日
上巻はホラー要素がたぶんに盛り込まれていてゾワゾワした。
被写体の背中に現れる人間の眼 。
そして「エレ…オグロアラダ…ロゴ…」の意味。
この話はどういう風に終息するのかワクワクしてよ読んだ。
下巻はホラーサスペンスらしく、なぞか解明されていくが…
んー、なんとなく私の好きな爽快な読後感ではなかった...続きを読むかな。なんとなくスッキリしないかな。
Posted by ブクログ 2021年05月27日
霊現象という掴み所のないものを拠り所にしたストーリーながら、ホラーの雰囲気を壊さずミステリーとしての枠組みが成り立っている。随所に散りばめられていた伏線が回収されていくテンポの良さが小気味良く、あっという間に読み終わってしまった。あまり名探偵ものは好きではないが、この世界観と合わさって非常に面白か...続きを読むった。
最後の亮介の言葉にもどこかほっとしたような気持ちを感じられた。
Posted by ブクログ 2020年08月10日
むむむむむ。結局科学では説明できない「霊の眼」と、医学的に説明できる「憑依」との混合ミステリー?
論理的に説明できることと、できないことが混じり合っててちょっと釈然としない。
凜の人の心を読む能力もサラッと書かれてたけど、そんなのあり??
Posted by ブクログ 2019年03月06日
ざわざわ怖い、読中はホントいいホラーだけど、落ちと回収がちょっと強引&雑
じわ怖味わうのには良い
なぞの言葉がマッチングする瞬間とかホント鳥肌だったんだけと…