あらすじ
★「ちゃんと考えた?」と言われたことのある、言ったことのあるすべての人へ
★ほんとうは考えているのに、「考えが浅い」と思われるのはなぜ?
★元口下手なコンサルタントが明かす、「知性」と「信頼」を同時にもたらす黄金法則!
さあ、思考の質を上げよう。
子どものころ、「ちゃんと考えてから話して」と言われたことはないだろうか。もしくは上司に「ちゃんと考えた?」と言われたり、部下の言動に「こいつちゃんと考えたか?」と思ったことはないだろうか。
実は「ちゃんと考えている人」と「考えていない人」の差は思考の量ではありません。徹夜して考えたからといって「あの人、頭いい」とならないでしょう。両者の差は思考の「量」ではなく、「質」なのです。
本書は、"本質論"が人気で1億2千万PVを誇るビジネスメディアの主宰者でありコンサルタントとして1万人ものビジネスパーソンと対峙してきた安達氏が、誰でも思考の質を高め、「頭のいい人」になれる方法を伝授します。
一説によると人間は1日に1万回ほど思考しているそうです。つまり、人間はみな考えているのです。
「ちゃんと考えた?」とされる人も自分なりに考えていたはず。自分なりに考えていても、他人から「考えてない」とみなされるのは、質に変換できていないから。たとえ伝え方や話し方をいくら身に付けても低い質のままでは、「それっぽい話」ができるようになるだけで、人を動かしたり、信頼を得ることはできません。話す前の思考の質で伝わるかどうかはほぼ決まってるのです。
しかし、「ちゃんと考えた?」と言われたこと、言ったことがある人はいても、「ちゃんと」の部分を具体的に教わったこと教えたことのある人はいません。
そこで、口下手で決して「頭がいい」とは言えなかった著者がたまたまコンサル会社に入って叩き込まれた、「ちゃんと話す前に考える」ことを明確化し、業界問わず、一生使える形に法則化。コミュニケーションに苦手意識がある人も、考えることが苦手な人も、話す前だけでいいので、ちゃんと考えることから初めてみませんか?
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Posted by ブクログ
勤務先が“終身雇用・年功序列”から“自己申請による能力性の評価”にガラッと切り替わり、自分が何を担い、どんな風に工夫し、日々自己研鑽していかに会社の役に立つ人物なのか。を半期ごとにアピールしなくてはならなくなり、何も考えないアホな話し方で自分の能力を卑下するような事を言っては損だなと考えてこの本を読みました(笑)
とても面白かったしハッとさせられる事が多かった。
著者はコンサルタントだそうで。
正直、今まで、猫も杓子もコンサルコンサルと、特定の業種を極めた経験者でもないコンサルタントが何の役に立つのか。と懐疑的だったけれど、その道を極めていなくても相談者と上手にコミュニケーションをとり、本人に考えをまとめ、現状や問題点を知覚させ、課題や成すべき事を見出させるっていう他人とのコンタクトの仕方が上手なんだなぁと思った。
それに痒いところに手が届く親切な内容。
項目をキチンと分かりやすく分類し、参考文献も紹介されていて、次はこれを読んでみたいなと思わされた。
終わりに身の回りの協力者の名前を一人一人あげて感謝を示しているのも「なるほどこうやって人心を掴むわけね」と感心した。
頭のいい人とは何かというと、“話す前にちゃんと考える事ができる”人。
「いつだって考えて話している!」と思うだろうけれど、
言ってしまった言葉は本当に今必要なモノなのか?
人の意思や現状を把握できているもか?
偏ったバイアスに引っ張られていないか?
人の意見を否定したり曲げるために話を聞いてしまっていないか?
人は知性や信頼を与えてくれる人物に頭がいい!と感じる。
そのために必要なのが7つの法則。
①とにかく反応するな
(感情的になると人は愚かになる、何かを言いたくなった時は逆に口を閉じる)
②頭の良さは人が決める
③人はちゃんと考えてくれる人を信頼する
(相手のことをキチンと考えて話す事ができているか?自分の意見を押し付けていないか?)
④人と闘うな、課題と闘え
(他人を論破する目的で議論するのではなく、本質的な課題を見極め解決する事に注力する)
⑤伝わらないのは話し方が悪いのではなくちゃんと考えていないから
⑥知識は誰かのために使って初めて知性となる
(自分の知識披露自慢になっていないか?相手のためになっているか?)
⑦相手の承認欲求を満たさせる側に回れ
(自分の承認欲求は抑えて相手を気分良くさせる)
そして話す前に深く考えるための5つの道具。
①「客観視する」:根拠の薄いことを言わない。言葉の意味や定義、成り立ちを知る。そのためには情報の精査をキチンと行い、反対の意見にも目を通して考察する。
②「整理する」:整理=理解。事実(証明可能で客観的な事柄)と感想(証明できない主観的な事柄)と意見(主観的で他者が納得できる根拠にあるモノ)を混同しない。
③「傾聴する」:キチンと話を聞く。まずは肯定も否定もせず、評価も意見もせず、捻じ曲げて聞かない。聞くことに好奇心を総動員して、相手が何を言いたいのかに集中する。
④「質問する」:一緒に話を掘り下げる。仮説を用いたり、過去、仮定、状況、行動、成果を聞くと良い。
⑤「言語化する」:語彙力を豊富にする。
日常から考えていることや感じたことの言語化を実践することで語彙力を増やすのも良いとのこと。
とても分かりやすくて興味深く読めたけれど、コレを実践するにはかなり知的で謙虚じゃないとなかなか出来ないと思う。
“読み返さなくても良い本”として制作したそうだけど、もう一度読んで自分に浸透させたいなと思いました。
Posted by ブクログ
分かりやすかったと思う。
話す前に一呼吸置いて、相手の立場に立って、聞き役に徹する。
話す相手は、すでに自分の中に答えがあるから、こちらから何かを提示すると言うよりは、相手の話を聞きながら相手の思考を整理する役に徹しろって事だと思います。
その際に、相手が気づいていない課題に気付くためのコツとか、話を上手く導くためのコツとか、そう言う事なのかなと。
頭のいい人が考えた例題って話が自然に流れてるから、簡単そうに見えるけど、まぁそれが簡単だったら誰でもやっている訳で。
話す前に、フッと思い出すだけでも効果はあるかなと思います。