あらすじ
「私ってセックス中毒なの」――身も心もボロボロなのに止められない男漁り。自己破産寸前の浪費癖に加え、酒と過食に溺れ、深夜でもケータイで長電話する女性たち。なぜ、そこまでのめりこむのか。誰にも忍びよる依存症の恐るべき実態をルポ。複合要因を分析し、克服と予防の処方箋を示す。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ちょっと内容が古いなぁ。筆者に責任は無いがそんな印象を受ける。やはり、バブル世代の遺産のような人間性が残されている。
というのも仕方がない。
作者自身、バブルを謳歌した世代だから、当時の記録集みたいな、いや、バブルの残骸の様なものだろうか?
それでいて、健気に必死に生きていく三十代? とかの風俗を平面的な視線であからさまに描いている。
ただ、これが、この時代の女性全般と解釈するのはさすがに問題があるだろう。特殊な人間をそこそこ特殊な人生を生きてきた女性がルポしたと考えるのが妥当ではないだろうか。
内容的には興味深いもののこの時代を描いた文学的な作品、それこそ金原あたりになるのだろうか(未読なのでよくわかんない)を読んだ方がメッセージ性などを感じ取れるのかもしれない。
結局のところ、エッセイは井戸端会議的な要素を含んでおり、その根底に立つ部分が無いと、つまりテーマ性が見えてこないと、どうしても、ああ、そういうこともあるんだよね。的な面白くは無いけれど、印象に残らない、それこそバブル時代の消耗品のような感覚が残るだけだ。
ラストに依存症にならないためには……みたいな項目があるが、これをやりたいならば心理学か精神科医の書いた本を読んだ方が有用な気がする。
結局のところ、作者が自分のために書かれた。そんな印象しか受けない本である。